「しん」から始まる故事・ことわざ・慣用句一覧
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ことわざ一覧
心肝に徹する(しんかんにてっする)
ある出来事や言動などから、強い衝撃を受けて心に刻み込まれること。 「心肝」は心臓と肝臓のことで、転じて、心の奥底という意味。
心肝を砕く(しんかんをくだく)
ある物事について思い悩むこと。あれこれ考えて悩むこと。
心肝を寒からしめる(しんかんをさむからしめる)
心の底から恐れおののかせること。震え上がらせること。 「心胆」は、きもったまのこと。 「心肝を寒からしめる」ともいう。
新規蒔き直し(しんきまきなおし)
初めからやり直すこと。
心気を燃やす(しんきをもやす)
じれったく思う。あれこれ心配する。
神経が高ぶる(しんけいがたかぶる)
ある物事から刺激を受けて興奮状態になること。
神経が太い(しんけいがふとい)
並大抵のことでは、びくともしない様子。
神経に触る(しんけいにさわる)
不愉快な気持ちを刺激していらだたせること。
神経を使う(しんけいをつかう)
問題が発生しないように細かいところまで気を配ること。
心血を注ぐ(しんけつをそそぐ)
全力で取り組むこと。
辛酸を嘗める(しんさんをなめる)
辛く苦しい目に遭うこと。「辛酸」は、辛い目や苦しい思いのこと。
親炙(しんしゃ)
人と親しく接し、その人から感化を受けること。
身首所を異にす(しんしゅところをことにす)
首と体が離れること。首を切られること。 「処」は「所」とも書く。
身首処を異にす(しんしゅところをことにす)
首と体が離れること。首を切られること。 「処」は「所」とも書く。
心証を害する(しんしょうをがいする)
言動が相手に悪い印象を与えること。
身上を潰す(しんしょうをつぶす)
持っている財産の全てを使い果たすこと。
寝食を忘れる(しんしょくをわすれる)
寝ることや食べることを忘れるほどに熱心に取り組むこと。
心中より饅頭(しんじゅうよりまんじゅう)
見栄や体裁よりも、実際の利益を重んじるべきだということ。義理立てして心中するより、饅頭で腹を満たしたほうがいいということから。
信心過ぎて極楽を通り越す(しんじんすぎてごくらくをとおりこす)
信心も度を越すと迷信や邪道に陥ってかえって害になるということ。
信心は徳の余り(しんじんはとくのあまり)
信心は生活にゆとりがあって初めてできるものだということ。
信心も欲から(しんじんもよくから)
信心も、結局はよいご利益を欲するためということ。
薪水の労(しんすいのろう)
炊事などの労働。転じて、人のために骨身を惜しまず働くこと。薪を採り水を汲む苦労の意から。
親戚の泣き寄り(しんせきのなきより)
親戚は普段はあまり関わりがなくても、不幸があると集まって一緒に悲しむということ。
深窓に育つ(しんそうにそだつ)
良家の女性などが、世間のけがれを知らずに、大切に育てられること。 「深窓」は建物の奥にある部屋。
心臓が強い(しんぞうがつよい)
厚かましいこと。図々しいこと。 または、勇気があること。恐れないこと。
心臓に毛が生えている(しんぞうにけがはえている)
普通では考えられないほどに厚かましく恥知らずな様子。
進退谷まる(しんたいきわまる)
進むことも退くこともできない窮地に追い込まれること。 「谷まる」は窮まる、ぎりぎりの状態に追い込まれること。 「進退谷まる」ともいう。
進退維谷まる(しんたいこれきわまる)
進むことも退くこともできない窮地に追い込まれること。 「谷まる」は窮まる、ぎりぎりの状態に追い込まれること。 「進退谷まる」ともいう。
身体髪膚、これを父母に受く(しんたいはっぷ、これをふぼにうく)
人の身体はすべて父母から受けたものであるから、大切にしなければならないということ。後に「敢えて毀傷せざるは孝の始めなり」と続く。
心胆を寒からしめる(しんたんをさむからしめる)
心の底から恐れおののかせること。震え上がらせること。 「心胆」は、きもったまのこと。 「心肝を寒からしめる」ともいう。
死んだ子の年を数える(しんだこのとしをかぞえる)
今更どうしようもない過去のことを愚痴ったり後悔したりすることのたとえ。 死んでしまった子が今生きていたら何歳になるだろうかと、年を数えて嘆くとの意から。 「死児の齢を数える」ともいう。
死んだ子は賢い(しんだこはかしこい)
死んだしまった子は良い所だけが思い出され、親の記憶の中ではいつまでも賢いということ。
死んだら褒められる(しんだらほめられる)
生前悪評のあった人でも、死んでしまうと懐かしがられ、褒められるようになるということ。
死んでの長者より生きての貧乏(しんでのちょうじゃよりいきてのびんぼう)
死後に金持ちになるより、貧乏でも生きているほうがよいということ。
死んで花実が咲くものか(しんではなみがさくものか)
人間死んでしまえば万事おしまいである。どんな状況にあっても、生きていればこそいいこともあるということ。死んだ木に花が咲いたり実がなったりしないことから。
心頭滅却すれば火もまた涼し(しんとうめっきゃくすればひもまたすずし)
どんな困難でも、精神の持ち方次第で乗り越えられるということ。 「心頭」は、心の中。 心の中から雑念を消し去り、無念無想の境地に至れば、火さえも涼しく感じられるとの意から。 武田信玄に仕えた禅僧快川が、甲斐の恵林寺で織田信長の軍勢に攻められたとき、火中に正座して言ったとされる言葉。
神に入る(しんにいる)
技術などが人間のものとは思えないほどの境地に達すること。
真に迫る(しんにせまる)
表現されたものが現実にあるかのように見えること。または、本物と同じように見えること。
之繞を掛ける(しんにゅうをかける)
程度を甚だしくすること。大袈裟にすること。 語源には大きく二つの説があり、一つ目は弓道の弦(つる)と弓による説。 弦で作った輪を弓にかけて弦を張って矢を遠くまで飛ばすことから、勢いが強くなることを表すとするもの。 二つ目は、樽(たる)や桶(おけ)をとめる箍(たが)による説。 箍をはめると樽や桶がひとまわり大きくなることから、程度が大きくなることを表すとするもの。 「之繞(しんにゅう)を掛ける」ともいう。
真の闇より無闇が怖い(しんのやみよりむやみがこわい)
真っ暗な闇はもちろん怖いが、それよりも無闇やたらに何をしでかすかわからない人間の方がもっと怖いということ。
信は荘厳より起こる(しんはしょうごんよりおこる)
信仰にも見た目や形式が大切であるということ。 または、形式から内容は導き出されるということ。 寺院や神社の美しく飾られた見た目に感動して信仰心は生まれるということから。
親は泣き寄り、他人は食い寄り(しんはなきより、たにんはくいより)
不幸があったとき、身内は心から悲しんで集まるが、他人は葬儀のご馳走を目当てに集まるということ。 身内は困ったときに心から助けようとしてくれるが、他人はうわべだけの同情しか見せないというたとえ。 単に「他人は食い寄り」ともいう。
神仏は見通し(しんぶつはみとおし)
神様は人々のどんなに小さい行為でも見抜いているので誤魔化すことはできないということ。 「神様はお見通し」「天道様はお見通し」「天は見通し」「神仏は見通し」「仏は見通し」などともいう。
心腹に落つ(しんぷくにおつ)
理解・納得できる。 「がてん」は「がってん」とも読む。
心腹の友(しんぷくのとも)
心の内を許し合った最も親しい友人のこと。「心腹」は、胸と腹。転じて、心から頼りにすること。
心腹の病(しんぷくのやまい)
やっかいな敵のこと。「心腹」は胸と腹のことで、胸と腹の病は治しにくいことから。
辛抱する木に金がなる(しんぼうするきにかねがなる)
辛抱強くこつこつ努めれば、いつか成功して財産もできるというたとえ。「木」は「気」にかけて言ったもの。
辛抱に追い付く貧乏無し(しんぼうにおいつくびんぼうなし)
一生懸命働けば、貧乏に苦しむことはないというたとえ。 「稼ぐに貧乏追い付かず」「辛抱に追い付く貧乏なし」「稼げば身立つ」ともいう。
親身になる(しんみになる)
相手の立場になってものごとを考えること。 また、知識などが身について、その人のためになること。身体のためになること。
信を置く(しんをおく)
信じること。信用すること。
信を問う(しんをとう)
相手に自分のことを信用しているか尋ねること。