鴃舌(げきぜつ)
モズがかん高く鳴きたてる声のように、耳にうるさく響くばかりで、中身がさっぱりつかめない言葉。もとは、遠い土地や外国の人が話す言葉を、自分たちより劣ったものとして見下して呼んだ語である。「鴃」はモズという鳥を表す漢字で、「舌」はここでは話す言葉のこと。
儒学を説いた孟子の書『孟子』では、滕文公上の章にこの語が使われている。陳相(ちんしょう)は、何十年も仕えた先生が亡くなると、その教えを捨てて、南の楚(そ)の国から来た許行(きょこう)の説に乗りかえた。孟子は、昔のすぐれた王たちの教えを悪く言う許行を「南の異民族の、モズのような言葉を話す人」とけなして、そんな人に学ぶ陳相をたしなめた。四字熟語の[[南蛮鴃舌*https://yoji.jitenon.jp/yojib/876]]も、孟子が許行をこう評したのが起こりである。相手をさげすむ言い方なので、使うときには気をつけたい。