鰹節と砥石の借り入れはない(かつおぶしとといしのかりいれはない)
鰹節や砥石のように、使うほどにすり減っていく物は、人から借りても同じ形のままでは返せない。だから、借りたつもりでも、減った分は結局ただでもらったも同然だということ。
鰹節は削ってだしを取るたびに小さくなり、砥石も刃物をとぐたびに少しずつ削れていく。句の終わりの「借り入れはない」は、そもそも借りたうちに数えられない、の意。
砥石の代わりに巻紙を挙げた「鰹節と巻紙の借り入れはない」という句もある。巻紙も、手紙を書くたびに切り取って使う紙である。