「何」を含む故事・ことわざ・慣用句
「何」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
如何物食い(いかものぐい)
世間一般の人とは違う趣味や嗜好を持つこと。また、その人。 「如何物」は「如何様物(いかさまもの)」の略で、いかがわしいもの。ここでは、普通は食用にしないもののこと。 普通の人が食べないような物を好んで食べるとの意から。
如何せん(いかんせん)
残念ながら、いい方法がない。どうしようもない。
何れを見ても山家育ち(いずれをみてもやまがそだち)
大勢いる者のどれを見ても田舎育ちで、誰一人役に立ちそうにない。
何時にない(いつにない)
普段とは違っている。平生とは異なる。
幾何学に王道なし(きかがくにおうどうなし)
学問というものは、積み重ねて学んでいかなければならないもので、簡単に身につける安易な方法はないということ。 「王道」は、王様のための特別な道、転じて近道や安易な道のこと。 エジプト王が数学者のユークリッドに幾何学を簡単に学ぶ方法を尋ねたとき、ユークリッドは「幾何学に王道なし」と答えたという故事から。
食い溜め寝溜めは何にもならぬ(くいだめねだめはなんにもならぬ)
余分に食べたり寝たりしても、時間が経てば腹も空くし眠くもなるので無駄であるということ。
酒なくて何の己が桜かな(さけなくてなんのおのれがさくらかな)
花見に酒はつきもので、酒を飲まない花見はおもしろくないということ。
精神一到、何事か成らざらん(せいしんいっとう、なにごとかならざらん)
精神を集中して取り組めば、どんな難しいことでもできないことはないということ。
何処の馬の骨(どこのうまのほね)
素性のわからない者を見下げていう言葉。
何処を押せばそんな音が出る(どこをおせばそんなねがでる)
何を根拠にしてそのようなことをいうのか、という意味。 相手の常識外れの言い分を非難していう言葉。
何かと言うと(なにかというと)
なにかある度に同じ言動をする様子。なにかにつけて。 「何かと言えば」ともいう。
何かと言えば(なにかといえば)
なにかある度に同じ言動をする様子。なにかにつけて。 「何かと言えば」ともいう。
何かにつけ(なにかにつけ)
何事にもかこつけて。ことあるごとに。
何かにつけて(なにかにつけて)
何事にもかこつけて。ことあるごとに。
何から何まで(なにからなにまで)
全て。最初から最後まで。
何が何でも(なにがなんでも)
たとえどのようなことがあっても。
何くれとなく(なにくれとなく)
特にこれと決まったこと以外にも、あれこれと些細なところにまで気を配るさま。
何食わぬ顔(なにくわぬかお)
事実を知っていながら、何も知らないような顔つきをすること。またはそのような態度をとること。
何事も三度(なにごともさんど)
一度や二度の失敗であきらめず、せめて三度はやってみよということ。
何するものぞ(なにするものぞ)
一体なにができようか。たいしたことはない。 はげましたり奮起させたりするときに使う言葉。
何はさておき(なにはさておき)
他の事はひとまず後回しにして、真っ先にそのことを取り上げるときにいう言葉。
何はともあれ(なにはともあれ)
他の事はひとまず後回しにして。とりあえず。まずは。
何はなくとも(なにはなくとも)
他にこれといったものが何もなくても、そのものさえあれば十分満たされているという気持ちを表す言葉。
何分にも(なにぶんにも)
何もせずにいることは悪を為していることなり(なにもせずにいることはあくをなしていることなり)
何もしないでいることは、それだけでもう悪行を為しているのと同じことであるということ。
何や彼や(なにやかや)
色々と。あれやこれや。
何をか言わんや(なにをかいわんや)
あまりにもひどい状態で、呆れて言葉がない様子。
何を隠そう(なにをかくそう)
なにも隠すつもりはない。 秘密や真実などを述べる前にいう言葉。
何でも来い(なんでもこい)
どのような事でも受け入れる自信があるさま。
何でも来いに名人なし(なんでもこいにめいじんなし)
何でも器用にこなす人は、何をさせてもそれなりにやってのけるが、どれも名人といえるほどの腕前ではないということ。
何としても(なんとしても)
たとえどのようなことが起きても。
何の気なしに(なんのきなしに)
特別に意識することもなく。
何の事は無い(なんのことはない)
特別に重要なことではない。大したことではない。
何のその(なんのその)
たいしたことではない。
人は堯舜にあらず、何ぞ事事によく善を尽くさん(ひとはぎょうしゅんにあらず、なんぞことごとによくぜんをつくさん)
無何有の郷(むかうのさと)
自然のままで人為的なわずらわしさがない仙境。自然のままの楽土。理想郷。ユートピア。 「無何有」は何もないこと。