郢斲
ことわざ「郢斲」の意味・読み方・異形などを解説します。
郢斲
えいたく
| 言葉 | 郢斲 |
|---|---|
| 読み方 | えいたく |
| 意味 | 自作の詩や文章に手を入れてほしいと、人に頼む場面で用いる言い方。「郢斲を請う」の形で使い、相手の腕前を心から信じてまかせる気持ちがこもる。また、深く信じ合える相手が得られたときにこそ、自分の持つ力を残らず出せるということ。
「郢」は中国の春秋時代の楚の国の都、「斲」は斧などで削ること。郢に住むある人が、自分の鼻の頭にハエの羽ほどの薄さで白い土を塗り、石という名の大工の名人に削らせた。名人は風が起こるほど勢いよく斧を振るって土だけを落とし、郢の人は顔色ひとつ変えずに立っていた。のちに名人は、あの相手が亡くなってからは、もうこの技は振るえないと語ったという。『荘子』では、荘子が議論の相手だった恵子の墓の前でこの話をし、もはや語り合える人がいなくなったことを嘆いている。 「郢斧(えいふ)」ともいい、意味は変わらない。この話に由来する四字熟語に匠石運斤があり、添削を頼むときの言い方には玉斧を乞うもある。 |
| 例文 | 初めて書いた小説の原稿を恩師に送り、手紙の終わりに「郢斲を請う」と書き添えた。 |
| 出典 | 『荘子』徐無鬼 |
| 異形 | 郢斧(えいふ) |
| 場面 | 文章 / 信頼する |
| 使用漢字 | 郢 / 斲 / 斧 |
