醯鶏甕裏の天(けいけいおうりのてん)
かめの中にわいた小さな虫が、自分のいるかめの内側を天と地のすべてだと思いこみ、その外に広がる世界を知らずにいることから、身の回りのせまい範囲しか知らず、世の中を見る目が小さく限られている者のたとえ。
「醯鶏(けいけい)」は、酢や酒をたくわえておくかめにわく、ごく小さな虫。「甕裏(おうり)」は、かめのなかで、「甕裡」の字でも書く。
もとの話は『荘子』の田子方篇にある。孔子は老子をたずねて教えを受けたあと、自分の道についての理解は醯鶏ほどのものにすぎず、先生がおおいを取りのけてくれなければ、天地がいかに広く欠けたところのないものかに気づかずに終わっただろう、と弟子の顔回に話したという。
狭い世界しか知らないことを小さな生き物にたとえる点で、[[井の中の蛙大海を知らず*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1857.php]]と通じる。四字熟語には、前後を入れかえた形の[[甕裡醯鶏*https://yoji.jitenon.jp/yojic/1091]]がある。