お金の使い方を教えることわざ — 44 件
お金は稼ぎ方より使い方が難しい、と昔の人は繰り返し言い残しています。安さに飛びつかないこと、小さな出費を軽く見ないこと、貸し借りで縁を切らないこと、そして分をわきまえること。暮らしの中でそのまま使える教えだけを集めました。
ことわざ一覧
安物買いの銭失い(やすものかいのぜにうしない)
値段の安いものは品質も悪く、買い替えや修理などで高くついて、結局は損をするということ。
塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)
一粒ずつでは数にも入らないものが、こぼさず貯めていけば見上げる高さになる。 日々の小さな積み立てや、逆に小さな浪費についても言う。
一銭を笑う者は一銭に泣く(いっせんをわらうものはいっせんになく)
わずかな金銭を粗末に扱うものは、いつかそのわずかな金銭に泣くはめになる。たとえわずかな金額でも大事にしなければならないという戒めのことば。
只より高い物はない(ただよりたかいものはない)
ただで物をもらうと、代わりに物事を頼まれたり、返礼にお金がかかったりして、かえって高いものにつくということ。
捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
当てにならないことを当てにして計画を立てることのたとえ。まだ捕まえていない狸の皮の価格を計算することから。
悪銭身に付かず(あくせんみにつかず)
不当な手段で得た金は大切にしないから、とかくつまらないことに使ってしまい残らないものだということ。
時は金なり(ときはかねなり)
時間は金銭と同じように貴重なものだから無駄にしてはいけないということ。
二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)
一度に二つのものを手に入れようと欲張ると、結局どちらも手に入れられなくなることのたとえ。 一度に二匹のうさぎを捕えようとすると、結局一匹も捕らえられないことから。
働かざる者食うべからず(はたらかざるものくうべからず)
怠けて働こうとしない人間に食べる資格はないということ。働かずに遊び暮らす者を戒める言葉。
稼ぐに追い付く貧乏無し(かせぐにおいつくびんぼうなし)
一生懸命働けば、貧乏に苦しむことはないというたとえ。 「稼ぐに貧乏追い付かず」「辛抱に追い付く貧乏なし」「稼げば身立つ」ともいう。
損して得取れ(そんしてとくとれ)
初めは損をしても、それをもとに将来大きな利益を得られるようにせよということ。
入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)
収入の額を計算し、それに見合った支出をするということ。
足るを知る者は富む(たるをしるものはとむ)
満ち足りるとはどういうことかを知っている者こそ、本当に豊かなのだ。手元が乏しくても、欲に追われない心はいつも満たされている。
起きて半畳、寝て一畳(おきてはんじょう、ねていちじょう)
人間は必要以上の豊かさをもとめても仕方ないということ。どんなに大きな家に住んでいようと、人一人が必要とする広さは、起きている時は半畳、寝る時も一畳あればすむということから。
上を見れば方図がない(うえをみればほうずがない)
上を見ればきりがないから、節度をわきまえよということ。「方図」は際限の意。
欲は身を失う(よくはみをうしなう)
欲張りは身を滅ぼすもとであるということ。
欲に頂なし(よくにいただきなし)
ここまでで足りる、という線が引けない。手に入れるたびに、目指す高さだけが先へずれていく。
金の卵を産む鵞鳥を殺すな(きんのたまごをうむがちょうをころすな)
目先の大きな儲けに目がくらんで、末長く入ってくるはずの利を自ら断つな、という戒め。 毎日ひとつずつ金の卵を産む鵞鳥の腹を、飼い主が待ちきれずに割き、鳥もろとも実入りを失ったという寓話にもとづく。
旨い事は二度考えよ(うまいことはにどかんがえよ)
うまい話には裏があったり危険が伴うことがあるので、すぐに飛びつかずにじっくり考えるのがよいという戒めの言葉。
棚から牡丹餅は落ちてこない(たなからぼたもちはおちてこない)
思いがけない幸運は、まず舞い込むことはないということ。
安かろう悪かろう(やすかろうわるかろう)
値段が安いものは品質が悪いだろうということ。 安いものには安いなりの理由があるはずとの意から。 「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」ともいう。
金の貸し借り不和の基(かねのかしかりふわのもと)
金銭のやり取りが間に入ると、それまで親しかった間柄でも角が立ちやすい。返す返さぬでこじれて縁まで切れるくらいなら、はじめから貸し借りには手を出さぬがよい。
借りる時の地蔵顔、返す時の閻魔顔(かりるときのじぞうがお、かえすときのえんまがお)
お金を借りる時は地蔵菩薩のようにやさしい顔をするが、返す時は閻魔大王のような不機嫌な顔をするということ。
金請けするとも人請けするな(かねうけするともひとうけするな)
借金の保証人になっても、身元保証人にはなるなということ。人の保証人になると厄介なことが多いことをいう。
親子の仲でも金銭は他人(おやこのなかでもきんせんはたにん)
金銭に関しては、親子の間でも他人と同じようにけじめをつけるべきだということ。
借りる八合、済す一升(かりるはちごう、なすいっしょう)
人に物やお金を借りたら、少し多めに返すか、お礼を添えて返すのが常識であるということ。 「済す」は、返済すること。 八合借りたら、一升にして返すべきであるとの意から。
傘と提灯は戻らぬつもりで貸せ(かさとちょうちんはもどらぬつもりでかせ)
傘と提灯は、必要な時以外は忘れがちな物だから、貸す時は返してもらえないつもりで貸せということ。
口と財布は締めるが得(くちとさいふはしめるがとく)
口と財布はきちっと締めておいたほうが得策だから、おしゃべりと浪費は慎めということ。
財布の紐は首に掛けるより心に掛けよ(さいふのひもはくびにかけるよりこころにかけよ)
財布の紐を首に掛けて金を盗まれないようにするより無駄遣いしないように心がけるほうが大事だということ。
ない時の辛抱、ある時の倹約(ないときのしんぼう、あるときのけんやく)
金がない時はじっと辛抱し、金のある時は倹約を心がけよということ。
早起き三両、倹約五両(はやおきさんりょう、けんやくごりょう)
早起きと倹約はどちらも大きな利益になるというたとえ。 「朝起き三両始末五両」ともいう。
倹約と吝嗇は水仙と葱(けんやくとけちはすいせんとねぎ)
倹約とけちは、水仙と葱のように見た目は似ているが、実はまったく違うということ。
大遣いより小遣い(おおづかいよりこづかい)
大きくまとまった一度の出費よりも、日常のこまごました出費のほうが、かえって大きい金額になりやすいというたとえ。
爪で拾って箕で零す(つめでひろってみでこぼす)
苦労して蓄えたものを、一度に使い果たしてしまうことのたとえ。 「箕」は穀物をふるうための道具。 爪の先で拾うようにしてやっと集めたものを、箕で一度にこぼしてしまうとの意から。
火事あとの釘拾い(かじあとのくぎひろい)
大損や浪費の後に、少しの節約をしたところで何の足しにもならないということ。 火事で家屋敷を焼失した後に、焼けた釘を拾っても役に立たないことから。
なけなしの無駄遣い(なけなしのむだづかい)
金をあまり持っていないものは、安物買いや無計画に金を使って、結局は無駄遣いをすることになるということ。「なけなし」は、ほんのわずかしかないこと。
行き大名の帰り乞食(ゆきだいみょうのかえりこじき)
出はじめに羽振りよく散じてしまい、戻る段になって手元が尽きる。あとの分を残しておかなかったばかりに、帰り道は身を縮めて過ごすことになる。
大取りより小取り(おおどりよりこどり)
一度に大儲けしようとするより、少しずつ確実に儲けていくほうが堅実だということ。
取るより庇え(とるよりかばえ)
より多くの利益を求めずに、今あるものを失わないように守れということ。
見栄張るより頬張れ(みえばるよりほおばれ)
人目をどう繕っても腹はふくれず、こちらの手元には何ひとつ残らない。 出されたものはその場でいただくのが、結局は身のためになる。
酒と朝寝は貧乏の近道(さけとあさねはびんぼうのちかみち)
酒を飲み過ぎ、朝寝をして怠けていれば、たちまち貧乏になってしまうということ。
児孫のために美田を買わず(じそんのためにびでんをかわず)
子や孫のために財産を残してやれば、それを当てにして自ら励まなくなる。だからあえて残さないのだという教え。 「美田」はよく実る田地。度重なる苦難を経てこそ志は固まるとうたった漢詩の結びの句で、我が家に遺す教えはこれだけだと言い切っている。
富は一生の宝、知は万代の宝(とみはいっしょうのたから、ちはばんだいのたから)
財産は一代限りの宝であるが、すぐれた知恵は後世の人にも役立つ宝であるということ。
健康は富に勝る(けんこうはとみにまさる)
積んだ蓄えは失っても取り返せるが、損なった体はそうはいかない。英語の Health is better than wealth. を写した言い方。
