「ぐ」から始まる故事・ことわざ・慣用句 — 23 件
「ぐ」から始まる故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
愚案に落つ(ぐあんにおつ)
話の筋や相手の言い分がのみこめて、なるほどと思えること。一方で、愚かな考えに引っぱられて、それに従うことをいう例もある。 「愚案」は、ばかげた考えのこと。謙遜して自分の意見をいうときにも使う語である。自分の頭の中にしっくり収まるというのが、納得の意味の成り立ちだといわれる。 前の方の意味でなら、[[合点が行く*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/6650.php]]がほぼ同じ意味をもつ。反対に、どうにも納得がいかないようすは[[腑に落ちない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/6738.php]]で表す。
藕糸の孔(ぐうしのあな)
この上なく小さいものを、たとえて表す語。 「藕糸」は、ハスの茎や地下茎(れんこん)の中にある細い繊維のこと。「藕糸の孔」は、その糸の穴を指す。『太平記』巻二十三では、帝釈天との戦いに負けた阿修羅が、自分の体を小さく変えて藕糸の孔の中に隠れるという仏教の話が出てくる。 小ささをいう語には、ほかに「[[九牛の一毛*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2883.php]]」「[[大海の一滴*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/85.php]]」がある。
ぐうの音も出ない(ぐうのねもでない)
他人から間違いなどを指摘されても、一言も言い返すことができない様子。 「ぐう」は苦しいときに出る声のこと。
愚公、山を移す(ぐこう、やまをうつす)
気の遠くなるような仕事でも、代を継いで手を止めずにいれば、いつかは果たせる。 年老いた愚公が、家の前を塞ぐ山を子や孫の代まで掛かって崩すと言い切り、その一途さに打たれた天の神が山ごと運び去ったという話に拠る。
愚者の百行より知者の居眠り(ぐしゃのひゃっこうよりちしゃのいねむり)
愚か者の数々の行いは、優れた人の居眠りにも及ばないということ。転じて、つまらないものが数多くあるより、よいものが少しあるほうがいいというたとえ。
愚者も千慮に一得有り(ぐしゃもせんりょにいっとくあり)
知恵の足りない者の口からも、思案を重ねるうちに一つは使える案が出てくる。「智者も千慮に一失有り」と対にして用いる。 捕らえられた李左車が、韓信に策を問われ、愚か者の考えにも一つくらいは当たりがあるものだと前置きして献策した。
虞芮の訴え(ぐぜいのうったえ)
双方が我が身の利ばかりを言い募って公の裁きを求めること。また、他人の譲り合う姿を目にして我が身を省み、そのいさかいを引っ込めること。虞と芮の二国が畑の境をめぐって周へ裁定を仰ぎに行ったところ、道行く者が互いに先を譲るありさまを見て、そのまま引き返したと伝えられる。
愚痴をこぼす(ぐちをこぼす)
人に言ってもどうしようもない不平不満をいうこと。
愚にも付かぬ(ぐにもつかぬ)
ばかげ方がひどくて、本気で相手をするだけむだなこと。あきれて、取り上げる気も起きないありさま。 「愚」は、おろかなこと。人の話・言いわけ・考えなどがひどくくだらないと感じて、あきれたり、はねつけたりする場面でよく用いる。 活用の違う「愚にも付かない」や、かな書きの「愚にもつかない」の形もあり、どれを使っても意味は同じだ。 似通った言い方として「[[話にならない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/5964.php]]」「[[問題にならない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7178.php]]」がある。愚かさがきわまったことは「[[愚の骨頂*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/971.php]]」と表す。
愚人は夏の虫(ぐにんはなつのむし)
愚かな者は、自分の行いのせいで、みずから身を危ない立場へ追いやる、というたとえ。 「愚人」は、愚かな人のこと。「夏の虫」は、明かりにひかれて飛んできて、そのまま火の中に入って死んでしまう虫をいう。愚か者のふるまいを、その虫の姿に重ねて表している。 このことわざと意味のよく似たものに[[飛んで火に入る夏の虫*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/3919.php]]がある。また、「夏の虫」の出てくることわざでは、自分の知らないものをあざ笑う浅はかさをいう[[夏の虫、氷を笑う*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/3951.php]]もある。
愚の骨頂(ぐのこっちょう)
この上なく愚かなばからしいこと。
ぐるになる(ぐるになる)
共謀すること。一緒に悪事を働くための仲間になること。
愚を守る(ぐをまもる)
世の中をうまく渡るために、才知を隠して愚かなふりをすること。
群軽軸を折る(ぐんけいじくをおる)
軽い荷ばかりを重ねていくうちに、車の心棒が耐えかねて折れる。ひとりでは何ほどのこともない力も、束ねれば重い務めを動かすところまで届く。 「積羽舟を沈め、群軽軸を折る」と対にして並べられる。「叢軽軸を折る」は『漢書』に出る言い方。
群鶏の一鶴(ぐんけいのいっかく)
並の者ばかりのなかに、ひとりだけ格の違う人がいること。野に育った鶴が鶏の囲いに立ち混じったかのようだ、と晋の嵇紹を評した一句による。
軍者ひだるし儒者寒し(ぐんしゃひだるしじゅしゃさむし)
兵法を研究する人も儒学を学ぶ人も、立派な理屈を語ることはできるのに、お金をかせぐ腕はなく、食べる物や着る物にも困るほど貧しいということ。学問で語る理屈と、実際の暮らしぶりとのずれを、皮肉な調子で突いている。 「軍者」は戦い方や兵の動かし方を研究する人、「儒者」は孔子の教えである儒学を修めた人をさし、「ひだるし」はおなかがすいて力が出ないさまを表す。兵法家はいつも腹をすかせ、儒者は暖かい着物もなく凍える、という暮らしぶりからきている。 同じく「ひだるし」と「寒し」を対にした言い方に[[賢者ひだるし、伊達寒し*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/3014.php]]や[[遠慮ひだるし伊達寒し*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2583.php]]がある。また、儒者の貧しさをいうことわざには[[医者寒からず儒者寒し*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1571.php]]もある。
群臣を棄つ(ぐんしんをすつ)
君主や王の死を、それとなく言い表す言い方。仕えてくれた多くの家来たちを後に残したまま、あの世へ旅立つと見立てた表現。「群臣」は大勢の家来、「棄つ」は捨てるの古い言い方。 『史記』の楽毅列伝を見ると、中国の燕(えん)の恵王は、使いを送って将軍の楽毅(がっき)に伝えた言葉の中で、父である先代の王の死を「先王棄群臣(先代の王が家来たちを捨てて去った)」と述べた。 天子の死をいう[[晏駕*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/8753.php]]も、亡くなったことをじかに言わない言葉の一つ。
軍配が上がる(ぐんばいがあがる)
競い合った二者のうち、一方に勝ちが定まること。また、優劣を比べて、そちらのほうが上だとされること。相撲で、勝った側へ行司が軍配を向けることから。
軍配を返す(ぐんばいをかえす)
相撲で、仕切り(土俵で力士が向かい合い、立ち合いに備えて身構えること)に許された時間が尽きると、行司が手にした軍配をくるりと裏向きにして構え直し、両力士に取組へ入るよう促すこと。この合図で、勝負がいよいよ始まる。 勝負がついたとき、勝った力士を行司が軍配で指し示す様子にちなむ言葉には「[[軍配が上がる*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7912.php]]」がある。
群盲象を評す(ぐんもうぞうをひょうす)
目の見えない人が大勢で一頭の象にさわり、めいめい自分の手が当たった所だけをもとに象の形を言い立てたという話から、ふつうの人が、すぐれた人物や規模の大きな事業をあれこれ論じても、ほんの一面にさわるだけで、全体像にまで考えの届くことがないのをいうたとえ。 「群盲」は、大勢の目の見えない人。「評す」は、よしあしを論じて批評すること。 仏教の経典『六度集経』にある話で、象の足にさわった者は漆を塗った筒に似ていると言い、尾にさわった者はほうきに似ていると言って、誰もが自分こそ正しいと言い張って争った。釈迦は、自分の説ばかりを正しいと信じて争う人たちを、この盲人たちにたとえた。 ごく一部から全体をおしはかる誤りを言う点で、[[一斑を見て全豹を卜す*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2526.php]]・[[木を見て森を見ず*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2932.php]]と通じる。
軍門に降る(ぐんもんにくだる)
戦争に負けて降伏すること。また、競争や試合に負けること。 「軍門」は、陣営の入り口のこと。投降して敵の軍門に入るとの意から。 「陣門に降る」ともいう。
群羊を駆って猛虎を攻む(ぐんようをかってもうこをせむ)
頭数ばかりをそろえて、力量の隔たった相手へ攻めかかること。多くは、そうした企ての無駄をいう。羊の群れをけしかけて猛虎に当たらせる図から。
群を抜く(ぐんをぬく)
大勢のなかでも特に優れていること。
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