「さる」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 42 件
故事・ことわざ・慣用句一覧
あるはないに勝る(あるはないにまさる)
何事であれ、まったく無いよりは少しでもあるほうがましということ。
生きている犬は死んだライオンに勝る(いきているいぬはしんだらいおんにまさる)
どんな偉人でも死んでしまってはおしまいだから、凡人でも生きている方がいいということ。
犬と猿(いぬとさる)
仲の悪い関係のたとえ。 単に「犬猿」、また「犬と猿」ともいう。
言わぬは言うに勝る(いわぬはいうにまさる)
胸の底にあるものほど、言葉にしたとたんに薄くなる。何も告げずにいるさまが、かえってそのままの深さで相手に届く。 また、言葉数の多さをたしなめる側でも使われる。
親思う心にまさる親心(おやおもうこころにまさるおやごころ)
子どもが親を思う気持ちよりも、親の子どもに対する愛情のほうがより深いというたとえ。「親思う心にまさる親心けふの音づれ何ときくらん」という吉田松陰の辞世の歌から。
買うは貰うに勝る(かうはもらうにまさる)
人から物を貰えば得したような気がするが、気持ちの負担になるし相手に借りができてしまったりする。物はもらうよりも自分で買うほうがよいということ。
カエサルの物はカエサルに(かえさるのものはかえさるに)
銀貨に刻まれた皇帝の像を示して、税を納めるべきかと問うた者たちに返したという一句。 信仰の場で果たすことと、この世の政の下で果たすことは筋道が別で、片方を立てればもう片方が倒れるという間柄ではない。 取るべき者の手へ返せ、という向きにも用いる。
木から落ちた猿(きからおちたさる)
頼みとするものを失って、途方にくれている状態のたとえ。
気が腐る(きがくさる)
気になることがあって気分が晴れないさま。
聞きしに勝る(ききしにまさる)
耳に入れていた話のほうが小さかったと、じかに接して知る。あらかじめ描いていた見当を、目の前のものが越えている。
腐るほど(くさるほど)
使い道が追いつかず、置いたままにすれば悪くなりそうなほど数がある様子。多すぎてありがたみの薄れたものを指す。
毛のない猿(けのないさる)
人情や良心がない人のたとえ。 体に毛がないことだけが、猿との違いだとの意から。 「毛のない犬」ともいう。
健康は富に勝る(けんこうはとみにまさる)
積んだ蓄えは失っても取り返せるが、損なった体はそうはいかない。英語の Health is better than wealth. を写した言い方。
子に勝る宝なし(こにまさるたからなし)
これに勝るものは無いと言い切れる持ち物は、親にとっては我が子しかない。ほかに何を積んでも、その位置は動かない。
猿が仏を笑う(さるがほとけをわらう)
猿が仏の姿をありがたがりもせず笑うように、思慮の乏しい者は、はるかに及ばぬ相手の大きさを量りかね、かえって鼻で笑ってしまうものだ。
猿知恵(さるぢえ)
一見利口に見えるが、実はあさはかな知恵。猿が持っている程度の知恵という意から。
猿に烏帽子(さるにえぼし)
外見だけ装って、実質の伴わないことのたとえ。また、ふさわしくないことをするたとえ。 猿に烏帽子をかぶせても似合わないことから。
猿に木登り(さるにきのぼり)
その事を、よく知っている相手にわざわざ教えること。無駄なことをするたとえ。
猿の尻笑い(さるのしりわらい)
自分の欠点に気づかず、他人の欠点を嘲笑することのたとえ。 猿が自分の尻が赤いことに気付かずに、他の猿の尻を見て笑うことから。
猿の水練、魚の木登り(さるのすいれん、うおのきのぼり)
見当違いのことをするたとえ。
猿の人真似(さるのひとまね)
猿のようによく考えもしないで、人の真似をすることをあざけっていう言葉。
猿は人間に毛が三筋足らぬ(さるはにんげんにけがみすじたらぬ)
猿は利口で人間にきわめて近い動物だが、人間に知恵が及ばないのは毛が三本足りないからだということ。 また、「毛が三本」ではなく、「見分け(判断・配慮する力)」「情け(思いやる心)」「やりとげ(物事をやり遂げる力)」の三つ、または「色気」「情け」「洒落っ気」の三つが足りないとする説もある。 「三筋」ではなく「三本」ともいう。
猿も木から落ちる(さるもきからおちる)
その道の達人でも、たまには失敗することもあるということ。 木登りが得意な猿でも、ときには誤って落ちることもあるとの意から。
去る者は追わず(さるものはおわず)
自分の所から去る人を引き止めないこと。
去る者は追わず、来る者は拒まず(さるものはおわず、きたるものはこばまず)
こちらを見限って離れていく者は引き止めず、頼って来る者はどのような素性であっても受け入れる。 去るも来るも当人の胸ひとつに委ね、こちらから引きも押しもしない。その構えの大きさをいった言葉。
去る者は日日に疎し(さるものはひびにうとし)
死んだ人は、月日が経つとだんだんと忘れられていく。また、親しくしていた人も、遠く離れてしまうとしだいに疎遠になるということ。
四時の序、功を成す者は去る(しじのじょ、こうをなすものはさる)
やり遂げた者はその場に居座らず、次の者に席を明け渡すものだということ。 春が夏に、夏が秋に入れ替わるように、季節も務めを果たせば速やかに退くことから。
抱かさせば負ぶさる(だかさせばおぶさる)
一つ聞き入れてもらうと、そのまま次を求めて際限がなくなることのたとえ。 背に負ってやれば今度は前で抱けとせがむ、子どもの甘えぶりになぞらえた言い方。 「負ぶえば抱かろう」「負んぶすれば抱っこ」「抱かさせば負ぶさる」ともいう。
敵もさる者引っ搔くもの(てきもさるものひっかくもの)
向こうもただでは倒れず、こちらの読みを一枚上回ってくる。 舌を巻きながら、どこか面白がって言う言葉。 「さる者」の「さる」に、爪を立てる猿を重ねた言い回し。 単に「敵もさる者」ともいう。
時移り事去る(ときうつりことさる)
時が過ぎゆくうちに、かつて時めいたものも、もとの姿をとどめなくなること。
