「貴」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 15 件
「貴」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
冠履を貴んで頭足を忘る(かんりをたっとんでとうそくをわする)
肝心なおおもとを置き去りにして、そこに添えられたにすぎない小さなことばかりを大切に扱うたとえ。 「冠」は頭にのせるかんむり、「履」は足にはくくつのこと。かんむりもくつも、身につける頭や足があるからこそ役に立つ。それなのに、かぶり物とはき物ばかりを大事にして、かんじんの頭と足には気を配らない。そんなちぐはぐなふるまいを、たとえに取っている。 この句は、中国の古典である『淮南子』泰族訓の一節から出た。政治の土台は思いやりと正しい道(仁義)であり、法はそれを助けるために生まれたものだ。にもかかわらず法ばかりを重く見て正しい道を捨てるのは、このかんむりとくつの話と同じだ、と説く。 四字熟語でいえば「[[本末転倒*https://yoji.jitenon.jp/yojic/1344]]」に近い。
貴珠は賤蚌より出ず(きしゅはせんぼうよりいず)
身分の低い家や貧しい暮らしの中からも、優れた人物は現れるということ。親の身分や暮らし向きだけで、子の値打ちまで決めつけるべきでないとも説く。 「貴珠」は値打ちの高い真珠、「賤蚌」は値打ちの低いどぶ貝(川や沼にすむ二枚貝)のこと。見ばえのしない貝が、美しい真珠を宿すことからいう。 東晋の葛洪が著した『抱朴子』で、鋭い刃は鈍い石から、美しい玉は形の悪い原石から生まれると並べて語った箇所から出た言葉。並の親から抜きんでた子が出る意の[[鳶が鷹を生む*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/3883.php]]と通じる。
謀は密なるを貴ぶ(はかりごとはみつなるをたっとぶ)
軍略のたぐいは、隠しおおせて初めて役に立つ。人の耳に入ったとたん、その手は読まれ、用をなさなくなる。
人肥えたるが故に貴からず(ひとこえたるがゆえにたっとからず)
人間の価値は、外見ではなく内面で決まるということ。見かけより実質が重要であるということのたとえ。
人は故郷を離れて貴し(ひとはこきょうをはなれてたっとし)
生まれた土地を出てはじめて、人は高く扱われるということ。 地元では育ちも身内も見透かされていて、どれほどの者になっても昔のままの目で見られるため。
富貴天に在り(ふうきてんにあり)
財産や身分が手に入るかどうかは天が決めることであって、人があれこれ努めても思いどおりには運ばない、ということ。
富貴には他人集まり、貧賤には親戚も離る(ふうきにはたにんあつまり、ひんせんにはしんせきもはなれる)
地位や財産のある者には赤の他人も寄ってくるが、貧乏な者には親戚さえも寄り付かないということ。
富貴は浮雲の如し(ふうきはふうんのごとし)
財産や高い地位は、空を流れる雲のようにたよりないもので、いつまでも身に添うとは限らない。また、そうしたものに心を引かれないさまにもいう。
富貴も淫する能わず、貧賤も移す能わず(ふうきもいんするあたわず、ひんせんもうつすあたわず)
豊かさに溺れず、乏しさにも折れない人のこと。 財と位を得ても身を持ち崩さず、食うにも困る境遇に落ちても信じるところを曲げない。このあとに「威武も屈する能わず(力ずくでも従わせられない)。これを大丈夫と謂う」と続く。
兵は神速を貴ぶ(へいはしんそくをたっとぶ)
戦いで軍隊を動かす時は、迅速なことがもっとも大事なことであるということ。
耳を貴び、目を賤しむ(みみをたっとび、めをいやしむ)
遠くのものを尊重して、近くのものを軽く見ることのたとえ。また、昔を重んじて今を軽視することのたとえ。 人づてに聞いた話は鵜呑みにするのに、みずから確かめたことのほうは疑ってかかるとの意から。 「耳を信じて目を疑う」という言い方もある。
面面の楊貴妃(めんめんのようきひ)
人は自分の妻や恋人を楊貴妃のように美しいと思っているということ。 人それぞれ好みがあり、好きになると欠点も目につかず楊貴妃のような美人に見えるとの意から。 「面面」は、おのおのの意。 「面面楊貴妃」ともいう。
山高きが故に貴からず(やまたかきがゆえにたっとからず)
山は高いだけでは値打ちがなく、木が茂っていてこそ尊いように、人も物も、うわべの立派さではなく中身で値打ちが決まるということ。
洛陽の紙価を貴む(らくようのしかをたかむ)
世に出した著作の人気が高く、飛ぶように売れるさまをいう。 晋の文人左思の「三都の賦」が評判をとると、写し取ろうとする人が引きも切らず、都の洛陽で紙が品薄になり、その値が跳ね上がったことから。
和を以て貴しとなす(わをもってとうとしとなす)
めいめいの言い分を押し通すことよりも、場がひとつにまとまっていることを上に置く。聖徳太子が役人に示した心得の筆頭に据えられた句で、もめごとを生まないことを政の土台とみる。
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