冠履を貴んで頭足を忘る
ことわざ「冠履を貴んで頭足を忘る」の意味・読み方・異形などを解説します。
冠履を貴んで頭足を忘る
かんりをたっとんでとうそくをわする
| 言葉 | 冠履を貴んで頭足を忘る |
|---|---|
| 読み方 | かんりをたっとんでとうそくをわする |
| 意味 | 肝心なおおもとを置き去りにして、そこに添えられたにすぎない小さなことばかりを大切に扱うたとえ。
「冠」は頭にのせるかんむり、「履」は足にはくくつのこと。かんむりもくつも、身につける頭や足があるからこそ役に立つ。それなのに、かぶり物とはき物ばかりを大事にして、かんじんの頭と足には気を配らない。そんなちぐはぐなふるまいを、たとえに取っている。 この句は、中国の古典である『淮南子』泰族訓の一節から出た。政治の土台は思いやりと正しい道(仁義)であり、法はそれを助けるために生まれたものだ。にもかかわらず法ばかりを重く見て正しい道を捨てるのは、このかんむりとくつの話と同じだ、と説く。 四字熟語でいえば「本末転倒」に近い。 |
| 例文 | 試験の点を上げる小技ばかり集めて基礎の計算練習を怠っているのを見て、先生が「それは冠履を貴んで頭足を忘るだ」と注意した。 |
| 出典 | 『淮南子』泰族訓 |
| 異形 | 冠履を貴んで頭足を忘る(かんりをとうとんでとうそくをわする) |
| 場面 | 物事の順序 / 要点 |
| 使用漢字 | 冠 / 履 / 貴 / 頭 / 足 / 忘 |
「冠」を含むことわざ
- 新たに沐する者は必ず冠を弾く(あらたにもくするものはかならずかんむりをはじく)
- お冠(おかんむり)
- 蛙の頬冠り(かえるのほおかむり)
- 瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(かでんにくつをいれず、りかにかんむりをたださず)
- 冠蓋相望む(かんがいあいのぞむ)
- 冠旧けれど沓に履かず(かんむりふるけれどくつにはかず)
- 冠を挂く(かんむりをかく)
- 冠を弾く(かんむりをはじく)
- 冠を曲げる(かんむりをまげる)
- 紈袴は餓死せず、儒冠は多く身を誤る(がんこはがしせず、じゅかんはおおくみをあやまる)
「履」を含むことわざ
- 足駄を履いて首ったけ(あしだをはいてくびったけ)
- 足駄を履く(あしだをはく)
- 足を知らずして履を為る(あしをしらずしてくつをつくる)
- 堅き氷は霜を履むより至る(かたきこおりはしもをふむよりいたる)
- 瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(かでんにくつをいれず、りかにかんむりをたださず)
- 冠旧けれど沓に履かず(かんむりふるけれどくつにはかず)
- 下駄を履かせる(げたをはかせる)
- 霜を履んで堅氷至る(しもをふんでけんぴょういたる)
- 深淵に臨んで薄氷を履むが如し(しんえんにのぞんではくひょうをふむがごとし)
- 草履に灸(ぞうりにきゅう)
「貴」を含むことわざ
- 謀は密なるを貴ぶ(はかりごとはみつなるをたっとぶ)
- 人肥えたるが故に貴からず(ひとこえたるがゆえにたっとからず)
- 人は故郷を離れて貴し(ひとはこきょうをはなれてたっとし)
- 富貴天に在り(ふうきてんにあり)
- 富貴には他人集まり、貧賤には親戚も離る(ふうきにはたにんあつまり、ひんせんにはしんせきもはなれる)
- 富貴は浮雲の如し(ふうきはふうんのごとし)
- 富貴も淫する能わず、貧賤も移す能わず(ふうきもいんするあたわず、ひんせんもうつすあたわず)
- 無事これ貴人(ぶじこれきじん)
- 兵は神速を貴ぶ(へいはしんそくをたっとぶ)
- 耳を貴び、目を賤しむ(みみをたっとび、めをいやしむ)
「頭」を含むことわざ
- 頭打ちになる(あたまうちになる)
- 頭押さえりゃ尻上がる(あたまおさえりゃしりあがる)
- 頭搔くか字を書くか(あたまかくかじをかくか)
- 頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず)
- 頭から(あたまから)
- 頭から火が付く(あたまからひがつく)
- 頭から水を浴びたよう(あたまからみずをあびたよう)
- 頭から湯気を立てる(あたまからゆげをたてる)
- 頭が上がらない(あたまがあがらない)
- 頭が痛い(あたまがいたい)
「足」を含むことわざ
- 相手にとって不足はない(あいてにとってふそくはない)
- 足搔きが取れない(あがきがとれない)
- 悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与に議するに足らず(あくいあくしょくをはずるものは、いまだともにぎするにたらず)
- 揚げ足取り(あげあしとり)
- 揚げ足を取る(あげあしをとる)
- 足がある(あしがある)
- 足が重い(あしがおもい)
- 足が竦む(あしがすくむ)
- 足が地に着かない(あしがちにつかない)
- 足が地に着く(あしがちにつく)
