瓜田に履を納れず、李下に冠を正さずについて

言葉 | 瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず |
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読み方 | かでんにくつをいれず、りかにかんむりをたださず |
意味 | 人から疑われるような行動は避けるべきであるという戒めの言葉。
瓜田で靴を履き直そうとすると瓜を盗もうとしていると間違われる恐れがあり、李(すもも)の木の下で冠をかぶり直せば李を盗もうとしていると疑われる恐れがあるから、どちらもすべきではないということ。 |
出典 | 『古楽府』 |
別表記 | 李下の冠、瓜田の履(りかのかんむり、かでんのくつ) |
類句 | 李下に冠を正さず(りかにかんむりをたださず) |
瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず) |
使用されている漢字
「瓜」を含むことわざ
一瓜実に二丸顔(いちうりざねににまるがお)
女性の顔立ちで、一番良いのはやや細長く白い瓜実顔、二番目は愛嬌のある丸顔だということ。その後に「三平顔に四長顔、五まで下がった馬面顔」と続く。
瓜に爪あり爪に爪なし(うりにつめありつめにつめなし)
「瓜」という漢字と「爪」という漢字の違いを教えた言葉。
瓜の皮は大名に剝かせよ、柿の皮は乞食に剝かせよ(うりのかわはだいみょうにむかせよ、かきのかわはこじきにむかせよ)
瓜の皮は厚くむき、柿の皮は薄くむいたほうがおいしいということ。大名はおう揚なので、瓜の皮を厚くむかせる時に適し、貧乏な乞食は柿の皮を薄くむかせる時に適しているという意から。
瓜の蔓に茄子は生らぬ(うりのつるになすびはならぬ)
一つの原因からは、それ相応の結果しか生まれないということ。また、平凡な親からは、非凡な子どもは生まれないということのたとえ。
瓜二つ(うりふたつ)
縦に二つに割った瓜のように、顔かたちがとてもよく似ていること。
瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず)
人から疑われるような行動は避けよという戒めの言葉。 瓜田で靴を履き直そうとすると瓜を盗もうとしていると間違われる恐れがあるから、すべきではないという意から。 この句に続けて「李下に冠を正さず」とつけていうこともある。
「田」を含むことわざ
青田買い(あおたがい)
企業が才能のある人を得るために、卒業まで間がある学生を早々と採用の内定すること。
朝酒は門田を売っても飲め(あさざけはかどたをうってものめ)
朝酒は格別おいしいので、少々無理をしてでも飲むべきだということ。「門田」は家の門前にある田の意。
畦から行くも田から行くも同じ(あぜからいくもたからいくもおなじ)
手段や方法が違っても、同じ結果になることのたとえ。畦道から行っても田から行っても、結局行き着く所は同じということから。
田舎の学問より京の昼寝(いなかのがくもんよりきょうのひるね)
知的水準の高い都会にいれば、自然に知識が身につくというたとえ。田舎で勉強するより、たとえ昼寝をしていても都にいれば自然に知識が豊かになるという意から。
小田原評定(おだわらひょうじょう)
長引いてなかなか結論が出ない話し合いのこと。豊臣秀吉の小田原征伐の時、城を包囲された北条氏が、戦い続けるか降伏するかをなかなか決定しなかったことから。
瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず)
人から疑われるような行動は避けよという戒めの言葉。 瓜田で靴を履き直そうとすると瓜を盗もうとしていると間違われる恐れがあるから、すべきではないという意から。 この句に続けて「李下に冠を正さず」とつけていうこともある。
「履」を含むことわざ
足駄を履いて首ったけ(あしだをはいてくびったけ)
異性に惚れ込み夢中になることのたとえ。「足駄」は歯の高い下駄のことで、それを履いても首のあたりまで深みにはまるという意から。
瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず)
人から疑われるような行動は避けよという戒めの言葉。 瓜田で靴を履き直そうとすると瓜を盗もうとしていると間違われる恐れがあるから、すべきではないという意から。 この句に続けて「李下に冠を正さず」とつけていうこともある。
下駄を履かせる(げたをはかせる)
物事を実際よりもよく見せたり多く見せたりすること。
霜を履んで堅氷至る(しもをふんでけんぴょういたる)
災いの小さな兆しが現れれば、やがては大きな災いに見舞われるというたとえ。また、災いの前兆が見えたら用意や用心を怠るなということ。霜を踏んで歩くようになると、やがて堅い氷の張る季節が来るという意から。
草履に灸(ぞうりにきゅう)
長居をする客を早く帰らせるためのおまじないの一つ。「雪駄の裏に灸」ともいう。同様のものに「ほうきを逆さに立てる」などもある。
草履履き際で仕損じる(ぞうりはきぎわでしそんじる)
最後の失敗で、それまでの努力を全部だめにしてしまうたとえ。仕事をすませて帰る時、草履をはく間際に失敗するという意から。
「納」を含むことわざ
瓜田に履を納れず(かでんにくつをいれず)
人から疑われるような行動は避けよという戒めの言葉。 瓜田で靴を履き直そうとすると瓜を盗もうとしていると間違われる恐れがあるから、すべきではないという意から。 この句に続けて「李下に冠を正さず」とつけていうこともある。
瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(かでんにくつをいれず、りかにかんむりをたださず)
納所から和尚(なっしょからおしょう)
年貢の納め時(ねんぐのおさめどき)
悪事を重ねてきた者が、ついに捕まって罪に服さなければならない時。また、長い間続けてきた物事をあきらめなくてはならない時。年貢の滞納を清算しなければならない時の意から。
胸三寸に納める(むねさんずんにおさめる)
いっさいを心に納めて、顔にも言葉にも出さないこと。「胸三寸」は胸の中の意。「胸三寸に畳む」ともいう。
胸に納める(むねにおさめる)
見たことや聞いたこと、感じたことを誰にも言わずに自分だけの秘密にしておくこと。
「李」を含むことわざ
瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(かでんにくつをいれず、りかにかんむりをたださず)
桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
徳のある人のもとへは、自然に人々が集まることのたとえ。桃や李(すもも)は何も言わないが、花や実に惹かれて人が集まり、木の下には自然に小道ができるという意から。「蹊」は、小道のこと。「成蹊」ともいう。
李下に冠を正さず(りかにかんむりをたださず)
人から疑われるような行動は避けよという戒めの言葉。 李(すもも)の木の下で冠をかぶり直せば、李を盗もうとしていると疑われる恐れがあるから、すべきではないという意から。 この句の前に「瓜田に履を納れず」とつけていうこともある。
「下」を含むことわざ
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
上げたり下げたり(あげたりさげたり)
褒めたり貶したりして、本音がわからないようす。
足下から鳥が立つ(あしもとからとりがたつ)
身近なところで、突然思いもかけないことが起きることのたとえ。また、急に思い立って物事を始めるようす。
足下に火が付く(あしもとにひがつく)
危険が身辺に近づいているたとえ。
足下にも及ばない(あしもとにもおよばない)
相手の実力があまりにもすぐれていて、自分とは比べものにならないこと。
足下の明るいうち(あしもとのあかるいうち)
自分が不利な状態にならないうちに、手遅れにならないうちに、ということ。
「冠」を含むことわざ
新たに沐する者は必ず冠を弾く(あらたにもくするものはかならずかんむりをはじく)
潔白な人ほど自分の身を汚すおそれのあるものを避けるということ。 「沐」は髪を洗うこと。 髪を洗ったばかりの人は、必ず冠のちりを払ってから頭にのせるという意から。
冠蓋相望む(かんがいあいのぞむ)
車の行き来が絶え間なく続いているということ。 「冠」は使者のかんむり。 「蓋」は車の上の覆い。 使者の冠と車の覆いが遠くまで見渡せることから。
冠を挂く(かんむりをかく)
冠を曲げる(かんむりをまげる)
不機嫌になることのたとえ。
挂冠(けいかん)
官職を辞めること。「挂」は掛けるという意。後漢の逢萌(ほうぼう)は難を避けるため、役人としてかぶっていた冠を城門に掛けて、官職を辞め国を去ったという故事から。
弱冠(じゃっかん)
男子の二十歳のこと。また、年が若いこと。昔の中国で二十歳を「弱」といい、元服して冠を被ったことから。
「正」を含むことわざ
後から剝げる正月言葉(あとからはげるしょうがつことば)
上品ぶった言葉や、うわべだけ飾った体裁だけのお世辞は、すぐに化けの皮がはがれるということ。「正月言葉」は正月に使う体裁ぶった言葉の意で、上品ぶった使いなれない言葉のこと。
威儀を正す(いぎをただす)
身なりを整えて、作法にかなった振る舞いをすること。
居住まいを正す(いずまいをただす)
きちんと座り直す。座り方をあらためる。
襟を正す(えりをただす)
気持ちを引き締めて真剣に物事に対処すること。 服装の乱れを直し整えるとの意から。
折り目正しい(おりめただしい)
礼儀正しい。行儀作法がきちんとしている。
神は正直の頭に宿る(かみはしょうじきのこうべにやどる)
正直で誠実な人には必ず神の助けがあるということ。