「下」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 189 件
「下」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
敢えて天下の先とならず(あえててんかのさきとならず)
積極的に人の先頭に立つことを避け、控えめな姿勢を保つことで、波風を立てずに安泰な生活を送ることができるという考え方。 先頭に立つと競争や妬みなど人間関係のトラブルに巻き込まれるリスクが高まるため、あえて目立たない立場に身を置くことが賢明だとされる。 出典では「故(ゆえ)に能(よ)く器長(きちょう)を成(な)す」と続き、控えめな態度を保つことで、かえって周囲の人々を上手に導く優れた指導者になれると述べられている。
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
商人は腹を売り、客は下より這う(あきんどははらをうり、きゃくはしたよりはう)
物の売り買いでは、売る側は初めに高めの値段を言ってから少しずつまけていき、買う側は初めに低い値段を言ってから少しずつ上げていって、その間で値段が決まるのがふつうだということ。 ここでの「下より這う」は、低いところからはい上がるように、買う側が値を上げていくようすを表している。売り手の言う値段には上乗せがふくまれていると見る点で、[[商人の空値*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1003.php]]にも通じる。
上げたり下げたり(あげたりさげたり)
褒めたり貶したりして、本音がわからないようす。
足下から鳥が立つ(あしもとからとりがたつ)
身近なところで、突然思いもかけないことが起きることのたとえ。また、急に思い立って物事を始めるようす。
足下につけ込む(あしもとにつけこむ)
相手の弱点を見抜いてそれにつけ込むたとえ。 「足下につけ込む」とも書く。
足下に火が付く(あしもとにひがつく)
身に危険や災難が差し迫り、一刻の猶予もなくなった状態のたとえ。 「足下から火が付く」ともいう。
足下にも及ばない(あしもとにもおよばない)
力量の開きが大きすぎて、とうてい肩を並べられないこと。 相手の足の位置にすら届かないとの意から。 「足元へも寄り付けない」ともいう。
足下の明るいうち(あしもとのあかるいうち)
自分が不利な状態にならないうちに、手遅れにならないうちに、ということ。
足下の鳥は逃げる(あしもとのとりはにげる)
身近なことや手元の物事をおろそかにしていると、思いがけず失うことのたとえ。 足もとにいる鳥ならいつでも捕まえられると油断しているうちに、逃げられてしまうという意から。
足下を固める(あしもとをかためる)
自分の立場や状況を安定させること。
足下を見る(あしもとをみる)
相手の困りどころや弱点につけ込み、値をふっかけるなどして不当に利益を得ようとすることのたとえ。 弱点を突かれる側は「足元を見られる」という。
頭が下がる(あたまがさがる)
相手の人がらや行いが立派で、感心すること。心から敬服すること。
頭を下げる(あたまをさげる)
謝ること。お辞儀をすること。また、感服すること。尊敬すること。
鞍上人なく、鞍下馬なし(あんじょうひとなく、あんかうまなし)
乗り手が巧みに馬を乗り回し、乗り手と馬が一体となって見えるさま。乗り手と馬の呼吸が合い、鞍の上の人と鞍の下の馬が渾然一体となっている意から。
言う口の下から(いうくちのしたから)
言ったとたんに。言ったすぐあとから。 単に「口の下から」ともいう。
医者上手にかかり下手(いしゃじょうずにかかりべた)
物事はうまく行うためには相手を信用しなければならないというたとえ。 どんな名医でも、患者が信頼して従わなければ病気を治すことは出来ないとの意から。
板子一枚下は地獄(いたごいちまいしたはじごく)
船乗りの仕事は、つねに命がけだというたとえ。「板子」は和船の底に敷く板。その板の下は、落ちれば死につながる恐ろしい海だということから。 意味のよく似た言葉として「[[一寸下は地獄*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/8830.php]]」もある。
一葉落ちて天下の秋を知る(いちようおちててんかのあきをしる)
わずかな前兆を見て、その後の大事を予知するたとえ。
一寸下は地獄(いっすんしたはじごく)
船に乗って働く仕事は、いつも命にかかわる危うさととなり合わせだということ。船の床板の下はもう危険な海なので、そこから、ごく近くに危ないことが隠れている、という広い意味にもなる。 「一寸」は昔の長さの単位で、およそ三センチ。ここでは、足もとの板からほんのわずか下という意味で、そこには落ちれば助からない深い海があるのだ、という気持ちがこもっている。 意味のほぼ重なる言葉に「[[板子一枚下は地獄*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2492.php]]」がある。
帷を下す(いをくだす)
①世間のわずらわしい用事から離れて部屋に閉じこもり、本を読んで学問ひとすじに過ごすこと。 ②塾を開いて、集まってきた弟子たちに学問を教えること。 中国、漢の時代の学者、董仲舒(とうちゅうじょ)の話から。董仲舒は部屋にとばりを垂らして書物を読み、弟子たちに講義をした。教えは古くからの弟子が新しい弟子へと順に伝えていったので、董仲舒本人の顔を一度も見ないまま学ぶ者もいたという。また、三年のあいだ自分の家の庭さえながめずに学問に励んだとも伝えられる。 「帷」は、部屋を仕切ったり外から見えなくしたりするのに垂らす布のこと。
上を下への大騒ぎ(うえをしたへのおおさわぎ)
上にあるべきものが下へ、下にあるべきものが上へというような、ごった返した大騒動のこと。
轅下の駒(えんかのこま)
人に縛りつけられて思うように動けず、気持ちもふるわずにいること。あるいは、力が足りなくて、任された役目をこなしきれずにいるありさまをたとえてもいう。無理な務めを負わされて苦しんでいるさまにも用いる。 「轅」は、牛や馬に車を引かせるため、車体の前に左右二本のばして取り付けた長い棒。「駒」は若い馬のこと。体がまだ育ちきっていない若い馬は、轅の間につながれても重い車を引ききれず、身をすくめて立ちつくすほかはない。この句は、そうしたありさまから生まれた。 『史記』魏其武安侯列伝に見える言葉。前漢の武帝が、魏其侯と武安侯の争いを朝廷で論じさせたとき、都の一帯を治める内史という役についていた鄭当時ははじめ魏其侯の側に立ちながら、途中から自分の考えを言い切れなくなった。武帝はこれに腹を立て、ふだんは二人の良し悪しをしきりに口にするのに、今日の論議では轅の下の若い馬のように縮こまっていると叱りつけた。四字熟語では[[轅下之駒*https://yoji.jitenon.jp/yojif/2775]]という。
縁の下の鍬使い(えんのしたのくわづかい)
狭い場所や狭い立場に押し込められて、持てる腕を出しきれないこと。 縁の下にもぐって鍬を握っても、振り上げる余地がないことから。
縁の下の筍(えんのしたのたけのこ)
上から押さえられて、何年たっても世間で重んじられる立場までのぼれない人をいうたとえ。 縁側の床下に生えた竹の子は、すぐ上の床板にさえぎられ、それ以上はまっすぐに伸びていけない。この竹の子の姿を、上に行けない人の身にたとえた。 ここでの縁の下は、縁側の床と地面とのあいだのすき間をさす。同じ意味で「縁の下の赤小豆」とも言う。 立場や暮らしがなかなか良くならないさまを表す[[うだつが上がらぬ*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2153.php]]と、言い表すところはおおむね同じ。陰で人を支える[[縁の下の力持ち*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2578.php]]とは意味がまるで違うので、取り違えないように。
縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち)
他人のために、人目につかないところで苦労や努力をすること。また、そのような人のこと。
縁の下の舞(えんのしたのまい)
人目につかないところで、苦労や努力を重ねること。また、表に出ずに物事を支える陰の働きのたとえ。 大阪・四天王寺で行われる「経供養」が、かつては非公開で、衆人の目に触れない場所で舞楽が奉納されたことに由来する。
大木の下に小木育たず(おおきのしたにおぎそだたず)
大きな権力の庇護の下では立派な人間は育ちにくいということ。 大きな木の下は採光や風通しが悪く、小さな木が育たないとの意から。
大木の下に小木育つ(おおきのしたにおぎそだつ)
強大な権力を持つ人物のもとには、その庇護を受けている者がたくさんいることのたとえ。
屋下に屋を架す(おくかにおくをかす)
無駄なことをするたとえ。 屋根の下にさらに屋根を架けるとの意から。
