家を徙して妻を忘る
ことわざ「家を徙して妻を忘る」の意味・読み方・異形などを解説します。
家を徙して妻を忘る
いえをうつしてつまをわする
| 言葉 | 家を徙して妻を忘る |
|---|---|
| 読み方 | いえをうつしてつまをわする |
| 意味 | 度を越した物忘れのたとえ。肝心かなめのことを抜かしてしまう愚かしさにも、この言葉を当てる。
「徙す」は、住まいを別の所へ移すこと。昔の中国で、魯の国の君主である哀公が孔子に「引っ越しの際、自分の妻を置き去りにした男がいると聞くが、本当か」と尋ねた。孔子は「それはまだ軽いほうです。もっとひどいのは自分自身を忘れる者です」と答え、先祖の教えや国のきまりを捨てて酒と遊びにふけり、ついには天下の人々に討たれて国を失った、夏の王の桀を例に挙げたという。 同じ話は『説苑』敬慎にも見える。四字熟語の徙宅忘妻・徙家忘妻も、この故事を四字にまとめた言葉。 |
| 例文 | 旅行に出かけたのに、パスポートを家に置いたまま空港に着くとは、家を徙して妻を忘るもいいところだ。 |
| 出典 | 『孔子家語』賢君 |
| 異形 | 家を移して妻を忘る(いえをうつしてつまをわする) |
| 場面 | 物覚えが悪い / 愚かさ |
| 使用漢字 | 家 / 徙 / 妻 / 忘 / 移 |
「家」を含むことわざ
- 空き家で声嗄らす(あきやでこえからす)
- 空き家の雪隠(あきやのせっちん)
- 家鴨の火事見舞い(あひるのかじみまい)
- 家鴨の脚絆(あひるのきゃはん)
- 家鴨も鴨の気位(あひるもかものきぐらい)
- 家売れば釘の価(いえうればくぎのあたい)
- 家柄より芋茎(いえがらよりいもがら)
- 家給し人足る(いえきゅうしひとたる)
- 家に杖つく(いえにつえつく)
- 家に無くてならぬものは上がり框と女房(いえになくてならぬものはあがりがまちとにょうぼう)
「徙」を含むことわざ
- 家を徙して妻を忘る(いえをうつしてつまをわする)
「妻」を含むことわざ
- 悪妻は六十年の不作(あくさいはろくじゅうねんのふさく)
- 家貧しくして良妻を思う(いえまずしくしてりょうさいをおもう)
- 男は妻から(おとこはめから)
- 陽炎稲妻水の月(かげろういなずまみずのつき)
- 荊妻(けいさい)
- 妻子を置く所が故郷(さいしをおくところがこきょう)
- 相撲に負けて妻の面張る(すもうにまけてつまのつらはる)
- 糟糠の妻(そうこうのつま)
- 糟糠の妻は堂より下さず(そうこうのつまはどうよりくださず)
- 妻の言うに向こう山も動く(つまのいうにむこうやまもうごく)
「忘」を含むことわざ
- 暑さ忘れれば陰忘れる(あつさわすれればかげわすれる)
- 雨晴れて笠を忘れる(あめはれてかさをわすれる)
- 一朝の怒りにその身を忘る(いっちょうのいかりにそのみをわする)
- 犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ(いぬはみっかかえばさんねんおんをわすれぬ)
- 魚を得て筌を忘る(うおをえてうえをわする)
- 歌物語の歌忘れ(うたものがたりのうたわすれ)
- 老いたる馬は道を忘れず(おいたるうまはみちをわすれず)
- 貸した物は忘れぬが借りたものは忘れる(かしたものはわすれぬがかりたものはわすれる)
- 茸採った山は忘れられない(きのことったやまはわすれられない)
- 故郷忘じ難し(こきょうぼうじがたし)
