烏有

ことわざ「烏有」(うゆう)の意味・読み方を解説します。

言葉烏有
読み方うゆう
意味ものごとが何ひとつ存在せず、まったくの無であること。
「烏」は、ここでは鳥のからすを指すのではなく、「どうして〜だろうか」と問いかけて、実は「〜ない」と打ち消す漢文の言葉である。日本語の文として読み下すと「烏(いずく)んぞ有らんや」となる。「どうして有ることがあろうか、どこにも無いのだ」という強い打ち消しで、その心をくんで、何も無いことをこの二字で言う。
前漢の文人である司馬相如は、国どうしの狩りの自慢比べをえがいた「子虚賦」という作品に、「子虚」「烏有先生」「無是公」という三人の作りものの人物を登場させた。『史記』は、このうち「烏有先生」の名を「そんなことがどうして有ろうか」という意味だと説明している。名前を見ただけで、この世にいない人物だと分かるようにしてあったのだ。子虚と烏有の二つの名を組み合わせた四字熟語子虚烏有も、作りごとや、何も無いことを言う。なお、この語に「帰す」を付けた烏有に帰すは、家や財産などがひとつ残らず失われること、とりわけ火事で丸ごと焼けてしまうことを表す。
例文宝の地図を頼りに掘り返してみたが、箱の中は烏有で、小石ひとつ出てこなかった。
出典『史記』司馬相如列伝
使用漢字烏 / 有

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