「欲」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 31 件
「欲」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
己の欲する所を人に施せ(おのれのほっするところをひとにほどこせ)
人からこうしてほしいと望むことを、そのまま人に向かって行いなさいという教え。 自分の望みを物差しにして相手への振る舞いを決めよ、と説いたもの。裏返して「己の欲せざる所は人に施すこと勿かれ」と戒める言い方もある。
己の欲せざる所は人に施すこと勿れ(おのれのほっせざるところはひとにほどこすことなかれ)
自分が他人からされたくないと思うことは、決して他人にしてはならないということ。
親の欲目(おやのよくめ)
わが子かわいさのあまり、親が自分の子を実際より高く評価しようとすること。
樹静かならんと欲すれども風止まず(きしずかならんとほっすれどもかぜやまず)
親に尽くそうと心を決めたときには、当の親の齢のほうが待ってくれない。風がやまないかぎり木は静まろうにも揺れつづけるほかないのと同じで、こちらの心づもりだけでは間に合わぬものがあるという嘆き。 すぐあとに「子養わんと欲すれども親待たず」と続けていう。
君子は言に訥にして行いに敏ならんと欲す(くんしはげんにとつにしておこないにびんならんとほっす)
立派な人は、ものを言うのは鈍く、事を行うのは早くありたいと願う。 「訥」は口ごもってすらすら言えないさま、「敏」は素早いこと。孔子は言葉が行いに先立つことを嫌い、順序は逆であれと説いた。
心の欲する所に従えども矩を踰えず(こころのほっするところにしたがえどものりをこえず)
自分の心の思うままに行動しても、決して道徳から外れないということ。
子養わんと欲すれども親待たず(こやしなわんとほっすれどもおやまたず)
子に親を養う力がついた頃には、その親はすでに亡い。孝行が間に合わなかった嘆きをいう。
後生大事や金欲しや死んでも命のあるように(ごしょうだいじやかねほしやしんでもいのちのあるように)
来世の安楽を願いながら、現世の金も欲しいと、あれもこれも願う人間の強欲さのたとえ。
山雨来らんと欲して風楼に満つ(さんうきたらんとほっしてかぜろうにみつ)
何事か変事が起こる前に、なんとなく不穏な気配がただよう様子。 「楼」は、高殿のこと。 山の雨が降り出す前には、前ぶれの風が高殿へ吹きつけることから。 「山雨来らんと欲して風楼に満つ」ともいう。
将を射んと欲すれば先ず馬を射よ(しょうをいんとほっすればまずうまをいよ)
狙う相手そのものに手を出す前に、その人を立たせているものを先に落とす。 支えを失えば、当人はもう動けない。 「将を射んとせば先ず馬を射よ」「人を射んとせば先ず馬を射よ」「大将を射んとせば先ず馬を射よ」ともいう。
信心も欲から(しんじんもよくから)
熱心に手を合わせる裏にも、よい報いにあずかりたいという願いがある。まったくの無心から出た信心はまれだ、という見方。
それにつけても金の欲しさよ(それにつけてもかねのほしさよ)
何の話をしていても、結局は先立つものが欲しいという嘆きに行き着くこと。前にどんな文句を置いても座りよくつながる句で、話の締めくくりに戯れて添えられる。
大欲は無欲に似たり(たいよくはむよくににたり)
望みの大きい者は目先の得を拾おうとしないので、はたからは欲がないように映るということ。 一方で、欲が深すぎて手を広げ、結局は何一つ手にできずに終わる者もまた、欲のない者と変わらない。 同じ言葉が、人を褒める側にも皮肉る側にも使われる。
胆は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す(たんはだいならんことをほっし、こころはしょうならんことをほっす)
度胸は大きく持ちたいし、注意は細やかでありたいということ。 「胆大心小」ともいう。
忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず(ちゅうならんとほっすればこうならず、こうならんとほっすればちゅうならず)
主君に忠義を尽くそうとすれば親に逆らうこととなり孝行できず、親に孝行しようとすれば主君に背くことになり不忠となる。大切な二つのものの板ばさみになって進退きわまった状態のたとえ。平重盛が、父の清盛と朝廷との間で苦悩したときの言葉。
貪欲は必ず身を食う(どんよくはかならずみをくう)
強すぎる欲望は身を滅ぼすという戒め。
人に勝たんと欲する者は必ず先ず自ら勝つ(ひとにかたんとほっするものはかならずまずみずからかつ)
人に勝とうと思うなら、まず自分自身の色々な欲望に打ち勝つ必要があるということ。
非力十倍、欲力五倍(ひりきじゅうばい、よくりきごばい)
せっぱ詰まったとき、非力な者でも普段では出せない力が湧く。欲に駆られたときも同じで、そちらはやや控えめに働く。
惚れた欲目(ほれたよくめ)
惚れてしまうと、相手の欠点は目につかず、実際以上によく見えてしまうということ。
欲が深い(よくがふかい)
欲求や願望が度を越えていること。
欲と相談(よくとそうだん)
何をするにも、自分の取り分が立つかどうかをまず勘定すること。 理屈は後から付いてくる。
欲と二人連れ(よくとふたりづれ)
自分の判断で動いたつもりが、選ぶ段になると得なほうへ足が向いている。 損得は、人の振る舞いにいつも付き添っている。 「欲と道連れ」ともいう。
欲に頂なし(よくにいただきなし)
ここまでで足りる、という線が引けない。手に入れるたびに、目指す高さだけが先へずれていく。
欲に目が眩む(よくにめがくらむ)
欲のために理性を失い、正常な判断ができなくなること。 「欲には目見えず」「欲に目が無い」ともいう。
欲に欲がつく(よくによくがつく)
欲というものは、いくら満足させても限りがないということ。
欲の熊鷹、股裂くる(よくのくまたか、またさくる)
あまり欲張ると、災いを招くというたとえ。二頭の猪をつかんだ熊鷹が、左右に逃げようとした猪を放さなかったために、熊鷹の股が裂けてしまったという話から。
欲の世の中(よくのよのなか)
世の中は全て欲得で動いているということ。
欲は身を失う(よくはみをうしなう)
欲張りは身を滅ぼすもとであるということ。
欲を言えば(よくをいえば)
今のままでも十分ではあるが、さらに望むとすれば。
欲を搔く(よくをかく)
必要以上に欲を出すこと。
