「向」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 48 件
「向」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
明後日の方を向く(あさってのほうをむく)
見当違いの方向。物事の焦点や目的が、本来あるべきところから大きく外れている様子。 「明後日の方を向く」の形で、問いかけや状況に対して的を外した言動をすること、または関係のないことに目を向けることをいう。
足が向く(あしがむく)
無意識のうちに、自然とある方向へ行く。
足を向けて寝られない(あしをむけてねられない)
恩を受けた人に対する尊敬や感謝の気持ちを、強く忘れずにいることのたとえ。 恩人に対して足を向けることは、失礼に当たるということから。
当て事と越中褌は向こうから外れる(あてごととえっちゅうふんどしはむこうからはずれる)
当てにしていた事は相手の都合で外れることが多いことのたとえ。 「当て事」は当てにしている事。 「向こう」は身体の前、また、相手のこと。 越中褌が身体の前から外れやすいのと同じように、当てにしていた事は向こうから外れることが多いということ。 「当て事は向こうから外れる」「当て事と畚褌は先から外れる」ともいう。
伊勢や日向の物語(いせやひゅうがのものがたり)
話の前と後ろがつながらず、筋道が通らない。見当外れなことや、物事の順序がばらばらでまとまりを欠いた有り様についても用いる。単に「伊勢や日向」ともいう。 由来には二つの説がある。一つは『伊勢物語知顕抄』という古い書物に載る話による。伊勢の国(現在の三重県)の男と日向の国(現在の宮崎県)の男が同じ時に死んだ。死者を裁く閻魔は、寿命の残る伊勢の男をこの世へ帰そうとしたものの、その亡きがらはもう焼かれ、灰と化していた。そのため伊勢の男の魂を日向の男の体に宿らせ、この世に戻した。ところが心と体が別々の人だったため、話す内容がちっともかみ合わなかったという筋である。 もう一つは『諺草』という書物の説で、神話の中で、女神の天鈿女命に問われた猿田彦神が、天照大神の孫が下る先は日向の高千穂、自分は伊勢の国の五十鈴川の上流へ行くと答えた話から出たとする。 反対に、話の筋道がきちんと通っていることは[[辻褄が合う*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/5006.php]]という。
犬が西向きゃ尾は東(いぬがにしむきゃおはひがし)
当たり前のことのたとえ。犬が東を向くと、当然尾は西を向くことから。
稲は実るにつけて俯き、侍は出世につけて仰向く(いねはみのるにつけてうつむき、さむらいはしゅっせにつけてあおむく)
人は出世して偉くなるほど、おごらずに腰を低くしてふるまうのが望ましいとする教え。 稲は実が詰まるほど穂の先が重みで垂れ、頭を下げたような姿になる。それなのに侍は位が上がるにつれて、いばってそっくり返るようになる。この二つを比べた言葉。「俯く」はうつむく、つまり顔を下へ向けること。「仰向く」はあおむく、つまり顔を上へ向けること。 似た教えを稲の姿だけで述べたものに「[[実るほど頭の下がる稲穂かな*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2245.php]]」がある。「人間は実が入れば仰向く、菩薩は実が入れば俯く」も似た言葉。
馬の鼻向け(うまのはなむけ)
旅に出る人の無事を願い、出発の前に酒や料理でもてなすことや、お金や品物、詩や歌を贈ること。そうして贈る品をさしてもいう。 もとは、旅人の乗る馬の顔をこれから向かう方角へ向けてやり、途中で災難にあわないよう祈ったことをいい、そこから見送りの宴や贈り物の意味に移った。 いま使う「はなむけ」はこの語を縮めた形で、漢字一字の「餞」でも書く。
運が向く(うんがむく)
よい運がめぐってくること。
得手勝手は向こうには効かない(えてかってはむこうにはきかない)
自分の都合のいいように振る舞っても、なかなか相手が応じてはくれないということ。
お誂え向き(おあつらえむき)
希望や要求通りであること。
大向こうを唸らせる(おおむこうをうならせる)
役者が大向こうにいる観客の賞賛を受けること。また、一般大衆の人気を得ること。「大向こう」は、舞台の正面後方にある観客席のことで、転じて芝居好きの観客のこと。その芝居通を唸らせるような演技をするということから。
顔向けができない(かおむけができない)
恥ずかしさや申し訳なさから、人に顔を合わせることができないたとえ。 世間や社会に対して、責任を痛感している気持ちを言ったことば。
陰になり日向になり(かげになりひなたになり)
あるときは表立って、あるときは人知れず、誰かに尽くしたり援助したりする様子。
陰日向がある(かげひなたがある)
人が見ているところとそうでないところとで、言動が変わること。
風向きが悪い(かざむきがわるい)
相手の機嫌がよくないこと。 また、物事の形勢が自分にとって不利な方向にすすむこと。
川向かいの喧嘩(かわむかいのけんか)
川を隔てた向こう岸の争い。こちらへ火の粉の飛んでくる気遣いがなく、他人事として眺めていられる事柄をいう。
川向こうの火事(かわむこうのかじ)
自分には関わりがなく、少しも痛みを感じない出来事のたとえ。 川をへだてた向こうの火事なら、こちらに火の粉が飛んでくる心配はないことから。 「川向こうの火事」「向こう河岸(がし)の火事」ともいう。
気が向く(きがむく)
それをやろうという気持ちになること。
水母の風向かい(くらげのかぜむかい)
いくらあがいても無駄なことのたとえ。水母が風上に向かっても進めないことから。
暗闇の恥を日向へ出す(くらやみのはじをひなたへだす)
口をつぐんでいれば表に出ずに終わった失態を、自分から世間の目にさらしてしまうこと。
群羊を駆りて虎狼に向かう(ぐんようをかりてころうにむかう)
頭数ばかりをそろえて、力量の隔たった相手へ攻めかかること。多くは、そうした企ての無駄をいう。羊の群れをけしかけて猛虎に当たらせる図から。
喧嘩過ぎての向こう鉢巻(けんかすぎてのむこうはちまき)
喧嘩の最中は意気地なくこそこそし、喧嘩が終わったとたん虚勢を張って強がること。 「喧嘩過ぎての向こう鉢巻」ともいう。
小姑一人は鬼千匹に向かう(こじゅうとひとりはおにせんびきにむかう)
嫁にとって、小姑一人は鬼千匹にも匹敵するほどやっかいで、扱いにくい存在であるということ。「むかう」は、匹敵するという意。
三日向顔せざればその心測り難し(さんじつこうがんせざればそのこころはかりがたし)
しばらく会わずにいるだけで、相手の胸の内はもう読めなくなる。 人の気持ちほど当てにならないものはない。 「向顔」は顔を突き合わせる意。
趣向を凝らす(しゅこうをこらす)
人を楽しませたり驚かせたりしようと、やり方や見せ方をあれこれ工夫すること。
背を向ける(せをむける)
物事に反対したり、無関心な態度を取ったりすること。 「背中を向ける」ともいう。
そっぽを向く(そっぽをむく)
相手を見ずに別の方を見ること。または、相手にしない態度をとること。無視すること。 「横を向く」ともいう。
妻の言うに向こう山も動く(つまのいうにむこうやまもうごく)
妻の言葉は夫に対して大きな力を持っていることのたとえ。 動くはずのない向こうの山でさえも、妻が言えば動いてしまうとの意から。
天に向かって唾を吐く(てんにむかってつばをはく)
他人に害を与えようとして、逆に自分がひどい目に遭うことのたとえ。 上を向いて唾をはくと、自分の顔に落ちてくることから。 「天を仰いで唾す」「天を仰いで唾する」「仰いで唾を吐く」などともいう。
