「無」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 249 件
「無」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
相手にとって不足は無い(あいてにとってふそくはない)
相手が相当な実力者で、自分と競い合うのに十分である。
相手の無い喧嘩は出来ぬ(あいてのないけんかはできぬ)
受けて立つ者がいなければ喧嘩は成り立たないから、喧嘩を売られても相手にするなというおしえ。
足の踏み場も無い(あしのふみばもない)
足を置くわずかなすき間もないほど、部屋に物が散らかっているようす。
味無い物の煮え太り(あじないもののにえぶとり)
つまらないものほど世間に溢れていることのたとえ。 不味いものに限って、煮ると量ばかりが増えるという意から。 「まずい物の煮え太り」「独活の煮え太り」「阿呆の煮え太り」などともいう。
味も素っ気も無い(あじもそっけもない)
何の面白みもないこと。味わいもない。つまらない。
有って地獄、無くて極楽(あってじごく、なくてごくらく)
金や子どもは、持てば持ったで苦労や心配が増えるため、ないほうがかえって気楽であるということ。
有っても苦労、無くても苦労(あってもくろう、なくてもくろう)
金と子どもは、あればあったで苦労するし、なければないで苦労するということ。
後が無い(あとがない)
逃げ場や退く余裕がなく、限界まで追い詰められている状況のこと。
網無くて淵をのぞくな(あみなくてふちをのぞくな)
十分な用意なしでは物事はうまくいかないというたとえ。また、努力もしないで人を妬んではいけないということ。網を持たずに淵を覗き込んでも、魚は捕れるわけがないという意味から。
怪しきを見て怪しまざれば怪しき事無し(あやしきをみてあやしまざればあやしきことなし)
不思議で気味の悪い出来事を目にしても、うろたえずに放っておけば、その怪しさはいつしか自然に消え去るということ。 「却って」は「逆に」、「破る」は「くずれる」を表す古い言い方で、怪しい出来事のほうが逆にくずれて消えうせると言っているわけである。意味が反対の言葉には[[疑心、暗鬼を生ず*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/488.php]]がある。 鎌倉時代の終わりに書かれた随筆『徒然草』の第二百六段に、役所の会議の最中に牛が入りこみ、長官の席に上がって寝そべってしまった話がある。皆が不吉なしるしだと言い立てたが、長官の父は「牛に分別などない」と取り合わず、牛を持ち主に返した。その後、悪いことは何も起こらなかったという。この話の結びに、この言葉が少しちがう言い回しで引かれている。
有りそうで無いのが金、無さそうで有るのが借金(ありそうでないのがかね、なさそうであるのがしゃっきん)
人の内情は外見からではわからない。ありそうに見えても、意外にないのが金だということ。 借金ばかりあって使えるお金の無いさまを言い表した言葉に、「[[有るは借銭、無いは金*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/8749.php]]」がある。
蟻の這い出る隙も無い(ありのはいでるすきもない)
蟻が這い出て逃げ出す隙間もないほど警戒が厳しいようす。
有るか無きか(あるかなきか)
有るのか無いのかわからないほど、ほんのわずかなさま。
有る時払いの催促無し(あるときばらいのさいそくなし)
金の都合がついた時に返せばいい、催促は一切しないという寛大な借金の返済条件をいう言葉。
有るは借銭、無いは金(あるはしゃくせん、ないはかね)
あるものといえば借金ばかりで、自由に使えるお金は少しも無いということ。毎日のお金のやりくりにほとほと困り果てた暮らしぶり。 「借銭(しゃくせん)」は、借金のこと。「有るは借金、無いは金」「あるは借金ないは金」ともいう。 「[[ありそうでないのが金*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1720.php]]」や「[[火の車*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/4225.php]]」も、これと意味の近い言葉。
鞍上人無く鞍下馬無し(あんじょうひとなくあんかうまなし)
乗り手が巧みに馬を乗り回し、乗り手と馬が一体となって見えるさま。乗り手と馬の呼吸が合い、鞍の上の人と鞍の下の馬が渾然一体となっている意から。
言う者罪無くして聞く者戒しむるに足る(いうものつみなくしてきくものいましむるにたる)
たとえを使って遠回しに述べた批判なら、口にした人がとがめられることはないし、耳にした人もわが身に照らして、行いを改めるきっかけにできる。 中国の古い詩集『詩経』の序文の一節で、諸国の民の歌(風)が、上に立つ人の政治をそれとなくいさめる働きを持つことを説いたもの。「聞く者」は、国を治める側の人を指す。
家に無くてならぬものは上がり框と女房(いえになくてならぬものはあがりがまちとにょうぼう)
どの家にも、玄関から部屋へ上がる段の縁に横木(上がり框)が付いているのと同じで、家庭には、家のことを取りしきる妻がどうしても要る、という意味。 主婦の役目の重さを言い表したことわざ。よく似たことわざに[[家に女房なきは火のない炉のごとし*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2042.php]]がある。
生きた空も無い(いきたそらもない)
恐ろしさのあまり、生きているという感じがしないこと。
意気地が無い(いくじがない)
物事をやり遂げようという気力がない。
幾許も無い(いくばくもない)
数や量、時間などが、ほんの少ししかないこと。 多くは時間について言い、「幾許も無く」の形では「ある時から大してたたないうちに」という意味になる。 「幾許」は「どれほど」を表す言葉で、それに「も無い」が付いて「どれほどもない」という形になっている。 いまは「余命」の後に続けて、命の残りが短く、死が近いことを表す使い方がよく見られる。
一言も無い(いちごんもない)
ひと言も弁解や反論出来ない。
一無かるべからず二あるべからず(いちなかるべからずにあるべからず)
一回だけならまだかまわないが、同じことが二回起きるのは許されないとする言葉。 中国の歴史書『南斉書』張融伝にある言葉。のちに南斉の初代皇帝となる蕭道成が、ふるまいの風変わりな張融を気に入り、会うたびに笑いながら「こういう人は、一人もいないのは困るが、二人いるのも困る」と評した。清の時代の『通俗編』も、この伝から言葉を引いている。 この原文にそって、一人いればそれで足りるという意味で説明する辞書もある。
一馬の奔る、一毛の動かざるは無し(いちばのはしる、いちもうのうごかざるはなし)
人々を率いる者がひとたび動き出せば、つき従う者たちもみな、そろって動き出すということ。 馬が一頭駆けだせば、体じゅうの毛は一本の例外もなく揺れる。その姿を人の集まりに当てはめた言葉。「奔」の字は、勢いよく走るという意味。 南北朝時代の中国で梁や北周に仕えた詩人、庾信の「擬連珠」という作品にある句。原文では、人々を治める君主には民の命がかかっており、その君主が世を去れば天下の人の心も大きく揺らぐ、と述べたあとにこの句が置かれている。さらに、舟が一そう沈めば積んでいた物もみな水に沈む、という句が対になって続く。 [[頭が動けば尾も動く*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1102.php]]と、述べている中身はほぼ重なる。
一も二も無く(いちもにもなく)
あれこれ言うまでもなく、すぐさま。
否応無し(いやおうなし)
本人が引き受けるか断るかに関係なく、事が先へ運ばれてしまうさま。 相手に口をはさむすきを与えず、むりに事を運ぶ場面でも、自分ではとても避けようがなくそうなる場面でも言う。 「否」はいやだと断ること、「応」はよいと受け入れることで、そのどちらも口にできないままにという意味合い。ふつうは「否応なしに」の形で使う。 ほぼ重なる言い回しに「[[否が応でも*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/5871.php]]」「[[有無を言わせず*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/6134.php]]」「[[否も応もない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/8874.php]]」がある。
色男金と力は無かりけり(いろおとこかねとちからはなかりけり)
美男子は、経済力も腕力もないものだということ。美男子をからかった川柳。
色気と痔の気の無い者はない(いろけとじのけのないものはない)
表沙汰にしにくいものを、人はひとつくらい抱えている。取り澄ましてみせても、そこは誰も変わらない。 「痔の気」は「色気」に音を合わせた添え物。
後ろに目無し(うしろにめなし)
振り向かないかぎり、こちらの手の届かない側で起きたことは分からずじまいになる。 誰にでも抜け落ちる部分はある。
氏無くして玉の輿(うじなくしてたまのこし)
生まれ育った家の格に恵まれずとも、姿かたちひとつで裕福な相手に迎えられ、住む世界ごと移ってしまう。 「氏」は名字のことで、昔は武士だけが名乗りを許された。
