風に靡く草
ことわざ「風に靡く草」の意味・読み方・異形などを解説します。
風に靡く草
かぜになびくくさ
| 言葉 | 風に靡く草 |
|---|---|
| 読み方 | かぜになびくくさ |
| 意味 | 上に立つ人の人柄や考え方に、下の者たちが自然と引きつけられ、付き従うさまを表す。加えて、その時々に勢いを持つ風潮へ、大勢がそろって同じ方へ寄っていく姿にも言う。
草は、風が吹いてくると、その向きへ身をかがめるように曲がる。人々を草、治める人が周りに及ぼす力を風と見て、両者の関係を描いている。 『論語』顔淵篇で、魯の国の重臣の季康子が、道に外れた者は死刑にして国を治めてはどうかと孔子に尋ねた。孔子は、政治に人の命を奪うことは要らない、治める側が善を求めれば人々も善くなると答えた。句の成り立ちはこの問答にある。 そのため、力で押さえつけずとも、徳(人としての立派さ)を備えた人には人々がついてくる、と説くときに用いる。悪い意味では、権力を持つ人の言うことに、逆らわずそのまま合わせてしまう人々をさす用法もある。 四字熟語の草偃風従も、同じ孔子の言葉に由来する。一方、風に揺れる草木を使った風にそよぐ葦は、自分の意見を持たずに周りに合わせる人をいう語で、この句を悪い意味で使ったときに近い。 |
| 例文 | 新しい部長が率先して朝の掃除を始めると、課の全員が風に靡く草のように、気づけば同じことをし始めていた。 |
| 出典 | 『論語』顔淵 |
| 異形 | 風に草靡く(かぜにくさなびく) |
| 場面 | 政治 / 君子 |
| 使用漢字 | 風 / 靡 / 草 |
「風」を含むことわざ
- 秋風が立つ(あきかぜがたつ)
- 秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む(あきかぜとふうふげんかはひがいりゃやむ)
- 商人と屏風は直ぐには立たぬ(あきんどとびょうぶはすぐにはたたぬ)
- 朝風呂丹前長火鉢(あさぶろたんぜんながひばち)
- 明日は明日の風が吹く(あしたはあしたのかぜがふく)
- あったら口に風邪をひかす(あったらくちにかぜをひかす)
- 網の目に風たまらず(あみのめにかぜたまらず)
- 網の目に風たまる(あみのめにかぜたまる)
- 雨塊を破らず、風枝を鳴らさず(あめつちくれをやぶらず、かぜえだをならさず)
- 雨に沐い風に櫛る(あめにかみあらいかぜにくしけずる)
「靡」を含むことわざ
- 一世を風靡する(いっせいをふうびする)
- 風に靡く草(かぜになびくくさ)
- 草木も靡く(くさきもなびく)
