「勢」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 25 件
「勢」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
蟻も軍勢(ありもぐんぜい)
一人ひとりはたいした力のない者でも、数がそろえばそれなりに役に立つ。だから、人の数は多いほうがよい、ということ。 「軍勢」は、戦いのために集まった兵士の一団のこと。蟻のような小さな虫でも、数のうえでは軍勢になる、とたとえたもの。
伊勢は津で持つ津は伊勢で持つ尾張名古屋は城で持つ(いせはつでもつつはいせでもつおわりなごやはしろでもつ)
伊勢と津はたがいを支えにして栄え、尾張の国の名古屋は城があるからこそ繁盛しているとうたった言葉。町を栄えさせている元は何かを、土地の名を並べて歌い込んである。 「津」は伊勢の国にあった港町で、いまの三重県津市。伊勢神宮へお参りに向かう人がこの港を使ったため、神宮には港が人を運び、港町には参詣の人の行き来がにぎわいをもたらした。名古屋については、新しく城が築かれたことで町が栄えたとしている。 江戸時代にはやった俗謡(世間で歌われた歌)の一節で、名古屋の城を自慢する響きもある。前半の「伊勢は津で持つ津は伊勢で持つ」だけで使うこともあり、末を「新城(しんしろ)で持つ」とする形もある。伊勢と津が支え合うさまに[[持ちつ持たれつ*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7008.php]]という言葉がよく当てはまる。
伊勢へ七度、熊野へ三度(いせへななたび、くまのへみたび)
信仰心が深いことのたとえ。 伊勢神宮へ七度、熊野三山へ三度もお参りするほど信仰深いとの意から。 このあと続けて「愛宕(あたご)様へは月参り」ともいう。
伊勢や日向の物語(いせやひゅうがのものがたり)
話の前と後ろがつながらず、筋道が通らない。見当外れなことや、物事の順序がばらばらでまとまりを欠いた有り様についても用いる。単に「伊勢や日向」ともいう。 由来には二つの説がある。一つは『伊勢物語知顕抄』という古い書物に載る話による。伊勢の国(現在の三重県)の男と日向の国(現在の宮崎県)の男が同じ時に死んだ。死者を裁く閻魔は、寿命の残る伊勢の男をこの世へ帰そうとしたものの、その亡きがらはもう焼かれ、灰と化していた。そのため伊勢の男の魂を日向の男の体に宿らせ、この世に戻した。ところが心と体が別々の人だったため、話す内容がちっともかみ合わなかったという筋である。 もう一つは『諺草』という書物の説で、神話の中で、女神の天鈿女命に問われた猿田彦神が、天照大神の孫が下る先は日向の高千穂、自分は伊勢の国の五十鈴川の上流へ行くと答えた話から出たとする。 反対に、話の筋道がきちんと通っていることは[[辻褄が合う*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/5006.php]]という。
近江泥棒伊勢乞食(おうみどろぼういせこじき)
近江の人には商才があり、伊勢の人は倹約家であり、どちらも商人としての成功者が多いことを、江戸っ子がやっかみ半分に言った言葉。
騎虎の勢い(きこのいきおい)
勢いやはずみがついて途中でやめられなくなることのたとえ。「騎虎」は虎に乗ること。虎に乗って走り出すと、途中で降りたら虎に食い殺されるので仕方なく走り続けなければならないことから。
気勢を上げる(きせいをあげる)
これからやるぞという構えが、声や動きになって外へ出る。人が集まっているほど場に熱がこもり、はたから見ても分かる形になる。
気勢をそがれる(きせいをそがれる)
押していこうと身構えていた矢先に、拍子を外されて肩の力が抜ける。前へ出る気持ちがしぼみ、そのまま元へは戻らない。
京男に伊勢女(きょうおとこにいせおんな)
男なら京都の者、女なら伊勢の国の者が好ましいということ。 「京男」は京都の男、「伊勢女」は伊勢の国(今の三重県の一部)の女のこと。男と女のそれぞれについて、よいとされる土地を一つずつ挙げて組み合わせている。 男の側に京都、女の側に伊勢を挙げている点で、江戸の男と京都の女を並べる[[東男に京女*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1244.php]]とは組み合わせがちがう。
旭日昇天の勢い(きょくじつしょうてんのいきおい)
天に昇る朝日のように、勢いが盛んなようす。「旭日」は、朝日の意。
虚勢を張る(きょせいをはる)
実力のない人が自分の弱さを隠すために、うわべだけ威勢よく振る舞ったりすること。から威張りをすること。
決河の勢い(けっかのいきおい)
猛烈な勢いのたとえ。「決」は、切れる意。川の水の流れが堤防を決壊するようなすさまじい勢いであるということ。
獅子は小虫を食わんとてもまず勢いをなす(ししはしょうちゅうをくわんとてもまずいきおいをなす)
実力のあるものは、小さなことにも手を抜かず何事にも全力で向かうということ。
姿勢を正す(しせいをただす)
今までの態度ややり方などを反省して改めること。また、体の構え方を整えること。
常山の蛇勢(じょうざんのだせい)
頭を打てば尾が、尾を打てば頭が返してくる蛇のように、どこを突かれても残りが手当てに回る備え。 軍の配りにもいい、書き出しから結びまで筋の通った文章にもいう。 常山にいたという卒然という名の双頭の蛇の話に基づく。
多勢に無勢(たぜいにぶぜい)
多人数に少人数で立ち向かっても、とても勝ち目はないということ。
多勢を頼む群鴉(たぜいをたのむむらがらす)
人数の多さだけをたよりにして、内容や実力のともなわない者たちが集まり、幅をきかせることのたとえ。
脱兎の勢い(だっとのいきおい)
逃げるうさぎのように、きわめて迅速なことのたとえ。
飛ぶ鳥を落とす勢い(とぶとりをおとすいきおい)
権力や勢力が盛んな様子。 空を飛んでいる鳥さえ落としてしまうほどの勢いとの意から。
難波の葦は伊勢の浜荻(なにわのあしはいせのはまおぎ)
物の呼び名、風俗、習慣などは、地方によって異なるというたとえ。 難波では「葦(あし)」と呼んでいる植物を、伊勢では「浜荻(はまおぎ)」と呼ぶとの意から。
破竹の勢い(はちくのいきおい)
一度動き出したら誰にも押しとどめられない進み方。序盤で流れをつかんだ側が、そのまま最後まで押し切っていく形をいう。 呉を攻めた晋の杜預が、いまの軍の勢いは竹を割るのと同じで、初めの数節さえ裂ければあとは刃を迎えて自ずと割れると言い、そのまま攻め落とした。
日の出の勢い(ひのでのいきおい)
朝日が昇るように勢いが盛んな様子。
兵に常勢無し(へいにじょうせいなし)
いくさの構えに、あらかじめ決めておける型は無い。敵がどう動くかによって、こちらの形はそのつど組み替えるもの。
余勢を駆る(よせいをかる)
何かを成し遂げた勢いのまま、次の行動に移ること。
両虎相闘えば勢い倶に生きず(りょうこあいたたかえばいきおいともにいきず)
並び立つほどの強者どうしがぶつかれば、双方とも無傷では終わらない。 虎が二頭で組み合えば、片方は必ず倒れ、ときには共倒れになる。
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