雪泥の鴻爪

ことわざ「雪泥の鴻爪」の意味・読み方を解説します。

言葉雪泥の鴻爪
読み方せつでいのこうそう
意味人のしてきたことや世の中の出来事は、年月がたつと形をとどめず、あとからたどる手がかりも消えてしまうたとえ。人の一生のあっけなさを嘆く言葉にもなる。
「雪泥」はとけた雪でできたぬかるみ、「鴻爪」は鴻(おおとり。大きな鳥)が残す爪の跡のこと。ぬかるみについた足跡はじきに消え、鳥がどちらへ去ったのかも知るすべがない。人の世をこれに重ねて見た句である。
句のもとは北宋の蘇軾の詩「和子由澠池懐旧」である。弟の子由(蘇轍)が、兄弟で昔泊まった澠池(めんち。中国の地名)の寺のことなどを詠んで寄せた詩に、同じ韻で答えた。人の一生は何に似ているかと問い、雪のぬかるみを踏んだ鴻に似ていると詠む。泥の上にたまたま爪の跡が残っても、飛び去ってしまえば東も西も問題にならない。続けて、あの老僧はもう亡くなって墓の塔が新しく建ち、くずれた壁には昔書きつけた詩も見られないと述べている。
同じ詩を背景にもつ四字熟語に雪泥鴻爪がある。人の世のはかなさを述べた句には、往事渺茫としてすべて夢に似たり・人生、朝露の如しもある。
例文三十年ぶりに訪ねた母校は建て替えられ、友と名前を刻んだ机も古い校舎とともに消えていた。若い日の跡もまさに雪泥の鴻爪だと、校門の前でしばらく立ちつくした。
出典蘇軾「和子由澠池懐旧」
場面世の儚さ / 人生
使用漢字雪 / 泥 / 鴻 / 爪

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