「商売」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 61 件
「商売」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全61件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
商い三年(あきないさんねん)
商いは始めてから三年くらいたたないと、利益を得るようにはならない。三年は辛抱せよというおしえ。
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
商いは牛の涎(あきないはうしのよだれ)
商売のこつは牛のよだれのように細く長く切れ目なく、気長に辛抱して続けることだということ。
商いは数でこなせ(あきないはかずでこなせ)
商売のこつは薄利多売だということ。
商いは門門(あきないはかどかど)
商売のこつは客を観察してその客に合った物を売ることだということ。
商いは草の種(あきないはくさのたね)
食べていく手立ては、選り好みさえしなければそこらじゅうにある。 一つの道が閉じても、次の道は足元から見つかる。
商いは本にあり(あきないはもとにあり)
商売の成功・失敗は、元手に左右されるということ。
商人と屏風は直ぐには立たぬ(あきんどとびょうぶはすぐにはたたぬ)
商いをする者は、自分の理を押し通していては続かない。 頭を下げ、身をたわめたところに、はじめて客がつく。 「屏風と商人は直ぐには立たぬ」「商人と屏風は曲がらねば立たぬ」ともいう。
商人に系図なし(あきんどにけいずなし)
商人には家柄など関係なく、商売の手腕や努力しだいで成功するということ。
商人の嘘は神もお許し(あきんどのうそはかみもおゆるし)
商人が商売上の駆け引きで嘘をつくのは、神様もやむを得ないとお許しになるということ。
商人の子は算盤の音で目を覚ます(あきんどのこはそろばんのおとでめをさます)
人の習性は、育つ環境の影響を大きく受けるということ。 商人の子どもは金勘定に敏感で、眠っていても算盤の音で起きるという意味から。
商人の空誓文(あきんどのそらせいもん)
商人の言葉や約束は、その場の利害で変わりやすく、信用できないということ。 「空誓文」は「からせいもん」とも読む。 また「商人の空誓文と女の怖いは皆嘘」ともいう。
商人の空値(あきんどのそらね)
商人が駆け引きしてつける値段は、信用しがたいということ。
商人の元値(あきんどのもとね)
商人は計算高いので、商人の言う元値は本当かどうかわからないということ。
商人は損していつか倉が建つ(あきんどはそんしていつかくらがたつ)
商人は、損をしたなどと言いながら、いつの間にか倉が建つほどの金持ちになっていることが多いということ。
足が早い(あしがはやい)
商品の売れ行きがよいこと。 また、食べ物が腐るのがはやく、長持ちしないこと。
値を二つにせず(あたいをふたつにせず)
買い手によって売り値を変えるような真似はしないこと。 正直な商いの心得をいう。
当たりを取る(あたりをとる)
興行や商売などが成功する。好評を博する。
売り物には花を飾れ(うりものにははなをかざれ)
売る品は見た目を整えてこそ手に取ってもらえる。 中身だけで勝負せず、体裁にも手をかけよという商いの心得。
近江泥棒伊勢乞食(おうみどろぼういせこじき)
近江の人には商才があり、伊勢の人は倹約家であり、どちらも商人としての成功者が多いことを、江戸っ子がやっかみ半分に言った言葉。
大当たりを取る(おおあたりをとる)
商売や芝居などの興行が、大成功を収めること。
数でこなす(かずでこなす)
一つ一つの利益は小さいが、大量に売り捌くことによって採算がとれるようにすること。
唐物商いは千里一跳ね(からものあきないはせんりひとはね)
舶来の品を扱う商いは、当たれば一度に途方もない儲けが転がり込むということ。 「唐物」は中国渡りの品、「千里一跳ね」はひと跳びで千里を行く意。
閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)
人が集まらずものさびしい様子。特に商売などがはやらずさびれていることをいう。「閑古鳥」はかっこうの別名で、その鳴き声がさびしげに聞こえることから。
看板に偽りあり(かんばんにいつわりあり)
外見と中身が一致していないこと。看板に掲げているものと、実際に売っているものが違っているということから。
看板に偽りなし(かんばんにいつわりなし)
外見と中身が一致していること。また、言動に行動が伴っていることのたとえ。看板に掲げているものと、実際に売っているものが同じということから。
看板に傷が付く(かんばんにきずがつく)
長年かけて世に通してきた屋号が、不始末ひとつで客から疑われる。看板も暖簾も店の顔として掲げるものだから、そこに付いた傷はそのまま人の目に映る。
看板にする(かんばんにする)
人目をひくために、あるものを宣伝の文句や表向きの名目として掲げて活動を行うこと。 また、飲食店などがその日の営業活動を終わりにすること。 閉店の際に看板をしまうことから。
看板を下ろす(かんばんをおろす)
掲げていた主張などを取り消すこと。 また、その日の営業活動を終わりにすること。営業をやめて廃業すること。
客が付く(きゃくがつく)
買い手が決まること。また、接客業などで得意客ができること。
塩を売っても手を嘗めろ(しおをうってもてをなめろ)
塩を売る商人が、手に付いた塩も無駄にせず嘗めるように、細かな事にも注意して、無駄のないように気をつけよという戒めの言葉。
士族の商法(しぞくのしょうほう)
急に不慣れなことを始めて失敗することのたとえ。明治初期、士族が生計を立てるため慣れない商売に手を出して失敗したことから。
死の商人(しのしょうにん)
兵器などの製造や売買を行う商人や業者を罵って呼ぶ言葉。
商売往来にない商売(しょうばいおうらいにないしょうばい)
泥棒など世間に認められない商売のこと。 「商売往来」は、商売に関係した事柄を書いた江戸時代の書物で、その書物に載っていない商売との意から。
商売は道によって賢し(しょうばいはみちによってかしこし)
商人は、商売に関しては何でもよく知っているということ。専門家は、専門とする分野についてよく知っているというたとえ。
諸式が上がる(しょしきがあがる)
様々なものの値段が上がること。 「諸式」は様々な品物の値段のこと。
知らぬ呉服商売より知った小糠商い(しらぬごふくしょうばいよりしったこぬかあきない)
実入りが細くても、手の内を知っている稼業を続けるほうが確かだ。 不案内なまま大きな商いに乗り出せば、儲けの前に足をすくわれる。
地続きは買うておけ(じつづきはこうておけ)
自分の土地と地続きの土地が売られていたら買っておけということ。
千軒あれば共過ぎ(せんげんあればともすぎ)
家が千軒もあれば、そこに住む人たちがそれぞれ商売をしたり互いに物の売り買いをしたりして、ともに生計を立てていくことができるということ。 「共過ぎ」は、人々が互いに助け合って生活していくこと。 「千軒あれば共暮らし」ともいう。
千三つ(せんみつ)
土地や建物の売買や貸金の仲介などを行う人。 千の内、三つくらいしか成立しないとの意から。 または、嘘ばかりつく人。嘘つき。 千の内、三つくらいしか正しいことを言わないとの意から。
銭なしの市立ち(ぜになしのいちだち)
方法や手段もなく何かをしようとしても、どうにもならないことのたとえ。 銭を持たずに市場に行っても、何も買えずにただ立っているだけとの意から。
そうは問屋が卸さない(そうはとんやがおろさない)
そう簡単に相手の望みに応じられないということ。また、物事は都合よく自分の思い通りには運ばないというたとえ。そんな安値では問屋が卸してくれないということから。
損と元値で蔵を建て(そんともとねでくらをたて)
「儲けがない」「仕入れを割る」が口癖の商人ほど、気がつけば蔵が建つほど財を成しているものだということ。商人の泣き言は真に受けられないの意で用いる。
玉を衒いて石を売る(たまをてらいていしをうる)
値打ちのある物のように見せかけて、実際は粗末な物を売るたとえ。「衒う」は、見せびらかす意。高価な玉を見せびらかしておいて、実際には値打ちのない石を売りつけるということから。
長袖よく舞い、多銭よく賈う(ちょうしゅうよくまい、たせんよくかう)
生まれつきの備えや手元の厚みに恵まれていれば、同じ働きでも見栄えよく運ぶ。 舞の衣装にも商いの元手にも通じる理屈で、備えの差は出来の差にそのまま化ける。 「賈う」は、あきなう・かうの両様に読み、商いをする意。
手を延ばす(てをのばす)
新しい方面や分野に進出すること。
手を広げる(てをひろげる)
新しい方面や分野に進出して、活動の範囲を広げたり規模を大きくしたりすること。
日計足らずして歳計余り有り(にっけいたらずしてさいけいあまりあり)
一見、利益が上がっていないように思えるが、長い目で見ると確実に利益があるということ。 日々の計算では儲けがないように見えるが、一年を通じるとちゃんと利益があるとの意から。
二八の涙月(にっぱちのなみだづき)
二月と八月は商売が低調で、苦しい月だということ。
暖簾を下ろす(のれんをおろす)
その日の営業活動を終わりにすること。 また、営業をやめること。廃業すること。
暖簾を分ける(のれんをわける)
長い間勤めた店員などに、同じ屋号を使用した新しい店の出店を許可すること。
左前(ひだりまえ)
商売などが不振で経済的に苦しくなること。また、左の衽(おくみ)を内側にして和服を着ること。
一浦違えば七浦違う(ひとうらちがえばななうらちがう)
浜がひとつ不漁になれば、その響きは近隣の浜々にまで伝わるということ。 ひとところの盛衰が周りを巻き込むたとえにも使う。「七浦」は数多くの浜の意。
冬の雪売り(ふゆのゆきうり)
いくらでもあるものを売っても、買い手などいないというたとえ。
焙烙の一倍(ほうろくのいちばい)
こわれる分をあらかじめ値に上乗せしておくやり方。そこから、実際より高く見せた値段を最初から示すことも指す。
褒める人は買わぬ(ほめるひとはかわぬ)
しきりに品定めをして感心してみせる客ほど、財布の紐は固いものだということ。 口先だけの持ち上げは当てにならないというたとえにも使う。
店を畳む(みせをたたむ)
商売をやめて廃業すること。
店を張る(みせをはる)
自分の店を出店して商売をはじめること。
見ぬ商いはならぬ(みぬあきないはならぬ)
手に取って検めもせずに値をつけ合う道理はない。中身をじかに見届けてから話をまとめよという、商いの心得。
羊頭を懸けて狗肉を売る(ようとうをかけてくにくをうる)
軒先に吊るしてあるのは羊の頭なのに、客の手に渡るのは犬の肉である。人目を引くために並べた品と、手渡される品とが別であるたとえ。 「羊頭を掛けて狗肉を売る」「羊頭を掲げて狗肉を売る」ともいい、縮めて羊頭狗肉という。
良賈は深く蔵して虚しきが如し(りょうこはふかくぞうしてむなしきがごとし)
腕のいい商人は、値打ちのある品を奥にしまって店先には並べない。 中身の詰まった人ほど、それを人目にさらさずに構えているという。 「良賈」は、商いの上手な人。
