一狐裘三十年

ことわざ「一狐裘三十年」の意味・読み方を解説します。

言葉一狐裘三十年
読み方いっこきゅうさんじゅうねん
意味高い地位にあって、ぜいたくをしようと思えばできる人が、あえて質素な暮らしを続けること。広い意味で、むだな出費をとことん切り詰める人の様子にも使われる。
「狐裘」は、キツネの前足の付け根あたりに生える白い毛を集めて仕立てた皮衣のことで、身分の高い人が着る上等なものだった。晏子(晏嬰)は春秋時代の中国で斉という国の君主を助けて政治を動かす宰相をつとめた人で、その狐裘をたった一着、三十年にわたって着通したと伝えられ、この句はその話にもとづく。
『礼記』には、孔子の弟子である曾子が晏子を礼をわきまえた人だとほめたところ、同じく弟子の有若が、一着の皮衣で三十年を過ごしたような晏子が礼を知っているとはいえないと言い返し、曾子が、国じゅうがぜいたくに流れているときには、立派な人はあえて倹約をして見せるものだと答えた話がある。
略して「一狐裘」ともいう。同じ故事による四字熟語に晏嬰狐裘がある。倹約して暮らすという点では爪に火を点すにも近い。
例文社長になっても同じ背広を何年も着て、会社の車も使わずに電車で通う姿は、まさに一狐裘三十年だ。
出典『礼記』檀弓下
場面上の立場の人の心得 / 節約
使用漢字一 / 狐 / 裘 / 三 / 十 / 年

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