「上の立場の人の心得」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 51 件
「上の立場の人の心得」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全51件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
秋葉山から火事(あきばさんからかじ)
人を戒める指導的立場の者が、自ら過ちを犯してしまうたとえ。「秋葉山」は火災除けの神を祭る静岡県の秋葉神社のこと。
頭が動けば尾も動く(あたまがうごけばおもうごく)
上に立つ者が行動すれば、下の者は自然と従うということ。 動物の頭と尾は一体で、頭が動けば当然尾も動くという意味から。
飴と鞭(あめとむち)
支配または指導の方法で、飴を譲歩、鞭を厳しい弾圧になぞらえて使い分けることのたとえ。 ドイツのビスマルクの社会主義運動に対する政策を評したことばから。
阿波に吹く風は讃岐にも吹く(あわにふくかぜはさぬきにもふく)
ある土地の風習は、他の土地にも移る。上の人の行いは、下の者も真似るようになるということ。また、どこの土地でも人情は変わらないということ。「阿波」は現在の徳島県、「讃岐」は香川県。
威あって猛からず(いあってたけからず)
威厳があり、しかも温厚で荒々しくないようす。孔子の人柄を弟子が評したことばで、君子の理想的な人柄をいうことば。
一利を興すは一害を除くに如かず(いちりをおこすはいちがいをのぞくにしかず)
新たに得になることを起こすより、いま障りになっているものを一つ消すほうが値打ちがある。政を預かる者への戒めとして、元の耶律楚材が説いた言葉。
イニシアチブを取る(いにしあちぶをとる)
率先して物事を行い、他を導く。主導権をにぎる。
上に立つ(うえにたつ)
組織や集団の中で、人を統率し指導する立場にある。
盂方なれば水方なり(うほうなればみずほうなり)
上に立つ者の形が、そのまま下の者の形になる。 盂は鉢の類。四角い器に注げば水も四角に収まることから。
押さえが利く(おさえがきく)
相手を従わせたり、統率したりする力があること。
己を責めて人を責めるな(おのれをせめてひとをせめるな)
自分の責任でさせたことを、人のせいにするなということ。徳川家康の遺訓から。
音頭を取る(おんどをとる)
大勢で何かを行うとき、先頭に立って取りまとめをすること。
隗より始めよ(かいよりはじめよ)
大きな事業を行う時には、まず手近なところから始めよということ。また事を始めるときには、まず言い出した者から実行すべきであるということ。 中国の戦国時代、燕の昭王から賢者の集め方を問われた郭隗が「まず凡人の私を優遇してみて下さい。そうすれば私よりすぐれた人物が自然と集まってくるでしょう」と答えたという故事から。 「先ず隗より始めよ」ともいう。
頭が動かねば尾が動かぬ(かしらがうごかねばおがうごかぬ)
上に立つ者がすすんで行動しなければ、下の者は働かないというたとえ。
舵を取る(かじをとる)
物事がうまく進むように全体をまとめて導くこと。 船が正しい方向に進むように、舵を操るということから。
上清ければ下濁らず(かみきよければしもにごらず)
頭に立つ者が身をきれいに保っていれば、それにつく者も後ろ暗いまねをしなくなるということ。 下の乱れは上の濁りから始まるのだから、正すなら上からだと説く。
上の好む所、下これよりも甚だし(かみのこのむところ、しもこれよりもはなはだし)
かしらに立つ者が何を好むかは、そのまま下へ伝わり、しかも下ではいっそう度を越した形になって現れる。 人を率いる者は、自分の嗜好ひとつが末端まで及ぶことを忘れるなという教え。
上を学ぶ下(かみをまなぶしも)
下の者は、かしらのふるまいをそっくりなぞるということ。 よい振る舞いも悪い振る舞いも、下はまず上から写し取る。
杞梓連抱にして数尺の朽有るも良工は棄てず(きしれんぽうにしてすうせきのくちあるもりょうこうはすてず)
杞や梓のような良材に、たとえ数尺の腐りが含まれていても、腕のよい職人は捨てずに用いる。 人材においても、短所があろうとも、その人の長所を見抜き、それを活かして用いることが、人を生かす道であるというたとえ。 「朽」は「きゅう」とも読む。
下種と鷹とに餌を飼え(げすとたかとにえをかえ)
身分の低い者も鷹も、腹を満たしてやってはじめて思うように動く。 人を使うなら、まず得になるものを握らせよということ。
采配を振る(さいはいをふる)
先頭に立って指示をすること。指揮をとること。 「采配」は昔の武将が戦場で兵の指揮をとる時に使った道具。 「采配を振るう」ともいうが、本来は誤用。 「采を振る」「采配を取る」「采柄を握る」ともいう。
三顧の礼(さんこのれい)
立場が上の人が礼を尽くして、すぐれた才能を持つ人を招くこと。 または、立場が上の人が立場が下の人に礼を尽くして、仕事を依頼すること。 「三顧」は三回訪問すること。 古代中国の三国時代、蜀の皇帝劉備が諸葛亮を迎え入れるために住居を三回訪問したという故事から。 単に「三顧」ともいう。
獅子も頭の使いがら(ししもかしらのつかいがら)
同じ顔ぶれの集まりでも、束ねる者の采配ひとつで働きぶりはまるで変わるということ。 獅子舞は、獅子頭を操る者の手さばきしだいで舞の見栄えが決まることから。
四時の序、功を成す者は去る(しじのじょ、こうをなすものはさる)
やり遂げた者はその場に居座らず、次の者に席を明け渡すものだということ。 春が夏に、夏が秋に入れ替わるように、季節も務めを果たせば速やかに退くことから。
示しが付かない(しめしがつかない)
教える側の立場としてよい例にならないこと。手本にならない。
社会の木鐸(しゃかいのぼくたく)
世間の人々を教え導く人。または、世論を喚起して導く存在としてのジャーナリズムの重要性を表した言葉。 「木鐸」は古代中国で人々に法令を知らせるために鳴らした木製の鈴。転じて、世間の人々を教え導く人のことをいう。
賞は厚くし罰は薄くすべし(しょうはあつくしばつはうすくすべし)
善行は小さなことでもおおいに褒めたたえ、悪行はできるだけ軽い罰にするのがよいということ。
背負って立つ(しょってたつ)
組織や団体などの主要な立場になり、全ての責任を負うこと。
千里の馬は常にあれども伯楽は常にはあらず(せんりのうまはつねにあれどもはくらくはつねにはあらず)
有能な人材はいつの世にもいるが、その能力を見出して育てる優れた指導者は少ないということのたとえ。 「千里の馬」は、一日に千里も走れるほどの優れた馬。転じて、優れた才能の人物。 「伯楽」は牛馬の良し悪しを見分ける名人のこと。転じて、人物を見抜いて、その才能を引き出し育てる優れた指導者のこと。 いつの時代にも、一日に千里を走るほどの優れた馬はいるが、その名馬の能力を引き出す伯楽は、いつもいるわけではないということから。
双肩に担う(そうけんにになう)
責任をもって重要な任務を受け持つこと。 「双肩」は左右の肩のことで、左右の肩で担ぐという意味から。
大人は大耳(たいじんはおおみみ)
徳の高いすぐれた人は、些細なことを問いただしたり非難したりしないということ。
大人は赤子の心を失わず(たいじんはせきしのこころをうしなわず)
高徳の人は、生まれ持った純粋な心をいつまでも失わないということ。また、君主たる者は、赤子を慈しむように民を大切にし、その気持ちに寄り添うということ。
民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず(たみはこれによらしむべし、これをしらしむべからず)
人民に命令して従わせることは出来るが、その原理を理解させるのは難しいということ。
忠臣を孝子の門に求む(ちゅうしんをこうしのもんにもとむ)
親をよく敬う者は、仕える相手にも心を尽くすものだ。信の置ける家臣を求めるなら、まず家で親に篤い人物を当たれという教え。
提灯持ち川へはまる(ちょうちんもちかわへはまる)
人を導く役回りの者が、当人こそ真っ先につまずく。 他人の行く先にばかり目をやり、足元の危うさを見落としている。
提灯持ちは先に立て(ちょうちんもちはさきにたて)
率いる立場の者が後ろへ回っていては、任は務まらない。 自ら列の頭へ出て、進む向きを身をもって指し示せ。
罪の疑わしきは軽くし、功の疑わしきは重くす(つみのうたがわしきはかるくし、こうのうたがわしきはおもくす)
罪状が疑わしいときはなるべく罪を軽く、功績の疑わしいときはできるだけ手厚く賞するのがよいということ。 「罪の疑わしきは軽くせよ、功の疑わしきは重くせよ」ともいう。
天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ(てんかのうれいにさきだちてうれい、てんかのたのしみにおくれてたのしむ)
すぐれた政治家や指導者は、人々よりも先に国のことを心配し、人々が楽しんだ後で自身も楽しむべきだということ。 「先憂後楽」ともいう。
天下は一人の天下にあらず、乃ち天下の天下なり(てんかはいちにんのてんかにあらず、すなわちてんかのてんかなり)
国は一人の支配者が我が物とするために在るのではなく、そこに暮らす人すべてのものだということ。
怒蛙に式す(どあにしょくす)
小さな勇気をも評価して礼をもって称えること。また、ほめることで人のやる気を引き出すこと。 春秋時代、越王が出征の途中、腹をふくらませて立ち向かう蛙を見て、「小さな勇気がある」と称え、車上から敬礼した。この話が国中に広まり、勇者たちが次々に名乗りを上げて集まったという故事から。
泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)
規律や秩序を維持するために私情を捨て、たとえ愛する者であっても違反した場合には厳しく処罰することのたとえ。 中国の三国時代、蜀の諸葛孔明は、臣下の馬謖が命令に従わずに魏に大敗したため、泣きながら馬謖を斬ったという故事から。
寝ていて人を起こすな(ねていてひとをおこすな)
人を働かせようと思うなら、まず自分が率先して模範を示せということ。 横着して自分は寝たままで人を起こすようなことはするなとの意から。
範を垂れる(はんをたれる)
手本として実際に行い示すこと。
ひそかに諌めて公に褒めよ(ひそかにいさめておおやけにほめよ)
人を叱ったり注意したりする時は、他の人の居ないところで行い、褒める時はみんなの前で行えということ。人の心を傷つけず、やる気にさせるには、それが良い方法だということ。
羊をして狼に将たらしむ(ひつじをしておおかみにしょうたらしむ)
気弱な者を強者の群れの上に据えても、下は本気で動かないということ。 漢の高祖が太子に諸将を率いさせようとした際、それでは羊に狼の指揮を執らせるようなもので誰も命を懸けはすまい、と諌められた。
人は石垣、人は城(ひとはいしがき、ひとはしろ)
守りを固めるのは石や土ではなく、心を寄せてくれる人だということ。 武田信玄の言葉として伝えられ、あとに「情けは味方、仇は敵なり」と続く。
茅茨剪らず采椽削らず(ぼうしきらずさいてんけずらず)
軒を覆う草は端を切り揃えず、屋根を支える木にも削りをかけない。 飾りを落とした住まいぶりをいい、古代の聖王がみずからそう構えて、上に立つ者の手本としたという。
源清ければ流れ清し(みなもときよければながれきよし)
清らかな水源を持った川は、下流も自然に清らかになるように、上に立つ者の行いが正しければ、下の者の行いも正しくなるということ。
無為にして化す(むいにしてかす)
上に立つ者の人柄が確かなら、あれこれ指図をしなくても下は勝手に整っていく。
勇将の下に弱卒なし(ゆうしょうのもとにじゃくそつなし)
率いる者に力があれば、その組の隅々まで気が張り、腰の引けた者が出ない。 また、力量のある者のもとへは、名を聞いた人が自ら望んで加わる。
由らしむべし知らしむべからず(よらしむべししらしむべからず)
為政者は人民を施政に従わせればよく、その意義や道理を人民にわからせる必要はないということ。
