一饋に十度立つ
ことわざ「一饋に十度立つ」の意味・読み方・異形などを解説します。
一饋に十度立つ
いっきにとたびたつ
| 言葉 | 一饋に十度立つ |
|---|---|
| 読み方 | いっきにとたびたつ |
| 意味 | 国を治める人が、よい政治をしようとして、知恵のある人をすすんで迎え、その話に耳を傾けることにひたむきであるたとえ。自分の食事や身のまわりのことはあとにしてでも、人々のための務めに打ち込む姿を表すこともある。
「一饋」は一度の食事のことで、「饋」には食べ物をすすめるという意味がある。 中国の古い伝説の王朝である夏の禹王は、鐘や太鼓などを掛け並べておき、道理を教えに来た者は太鼓を、正しい行いを説きに来た者は鐘を鳴らすようにと告げて、四方から人が訪ねてくるのを待った。そのころの禹王は、一度ごはんを食べるあいだに十回も立ち上がって客に会い、髪を一度洗うあいだにも、洗いかけの髪を手に持ったまま三度も客の前に出た。この言葉は、そのありさまを記した『淮南子』氾論訓の一節にもとづく。 「一饋に十起」「一饋に十起す」ともいう。十度を七度にした「一饋に七度立つ」の形もある。同じ話にちなむ四字熟語として一饋十起がある。すぐれた人を迎えることに力を尽くすという点で、三顧の礼や四字熟語の握髪吐哺も近い。 |
| 例文 | 新しく就任した市長は、一饋に十度立つような熱心さで、市民や専門家から話を聞く場を毎週のように設けている。 |
| 出典 | 『淮南子』氾論訓 |
| 異形 | 一饋に十起(いっきにじっき) |
| 一饋に十起す(いっきにじっきす) | |
| 一饋に七度立つ(いっきにななたびたつ) | |
| 場面 | 政治 / 上の立場の人の心得 / 熱心に取り組む |
| 使用漢字 | 一 / 饋 / 十 / 度 / 立 / 起 / 七 |
「一」を含むことわざ
- 悪は一旦の事なり(あくはいったんのことなり)
- 欠伸を一緒にすれば三日従兄弟(あくびをいっしょにすればみっかいとこ)
- 朝顔の花一時(あさがおのはなひととき)
- 朝の一時は晩の二時に当たる(あさのひとときはばんのふたときにあたる)
- 薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり)
- あの世の千日、この世の一日(あのよのせんにち、このよのいちにち)
- 危ない橋も一度は渡れ(あぶないはしもいちどはわたれ)
- 蟻の一穴(ありのいっけつ)
- 粟一粒は汗一粒(あわひとつぶはあせひとつぶ)
- 板子一枚下は地獄(いたごいちまいしたはじごく)
「饋」を含むことわざ
- 一饋に十度立つ(いっきにとたびたつ)
「十」を含むことわざ
- 悪妻は六十年の不作(あくさいはろくじゅうねんのふさく)
- 明日の百より今日の五十(あすのひゃくよりきょうのごじゅう)
- 一から十まで(いちからじゅうまで)
- 一日暖めて十日冷やす(いちにちあたためてとおかひやす)
- 一日一字を学べば三百六十字(いちにちいちじをまなべばさんびゃくろくじゅうじ)
- 一を聞いて十を知る(いちをきいてじゅうをしる)
- 一薫一蕕十年なお臭あり(いっくんいちゆうじゅうねんなおしゅうあり)
- 一狐裘三十年(いっこきゅうさんじゅうねん)
- いやいや三杯十三杯(いやいやさんばいじゅうさんばい)
- うかうか三十きょろきょろ四十(うかうかさんじゅうきょろきょろしじゅう)
「度」を含むことわざ
- 秋の空は七度半変わる(あきのそらはななたびはんかわる)
- 明後日紺屋に今度鍛冶屋(あさってこうやにこんどかじや)
- 危ない橋も一度は渡れ(あぶないはしもいちどはわたれ)
- 伊勢へ七度、熊野へ三度(いせへななたび、くまのへみたび)
- 一度あることは二度ある(いちどあることはにどある)
- 一度死ねば二度死なぬ(いちどしねばにどしなぬ)
- 一度はままよ二度はよし(いちどはままよにどはよし)
- 一度焼けた山は二度は焼けぬ(いちどやけたやまはにどはやけぬ)
- 韋編三度絶つ(いへんみたびたつ)
- 浮き沈み七度(うきしずみななたび)
「立」を含むことわざ
- 愛立てないは祖母育ち(あいだてないはばばそだち)
- 間に立つ(あいだにたつ)
- 青筋を立てる(あおすじをたてる)
- 証を立てる(あかしをたてる)
- 明かりが立つ(あかりがたつ)
- 秋風が立つ(あきかぜがたつ)
- 商人と屏風は直ぐには立たぬ(あきんどとびょうぶはすぐにはたたぬ)
- 足下から鳥が立つ(あしもとからとりがたつ)
- 足を重ねて立ち、目を側てて視る(あしをかさねてたち、めをそばだててみる)
- 頭から湯気を立てる(あたまからゆげをたてる)
「起」を含むことわざ
- 愛想づかしも金から起きる(あいそづかしもかねからおきる)
- 朝起き千両、夜起き百両(あさおきせんりょう、よおきひゃくりょう)
- 一災起これば二災起こる(いっさいおこればにさいおこる)
- 縁起でもない(えんぎでもない)
- 縁起を担ぐ(えんぎをかつぐ)
- お竈を起こす(おかまをおこす)
- 起きて働く果報者(おきてはたらくかほうもの)
- 起きて半畳、寝て一畳(おきてはんじょう、ねていちじょう)
- 疳の虫が起こる(かんのむしがおこる)
- 願を起こす(がんをおこす)
