鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる
ことわざ「鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる」の意味・読み方を解説します。
鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる
こうをぬすむものはちゅうせられ、くにをぬすむものはしょこうとなる
| 言葉 | 鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる |
|---|---|
| 読み方 | こうをぬすむものはちゅうせられ、くにをぬすむものはしょこうとなる |
| 意味 | 帯を留める金具ほどの小さな物を盗んだ者は死罪にされるのに、国をまるごと奪い取った者は諸侯として敬われる。小さな悪事は厳しく裁かれ、大きな悪事はかえってとがめられずに富や地位まで手に入る、という世の中の筋の通らなさを皮肉っている。
「鉤」は、帯の端に付けて留める金具。「誅せられ」は、罪を責められて殺されること。「諸侯」は、古代の中国で天子から土地を分け与えられ、その地を治めた君主。 『荘子』胠篋篇の「彼竊鉤者誅、竊國者爲諸侯」による。荘子は、国を盗んだ者は聖人の説く仁義までいっしょに盗み取り、諸侯となって正しい人の顔をしていると述べ、仁義の教えがかえって大泥棒を守る役に立っていると批判した。のちに司馬遷も『史記』游侠列伝の序でこの句を引いている。 |
| 例文 | わずかな金を使い込んだ社員はすぐに解雇されたのに、会社ぐるみの不正を指示した役員たちは今も高い地位に座っている。これこそ鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となるだと、社内の誰もが思った。 |
| 出典 | 『荘子』胠篋 |
| 場面 | 道理に合わない / 盗賊 |
| 使用漢字 | 鉤 / 窃 / 者 / 誅 / 国 / 諸 / 侯 |
「鉤」を含むことわざ
- 鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる(こうをぬすむものはちゅうせられ、くにをぬすむものはしょこうとなる)
- 鯊の鉤で、はたやは釣れぬ(はぜのはりで、はたやはつれぬ)
「窃」を含むことわざ
- 鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる(こうをぬすむものはちゅうせられ、くにをぬすむものはしょこうとなる)
「者」を含むことわざ
- 愛出ずる者は愛返り、福往く者は福来る(あいいずるものはあいかえり、ふくゆくものはふくきたる)
- 青表紙を叩いた者にはかなわぬ(あおびょうしをたたいたものにはかなわぬ)
- 赤子のうちは七国七里の者に似る(あかごのうちはななくにななさとのものににる)
- 垢で死んだ者はない(あかでしんだものはない)
- 悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与に議するに足らず(あくいあくしょくをはずるものは、いまだともにぎするにたらず)
- 悪女の賢者ぶり(あくじょのけんじゃぶり)
- 当たった者のふの悪さ(あたったもののふのわるさ)
- 新たに沐する者は必ず冠を弾く(あらたにもくするものはかならずかんむりをはじく)
- 言う者罪無くして聞く者戒しむるに足る(いうものつみなくしてきくものいましむるにたる)
- 医者が取るか坊主が取るか(いしゃがとるかぼうずがとるか)
「誅」を含むことわざ
- 鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる(こうをぬすむものはちゅうせられ、くにをぬすむものはしょこうとなる)
「国」を含むことわざ
- 赤子のうちは七国七里の者に似る(あかごのうちはななくにななさとのものににる)
- 家に鼠、国に盗人(いえにねずみ、くににぬすびと)
- 一国一城の主(いっこくいちじょうのあるじ)
- 江戸は諸国の入り込み(えどはしょこくのいりごみ)
- 華胥の国に遊ぶ(かしょのくににあそぶ)
- 国に入ってはまず禁を問え(くににいってはまずきんをとえ)
- 国に杖つく(くににつえつく)
- 国に盗人、家に鼠(くににぬすびと、いえにねずみ)
- 国乱れて忠臣見る(くにみだれてちゅうしんあらわる)
- 国破れて山河在り(くにやぶれてさんがあり)
「諸」を含むことわざ
- 江戸は諸国の入り込み(えどはしょこくのいりごみ)
- 君子は諸を己に求め、小人は諸を人に求む(くんしはこれをおのれにもとめ、しょうじんはこれをひとにもとむ)
- 酒は諸悪の基(さけはしょあくのもと)
- 死なば諸共(しなばもろとも)
- 諸式が上がる(しょしきがあがる)
- 貧は諸道の妨げ(ひんはしょどうのさまたげ)
- 諸手を挙げて(もろてをあげて)
- 諸肌を脱ぐ(もろはだをぬぐ)
- 諸刃の剣(もろはのつるぎ)
「侯」を含むことわざ
- 王侯将相寧んぞ種あらんや(おうこうしょうしょういずくんぞしゅあらんや)
- 王侯に事えずその事を高尚にす(おうこうにつかえずそのことをこうしょうにす)
- 鉤を窃む者は誅せられ、国を窃む者は諸侯となる(こうをぬすむものはちゅうせられ、くにをぬすむものはしょこうとなる)
