「犬」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 47 件
「犬」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全47件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
生きている犬は死んだライオンに勝る(いきているいぬはしんだらいおんにまさる)
どんな偉人でも死んでしまってはおしまいだから、凡人でも生きている方がいいということ。
一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ(いっけんかげにほゆればひゃっけんこえにほゆ)
一人がいいかげんなことを言い出すと、世間の多くの人がそれを真実として広めてしまうことのたとえ。 一匹の犬が何かの影を見て吠え出すと、辺りの百匹の犬がそれにつられて吠え出すとの意から。 「影に」は「形に」「虚を」、「百犬」は「千犬」「万犬」、「声に吠ゆ」は「実を伝う」「虚を伝う」「実に吠ゆる」などと多くの表現がある。
犬一代に狸一匹(いぬいちだいにたぬきいっぴき)
めったにない大きなチャンスのたとえ。犬が狸のような大物を捕らえるのは一生に一度あるかどうかということから。
犬が西向きゃ尾は東(いぬがにしむきゃおはひがし)
当たり前のことのたとえ。犬が東を向くと、当然尾は西を向くことから。
犬に論語(いぬにろんご)
道理の通じない相手には何を説いても無駄ということのたとえ。犬に論語を説いて聞かせても、まったくわからないことから。
犬の川端歩き(いぬのかわばたあるき)
持ち合わせがないまま、うまそうなものの前を行きつ戻りつするだけで終わること。また、どれほど動き回っても何ひとつ手に入らないこと。犬が川のふちを行き来しては食べ物を探す姿に重ねた言い方。
犬の遠吠え(いぬのとおぼえ)
弱い者や臆病な者が、陰で虚勢を張り陰口をたたくことのたとえ。弱い犬は、強い相手に対しては遠くから吠え立てることから。
犬は人につき猫は家につく(いぬはひとにつきねこはいえにつく)
引っ越す時、犬は飼い主について行くが猫は家から離れようとしないということ。
犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ(いぬはみっかかえばさんねんおんをわすれぬ)
犬は三日間餌をやってかわいがれば三年間恩を忘れない。犬でさえそうなのだから、人間は受けた恩を忘れてはいけないという戒めの言葉。
犬骨折って鷹の餌食(いぬほねおってたかのえじき)
苦労して手に入れかけたものを、横からかすめ取られてしまうことのたとえ。 鷹狩りで、犬が苦労して草むらから追い出した獲物を、鷹が取ることから。
犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)
じっとしていない者は、それだけ何かに行き当たる。 もとは余計に出歩いて痛い目を見るほうを言ったが、いまは運よく拾い物をする側で使われている。 江戸いろはがるたの一枚。
犬も食わない(いぬもくわない)
嫌がって誰もまともに相手にしない、誰も取り合わないこと。 何でも食べる犬でさえも食べないとの意から。
犬も朋輩、鷹も朋輩(いぬもほうばい、たかもほうばい)
役目や地位が違っても、同じ職場で働けばみな同僚であることには変わりないので、仲良くすべきであるということ。 鷹狩りにおいて、犬と鷹は役目が違うが、同じ主人に仕える仲間であるとの意から。
飢えたる犬は棒を恐れず(うえたるいぬはぼうをおそれず)
腹が減れば、その先に待つ痛みは目に入らなくなる。 食い詰めた者が向こう見ずに動くのは、失うものより飢えのほうが先に立つからである。
兎を見て犬を呼ぶ(うさぎをみていぬをよぶ)
事を見極めてから対策をしても遅くないということ。 また、一見手遅れに見えても、対策次第で間に合うこともあるので、あきらめてはいけないということ。 兎を見つけてから猟犬を呼ぶという意味から。 また、兎を見つけてから猟犬を呼んでも遅すぎるとの意味で、手遅れのたとえとして用いられることもある。
家の前の痩せ犬(うちのまえのやせいぬ)
後ろ盾がある時はいばり、ない時は意気地がない人のたとえ。痩せて弱い犬も飼い主の家の前では威張って吠えることから。
大所の犬になるとも小所の犬になるな(おおどころのいぬになるともこどころのいぬになるな)
どうせ人に仕えるなら、勢力・権力のある相手の下につけというたとえ。
尾を振る犬は叩かれず(おをふるいぬはたたかれず)
従順な人は誰からも害を加えられることはないというたとえ。尾を振ってなついてくる犬は人から叩かれないということから。
飼い犬に手を嚙まれる(かいいぬにてをかまれる)
日頃から特別に目をかけていた者や信用していた者に裏切られることのたとえ。 「嚙」は「噛」とも書く。
垣堅くして犬入らず(かきかたくしていぬいらず)
家庭内が健全であれば外部からこれを乱すような者が入ってくることはないということ。垣根が厳重だと犬が入ってこられないという意味から。
嚙み合う犬は呼び難し(かみあういぬはよびがたし)
何かに熱中していると、他から何を言われても耳に入らないことのたとえ。 いくら呼んでも、夢中で噛み合っている犬の耳には入らないとの意から。 「嚙」は「噛」とも書く。
食いつく犬は吠えつかぬ(くいつくいぬはほえつかぬ)
自信や実力のある者はむやみに騒ぎ立てたりしないというたとえ。 臆病な犬はむやみに吠えるが、強い犬はむやみに吠えたりせず行動に出るということから。
桀の犬尭に吠ゆ(けつのいぬぎょうにほゆ)
飼い主に手厚くされた犬は、その差し金ひとつで、世に仰がれる相手にさえ牙を剝く。人もまた、身を寄せた先から情けを受ければ、相手の格を問わずに言われたとおりに動く。夏を滅ぼした桀の飼い犬すら尭に吠えたと、鄒陽が獄中から奉った書に記している。
犬猿の仲(けんえんのなか)
仲の悪い関係のたとえ。 単に「犬猿」、また「犬と猿」ともいう。
犬兎の争い(けんとのあらそい)
無益な争いをしている間に、第三者に利益を横取りされることのたとえ。 犬が兎を追いかけている間に、両者とも力尽きて死んでしまった。 それを通りかかった農夫が自分の獲物として手にいれたという故事から。
犬馬の心(けんばのこころ)
仕える相手のためなら骨身を惜しまない、飼い主に付き従う獣さながらの一途な心。 受けた引き立てに、働きで返そうとする側の思いをいう。
犬馬の養い(けんばのやしない)
食べる物と住まいをあてがうだけの親の世話なら、飼っている生き物の世話と変わらない。 心が伴って初めて孝と呼べる、と説いたくだりから。
犬馬の齢(けんばのよわい)
胸を張れるものを何も持たないまま、ここまで来てしまった年数。 自分の齢を低い位置に置いて名乗る言い方。
犬馬の労(けんばのろう)
人のために走り回る自分の骨折りを、物の数でもないと言ってみせる言い回し。 「犬馬の労を取る」の形で申し出に使う。
狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる)
重宝されていたものも必要なくなれば捨てられることのたとえ。また、敵が滅びると有能な家臣も不要になり殺されてしまうことのたとえ。 「狡兎」はすばしこいうさぎ、「走狗」は猟犬のこと。 獲物である兎が死んでしまえば、猟犬は不要になり煮て食べられるとの意から。
米食った犬が叩かれずに糠食った犬が叩かれる(こめくったいぬがたたかれずにぬかくったいぬがたたかれる)
重い罪を犯した者ほど咎めを免れ、ささやかな出来心のほうが厳しく責められるということ。 米を盗んだ犬は見逃されて、糠をあさっただけの犬が打たれる、という世のあべこべをいう。
蜀犬、日に吠ゆ(しょっけん、ひにほゆ)
無知なために、当たり前のことに疑いを抱いて騒ぎ立てるたとえ。また、見識が狭い人が他人のすぐれた言動を疑って非難するたとえ。 「蜀犬」は、中国の蜀地方の犬のこと。 蜀地方は、山地で雨の降ることが多く、天気の良い日が少ないため、太陽が出ると犬が怪しんで吠えるということから。
自慢の糞は犬も食わぬ(じまんのくそはいぬもくわぬ)
誰にも相手にされないこと。 自慢をする者はまわりの人に嫌われ、糞をかぎ回る犬でさえ、そういう人間の糞は避けるという意味から。
跖の狗尭に吠ゆ(せきのいぬぎょうにほゆ)
犬が唸りかかる相手は、その人物の値打ちで決まるのではない。飼い主であるかどうか、それだけで決まる。人が誰に力を貸すかも同じで、相手を見定めたうえでの振る舞いとはかぎらない。盗みで名を馳せた跖の飼い犬が、名君と伝わる尭にまで吠えついたという一節から。
喪家の狗(そうかのいぬ)
元気がなくてやつれている人のたとえ。 または、身を寄せるところがなく、放浪している人のたとえ。 「喪家」は喪中の家のこと。 「狗」は動物の犬のこと。 葬式をしている家は忙しいので、犬に餌をやり忘れてしまい犬がやせてしまうという意味から。 また、一説に家を失った犬や宿無しの犬のことをいうこともある。
外孫飼うより犬の子飼え(そとまごかうよりいぬのこかえ)
他家へ嫁いだ娘が生んだ子は、いくらかわいがっても、将来の頼りにはならない。そんな孫をかわいがるより、犬の子をかわいがるほうがましだということ。
頼むと頼まれては犬も木へ登る(たのむとたのまれてはいぬもきへのぼる)
人に懇願されると、出来るはずのないことまで、なんとかやってみようという気になるというたとえ。 折り入ってお願いされると、木登りができない犬も木に登ってみようという気持ちになるとの意から。
旅の犬が尾をすぼめる(たびのいぬがおをすぼめる)
自分が威張っていられる家の中などでは威勢がいいが、外へ出ると意気地がなくなることのたとえ。犬が自分のなわばりから出ると、威勢がなくなり尾を垂れることから。
狆が嚏をしたよう(ちんがくしゃみをしたよう)
ひどく醜い顔つきのこと。 「狆」は、顔が小さく目鼻がくしゃくしゃ集まった感じの小型犬。 略して「狆くしゃ」ともいう。
杖の下に回る犬は打てぬ(つえのしたにまわるいぬはうてぬ)
自分になつく者に対しては、情がわいてむごい仕打ちができないということ。 追い立てるつもりで杖を振り上げても、その真下へ尾を振ってすり寄る犬には、どうにも杖を下ろせない意から。
所で吠えぬ犬はない(ところでほえぬいぬはない)
自分の住まいで吠えない犬はいないように、弱い者でも自分の縄張りでは威張るということ。
能なし犬は昼吠える(のうなしいぬはひるほえる)
才能のない者にかぎって必要のないときに大騒ぎしたり、大きなことを言ったりするというたとえ。
夫婦喧嘩は犬も食わない(ふうふげんかはいぬもくわない)
夫婦喧嘩は長続きせずにすぐに仲直りするものなので、他人が仲裁に入るものではないということ。 何でも食べる犬ですら食べない(気に止めない)との意から。
吠える犬はめったに嚙みつかない(ほえるいぬはめったにかみつかない)
言葉数と語気だけが立派で、向き合う場面では退いてしまう。 音の派手さと、備えの厚さとは別物。 西洋の諺から出た句。
煩悩の犬は追えども去らず(ぼんのうのいぬはおえどもさらず)
いくら追い払っても離れない犬のように、煩悩というものは、人の心から離れないということ。
孫飼わんより犬の子飼え(まごかわんよりいぬのこかえ)
孫を可愛がっても孝養は期待できないから、犬でも飼ったほうがましだということ。
我が門で吠えぬ犬なし(わがかどでほえぬいぬなし)
弱い者も自分の家では威張ることのたとえ。 どんなに臆病な犬でも、自分の家の前ではよく吠えるとの意から。
