「見栄を張る」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 53 件
「見栄を張る」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全53件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
空樽は音が高い(あきだるはおとがたかい)
中身のない人間ほど得意そうにしゃべりたてるというたとえ。 空の樽ほど、叩いたときの響きが大きいことから。
後に引けない(あとにひけない)
自分の立場や面目を保つため、相手に譲歩したり引き下がれないこと。引っ込みがつかない。
家鴨も鴨の気位(あひるもかものきぐらい)
それほどでもない者が、高い気位を持っていることのたとえ。 姿のよくない家鴨が、鴨の気位を持つことから。
鼬なき間の貂誇り(いたちなきまのてんほこり)
自分よりすぐれたもの、強いものがいない間に大威張りすることのたとえ。 天敵の鼬(いたち)がいない時だけ、貂(てん)が威張るとの意から。
犬の遠吠え(いぬのとおぼえ)
弱い者や臆病な者が、陰で虚勢を張り陰口をたたくことのたとえ。弱い犬は、強い相手に対しては遠くから吠え立てることから。
浮世は衣装七分(うきよはいしょうしちぶ)
とかく世間では外見を重んじ、うわべで内容を判断しがちだということ。七分は十分の七のことで、衣装で七分がた評価が下される意から。
家の前の痩せ犬(うちのまえのやせいぬ)
後ろ盾がある時はいばり、ない時は意気地がない人のたとえ。痩せて弱い犬も飼い主の家の前では威張って吠えることから。
内裸でも外錦(うちはだかでもそとにしき)
どんなに苦しくても世間体を繕わなければ世の中をうまく渡っていくことはできないというたとえ。 貧しくて家の中では裸同然の暮らしをしていても、外に出る時はきちんとした身なりをしなければならないとの意から。
内弁慶外すばり(うちべんけいそとすばり)
家の中では威張っているが外では意気地がない弱虫のこと。「すばり」は小さく縮こまること。
えせ侍の刀弄り(えせざむらいのかたないじり)
腕に自信のない者ほど、持ち物をこれ見よがしに扱って相手を怯ませにかかる。中身が薄いぶんだけ、身ぶりが大げさになる。
江戸っ子は五月の鯉の吹き流し(えどっこはさつきのこいのふきながし)
江戸っ子は口は悪いが気性はさっぱりとしていて、物事にこだわらないということ。また、口先ばかり威勢がよくて意気地がないということ。「吹き流し」は、鯉のぼりのことで、吹き抜けで腹の中が空洞になっていることから。「口先ばかりで腸なし」と続けてもいう。
遠慮ひだるし伊達寒し(えんりょひだるしだてさむし)
遠慮も見栄もほどほどにせよということ。 「ひだるし」はひもじいの意。 食事を遠慮して食べないとひもじい思いをし、格好を気にして薄着でいると寒い思いをするとの意から。
大きな口を利く(おおきなくちをきく)
実力もないのに偉そうなことを言うこと。
大風呂敷を広げる(おおぶろしきをひろげる)
大げさなことを言うこと。また、ほらを吹くこと。
大見得を切る(おおみえをきる)
大げさな言動をとって、自分の自信のほどを強調すること。「大見得」は歌舞伎役者が、芝居が最高潮に達した時に目立つ表情や演技をすることで、大げさな言動で自分を誇示するということから。 「見得を切る」ともいう。
置かぬ棚を探す(おかぬたなをさがす)
体裁を取り繕うため、あるはずのない物を探すたとえ。
乙に澄ます(おつにすます)
妙に気取った態度をとる。 「乙」は、普段とは違って変なさま。
男伊達より小鍋だて(おとこだてよりこなべだて)
男気で張り合うより、鍋一つ囲む所帯の日々のほうを手放さない。 「小鍋だて」は小鍋で煮炊きすること。人前の男ぶりと、内輪の煮炊きとを引き比べた句。
表を繕う(おもてをつくろう)
内情を知られないように、見かけを立派に整えること。
替え着なしの晴れ着なし(かえぎなしのはれぎなし)
よそゆきと普段着が同じ一枚で足りてしまう。 よそ目には整って見えても、控えの手持ちがまるで無い。
容を繕う(かたちをつくろう)
化粧などをして体裁を整えること。
肩肘張る(かたひじはる)
人に弱みを見せないように、気負ったり威張ったりする様子。 肩をそびやかして肘を張る意から。
餓鬼の断食(がきのだんじき)
あたりまえのことなのに、特別なことをするかのように言い、うわべを繕うことのたとえ。「餓鬼」は餓鬼道におち飢えと渇きに苦しんでいる亡者。飢えのために断食状態にある餓鬼が断食をしていると言い立てる意から。
利いた風(きいたふう)
よく知らないのに、知ったかぶって生意気な素振りをするさま。
虚勢を張る(きょせいをはる)
実力のない人が自分の弱さを隠すために、うわべだけ威勢よく振る舞ったりすること。から威張りをすること。
奇を衒う(きをてらう)
わざと変な真似をして人の注意を引こうとすること。
喧嘩過ぎての空威張り(けんかすぎてのからいばり)
喧嘩の最中は意気地なくこそこそし、喧嘩が終わったとたん虚勢を張って強がること。 「喧嘩過ぎての向こう鉢巻」ともいう。
賢者ひだるし、伊達寒し(けんじゃひだるし、だてさむし)
人並みのことをしない者はつらい目に遭うということ。 「ひだるし」は、ひもじいの意。 賢者は富を求めず質素な生活をするのでひもじい思いをし、伊達者は見栄を張って薄着でいるので寒い思いをするとの意から。
献上の鴨(けんじょうのかも)
着物は汚くみすぼらしいが、足袋や履物だけは綺麗にしている者をののしって言うことば。 江戸時代、将軍へ鴨を献上する際に、鴨の足を白紙で包んだことから。
乞食の系図話(こじきのけいずばなし)
今さら持ち出したところで何も変わらない昔の羽振りを、繰り返し語る。また、家柄を誇りたがる人を冷ややかに見ていう言い方。
乞食の断食(こじきのだんじき)
やむを得ずしていることを、自ら行ったようにみせかけることのたとえ。 食べ物がない乞食が、断食をしていると言って平気を装うとの意から。
心中より饅頭(しんじゅうよりまんじゅう)
見栄や義理立てに苦しむより、目先の実を取るほうが賢いということ。 情に殉じて命を捨てるくらいなら、饅頭で腹をふくらませたほうがましだ、というわけである。 「心中(しんじゅう)」と「饅頭(まんじゅう)」の「じゅう」を重ねて調子をつけた言い方。
世間は張り物(せけんははりもの)
世の中には体裁よく見せかけているものが多くあるということ。また、世の中は見栄を張って渡るのが普通であるということ。 「張り物」は、木や竹の骨に紙などを張って岩などに見せかける道具のこと。 「世は張り物」「世界は張り物」ともいう。
旅の犬が尾をすぼめる(たびのいぬがおをすぼめる)
自分が威張っていられる家の中などでは威勢がいいが、外へ出ると意気地がなくなることのたとえ。犬が自分のなわばりから出ると、威勢がなくなり尾を垂れることから。
伊達の薄着(だてのうすぎ)
着膨れを嫌がり、寒くてもやせ我慢して薄着をすること。
伊達の素足もないから起こる、あれば天鵞絨の足袋も履く(だてのすあしもないからおこる、あればびろうどのたびもはく)
どうしようもなくて我慢することのたとえ。 粋だと言われている伊達の素足も、実は足袋を買う金がないからだとの意から。 「伊達の素足も貧から起こる」ともいう。
長者の万灯より貧者の一灯(ちょうじゃのまんとうよりひんじゃのいっとう)
数をそろえて差し出したものより、乏しい中から割いた一つのほうが重い。 出した者にとっての痛みの分だけ、受け取る側に届く。 釈迦を迎えた阿闍世王が帰り道に灯火を並べさせたなか、居合わせた貧しい老婆がやりくりして灯した一本だけが、朝まで消えずに残っていたという。 「貧者の一灯」ともいう。
月夜に提灯も外聞(つきよにちょうちんもがいぶん)
月がこうこうと照る晩に提灯を提げて出るのは、足元のためではなく人目のためである。 役に立たないと分かっていても、世間の手前これだけは欠かせない、という事柄はあるということ。
虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね)
他人の権力に頼って、弱いものが空威張りすることのたとえ。 虎に捕らえられた狐が「天の神が私を百獣の長にした。だから私を食べると天の命令にそむくことになる。うそだと思うならついてきなさい。獣たちはみな逃げ出すはずだ」といった。 虎が狐のあとについていくと、獣たちがみな逃げて行った。 虎は自分を恐れて獣たちが逃げたことに気づかず、狐を恐れて逃げ出したと信じたという故事から。 「狐虎の威を藉る」ともいう。
怠け者の節句働き(なまけもののせっくばたらき)
ふだんは怠けている者が、節句など世間が休む時にかぎって働いてみせることをあざけっていう言い方。 外見だけ勤勉らしく振る舞うさまをいう。 「野良の節句働き」ともいう。 「節句」は「節供」とも書く。
張り子の虎(はりこのとら)
威勢よく構えていても実のところは弱い人。また、人の言いなりにうなずくばかりの人。中が空洞で首の揺れる玩具から出た言葉。
光るほど鳴らぬ(ひかるほどならぬ)
口うるさい人は案外怖くないということ。また、口で偉そうに言うものにかぎって意外に弱いということ。稲光がすごいわりには雷鳴が小さいとの意から。
引かれ者の小唄(ひかれもののこうた)
どうにもならずに切羽詰まった者が、負け惜しみで強がりを言い、平気なふりをすることのたとえ。「引かれ者」は、刑場へ連れて行かれる罪人のこと。引かれ者が平静を装い、強がりを見せて小唄を口ずさんだことから。
武士は食わねど高楊枝(ぶしはくわねどたかようじ)
武士は貧しくて食事ができなくても、食べたふりをして楊枝を使い、他人に空腹を見せないようにするということ。転じて、貧しくても誇りを持って生きるべきだということ。
辺幅を飾る(へんぷくをかざる)
外見を飾り立てること。見栄を張ること。 「辺幅」は布地のへりのこと。転じて、うわべや外見のこと。 「辺幅を修飾する」ともいう。
吠える犬はめったに嚙みつかない(ほえるいぬはめったにかみつかない)
言葉数と語気だけが立派で、向き合う場面では退いてしまう。 音の派手さと、備えの厚さとは別物。 西洋の諺から出た句。
見栄張るより頬張れ(みえばるよりほおばれ)
人目をどう繕っても腹はふくれず、こちらの手元には何ひとつ残らない。 出されたものはその場でいただくのが、結局は身のためになる。
見栄を張る(みえをはる)
人からよく思われようとして、無理に外見を飾り立てたり、体裁を取り繕ったりすること。
見掛けばかりの空大名(みかけばかりのからだいみょう)
「空大名」は、大名と呼ばれてはいても、それを支える身代のない者。 外目には仰々しく構えていても、中身がそれに追いついていないさまをいう。
沐猴にして冠す(もっこうにしてかんす)
上に立つ器ではない者が、その座にふさわしい身なりだけを整えている姿。形が整っても中身は元のままだと、人物をこきおろす言い草。 都を関中に置くよう勧められた項羽が、故郷へ錦を飾りたいと言って退けたため、勧めた者が、楚の人は猿が冠をかぶったようだと陰口をきき、聞きつけた項羽に釜ゆでにされた。
痩せ我慢は貧から起こる(やせがまんはひんからおこる)
不自由を我慢するのも、貧乏でどうしようもないからで、好き好んで我慢する者はいないということ。
山師の玄関(やましのげんかん)
内容や実質がないのに見かけだけが立派なことのたとえ。「山師」は投機的な事業で大儲けをたくらむ人。その山師が人を信用させるために玄関を特に立派にすることから。
我が門で吠えぬ犬なし(わがかどでほえぬいぬなし)
弱い者も自分の家では威張ることのたとえ。 どんなに臆病な犬でも、自分の家の前ではよく吠えるとの意から。
