「底」を含む故事・ことわざ・慣用句
「底」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
大鍋の底は撫でても三杯(おおなべのそこはなでてもさんばい)
規模が大きいものは、何から何まで大きくてたいしたものだということ。 大きな鍋は底に残ったものを集めても碗に三杯分はあるという意味から。
財布の底と心の底は人に見せるな(さいふのそことこころのそこはひとにみせるな)
うまく世間を渡るためには、自分の財産や心のうちを他人に知られてはいけないということ。
井底の蛙(せいていのあ)
他に広い世界があることを知らずに、自分の周りの狭い見識や知識にとらわれてこと。 小さな井戸に住んでいる蛙は、井戸の外の世界に大きな海があることなど知らないとの意から。 「坎井の蛙」「井底の蛙」「井蛙」などともいう。
底が浅い(そこがあさい)
見た目だけで内容に深みがないこと。 または、器量や能力が大したものではないこと。
底が知れない(そこがしれない)
限度がはかれないほど深いこと。程度が甚だしいこと。
底が割れる(そこがわれる)
隠していた本音や嘘などが見破られること。
底に底あり(そこにそこあり)
底の下にさらに底があるかのように、物事の本当の姿には、表面からわからない複雑な事情が隠されているということ。
底もあり蓋もあり(そこもありふたもあり)
器に底と蓋があるように、物事には複雑に入り組んだいろいろな事情があるということ。
底を突く(そこをつく)
貯めていたものが全て無くなること。 または、相場が下げ止まること。底値になること。
底を割る(そこをわる)
隠していた本当の気持ちを打ち明けること。 または、相場が底値と思われていた価格から更に下がること。
玉の杯、底なきが如し(たまのさかずき、そこなきがごとし)
外見はすばらしいが、肝心なところに欠点があり、実際には約に立たないもののたとえ。 美しい杯も、底がなければ使い物にならないとの意から。
奈落の底(ならくのそこ)
底の知れない深い所。また、脱け出すことのできない不幸な境遇のたとえ。「奈落」は、仏教で地獄の意。