「桃」を含む故事・ことわざ・慣用句
「桃」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
驚き、桃の木、山椒の木(おどろき、もものき、さんしょのき)
たいそう驚いたということを「き」の語呂合わせでいった言葉。
桃源(とうげん)
俗世間を離れた平和な別天地のこと。 中国晋の時代、武陵の漁師が川を水源までさかのぼり、桃の花が咲き乱れる林に迷い込むと、秦の時代の戦乱を避けた人々が平和に暮らす理想郷があったという説話から。 「武陵桃源」「桃源」ともいう。
桃源郷(とうげんきょう)
俗世間を離れた平和な別天地のこと。 中国晋の時代、武陵の漁師が川を水源までさかのぼり、桃の花が咲き乱れる林に迷い込むと、秦の時代の戦乱を避けた人々が平和に暮らす理想郷があったという説話から。 「武陵桃源」「桃源」ともいう。
桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
徳のある人のもとへは、自然に人々が集まることのたとえ。 桃や李(すもも)は何も言わないがその花や実に惹かれて人が集まり、木の下には自然に小道ができるとの意から。 「蹊」は小道のこと。 「成蹊」ともいう。
二桃三士を殺す(にとうさんしをころす)
巧妙な計略を用いて人を自滅させることのたとえ。 また、策をめぐらして争わせ、互いに滅びへ導くこと。 中国・春秋時代、斉の景公(けいこう)に仕える三人の勇士、公孫接(こうそんしょう)、田開疆(でんかいきょう)、古冶子(こやし)は、功を誇ってわがままに振る舞い、国の秩序を乱していた。 そこで、宰相の晏嬰(あんし)は、景公に進言して策をめぐらした。 景公は三人を集め、「そなたたちの功績を比べ、功の大きい二人がこの二つの桃を食べよ」と告げた。 三人はそれぞれ自らの功を誇り、二人が桃を取って食べた。 ところが、桃を食べなかった者こそ功が最も大きいことが分かり、桃を取った二人は恥じて自害した。 残された一人も「自分だけが生き残るのは義に反する」と恥じて命を絶ち、三人はそろって自滅した。 こうして、晏嬰は智略のみで三人を排除したという故事から。
桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)
芽が出てから実が成るまでに、桃と栗は三年、柿は八年かかるということ。また、何事も相応の年数がかかることのたとえ。このあとに「枇杷(びわ)は九年でなりかねる」「柚は九年になりかかる」「梅は酸いとて十三年」などと続けてもいう。
余桃の罪(よとうのつみ)
主君の寵愛が気まぐれであてにならないことのたとえ。 昔、中国の衛(えい)で弥子瑕(びしか)という美少年が食べかけの美味な桃を主君に献上し喜ばれたが、寵愛を失ってからはそれを理由に罰せられたという故事から。
