「謙遜」に関連する故事・ことわざ・慣用句一覧
「謙遜」に関連する故事・ことわざ・慣用句の一覧です。
一粲を博す(いっさんをはくす)
お笑いぐさになるという意で、自分の詩や文章が人に読まれることを謙遜していう言葉。「粲」は、白い歯を出して笑うこと。「一粲」は、ひと笑いのこと。
うまくいったらお慰み(うまくいったらおなぐさみ)
上手くいったら大いに結構である。 成功する確率が低いことを行なう時に当人がへりくだって、または周りの人が軽い皮肉を込めて言う言葉。
男は辞儀に余れ(おとこはじぎにあまれ)
男は謙遜しすぎるくらいでちょうどよいということ。 「女は会釈に余れ」と続けても言う。 「辞儀」は遠慮の意。
枯れ木も山の賑わい(かれきもやまのにぎわい)
つまらないものでも、ないよりはあったほうがましだというたとえ。枯れ木でもいくらかは山に風情を添えるという意で、自分のことをへりくだって言う言葉。
驥尾に付す(きびにふす)
才能のない人でも、すぐれた人に付き従っていれば、自分の能力以上のことが成し遂げられることのたとえ。自分の行動を謙遜していう言葉。 「驥」は、一日に千里走る駿馬のこと。 青蠅が駿馬の尾につかまって、一日で千里先まで行ったという故事から。
犬馬の齢(けんばのよわい)
自分の年齢をへりくだっていう言葉。 大きな功績を残すわけでもなく、犬や馬のようにただ重ねただけの年齢との意から。 「犬馬の年」ともいう。
犬馬の労(けんばのろう)
他人のために力を尽くして働くことをへりくだっていう言葉。犬や馬程度の苦労や労働の意から。
采薪の憂い(さいしんのうれい)
自分の病気をへりくだっていうことば。薪(たきぎ)をとりに行くことも出来ないほど身体が弱っているとの意から。
下手に出る(したてにでる)
へりくだった態度で相手に接すること。 「下に出る」ともいう。
禿筆を呵す(とくひつをかす)
下手な文章を書くこと。自身の文章を謙遜していう言葉。 「禿筆」は穂先の切れた筆のこと。 「呵す」は息を吹きかけること。
豚児(とんじ)
自分の息子を謙遜していう言葉。
駑馬に鞭打つ(どばにむちうつ)
能力のない者に、能力以上のことをさせるたとえ。多くは自分が努力することをへりくだっていう言葉。
馬齢を重ねる(ばれいをかさねる)
特に大きな成果や変化なく年齢が増えていくことを謙遜していう言葉。 ここでの「馬齢」は、自分の年齢をへりくだっていう語。 「馬齢を加える」ともいう。
卑下も自慢のうち(ひげもじまんのうち)
表面では謙遜しているふりをしながら、内心では人をうらやましがらせることを意図して話す様子。過度の謙遜は自慢の一種であるということ。
顰みに倣う(ひそみにならう)
事の良し悪しを考えず、むやみに人の真似をするたとえ。また、人に倣って物事をすることを謙遜していう言葉。 「顰」は、眉をひそめること。 中国の越の西施(せいし)という美女が胸の病気の痛みで顔をしかめたところ、それを見た醜女が自分も顔をしかめれば美しく見えるかと思い、真似をして眉をひそめたという故事から。 「西施の顰みに倣う」「顰みを学ぶ」ともいう。
不肖(ふしょう)
親や師に似ないで愚かなこと。また、自分をへりくだっていう言葉。
老醜を晒す(ろうしゅうをさらす)
年老いて醜くなった姿や頑なな考え方などを人に示して恥をかくこと。 自身を謙遜していう言葉。
老婆心(ろうばしん)
高齢の女性の度が過ぎた気遣いのこと。転じて、必要以上に世話をやくことのたとえ。また、自分の忠告を謙遜してもいう。