「涙」を含む故事・ことわざ・慣用句
「涙」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
一掬の涙(いっきくのなみだ)
両手ですくうほどの涙。 または、ほんのわずかな涙の意でも用いる。
鬼の目にも涙(おにのめにもなみだ)
鬼のように無慈悲な者でも、時には情け深い心を起こし、目に涙をうかべることがあるというたとえ。
蚊の涙(かのなみだ)
きわめて量の少ないことのたとえ。 蚊が流す涙ほどである意。
血涙を絞る(けつるいをしぼる)
悲しみや憤りのあまりに涙を流す。
紅涙を絞る(こうるいをしぼる)
女性が涙をながすこと。 「紅涙」は女性のながす涙のこと。
雀の涙(すずめのなみだ)
ごく僅かなもののたとえ。雀が流す少量の涙の意で、多くは金銭について言われる。
声涙、倶に下る(せいるい、ともにくだる)
感情を抑えきれず、涙を流しながら語るさま。
血の涙(ちのなみだ)
悲しみや憤りのあまりに流す涙を、血にたとえて誇張していう語。
血も涙もない(ちもなみだもない)
冷酷で思いやりがないこと。
泣きの涙(なきのなみだ)
涙を流して泣くほど、苦しくてつらいことのたとえ。
泣きの涙で(なきのなみだで)
涙を流して泣くほど、苦しくてつらいことのたとえ。
涙に暮れる(なみだにくれる)
悲しみのため、泣いて日々を過ごすこと。
涙に沈む(なみだにしずむ)
深い悲しみのため、嘆き悲しむこと。
涙に咽ぶ(なみだにむせぶ)
こみ上げてくる涙のために、声を詰まらせながら泣くこと。
涙を誘う(なみだをさそう)
おもわず涙を流してしまうさま。
涙を呑む(なみだをのむ)
泣きたいほどの悔しさや無念さを我慢すること。
涙を吞む(なみだをのむ)
泣きたいほどの悔しさや無念さを我慢すること。
涙を振るう(なみだをふるう)
私情を捨てて、相手に対してあえて厳しい態度で接すること。 流れでてくる涙を振り払っての意。
涙を振るって(なみだをふるって)
私情を捨てて、相手に対してあえて厳しい態度で接すること。 流れでてくる涙を振り払っての意。
涙を揮って馬謖を斬る(なみだをふるってばしゅくをきる)
規律や秩序を維持するために私情を捨て、たとえ愛する者であっても違反した場合には厳しく処罰することのたとえ。 中国の三国時代、蜀の諸葛孔明は、臣下の馬謖が命令に従わずに魏に大敗したため、泣きながら馬謖を斬ったという故事から。
二八の涙月(にっぱちのなみだづき)
二月と八月は商売が低調で、苦しい月だということ。
蚤の小便、蚊の涙(のみのしょうべん、かのなみだ)
極めてわずかなことのたとえ。
万斛の涙(ばんこくのなみだ)
とめどなく流れる涙のこと。「斛」は石(こく)で、十斗のこと。万斛は、非常に多い分量のたとえ。
涙腺が緩む(るいせんがゆるむ)
涙を流すこと。 または、ちょっとしたことでも涙が出るようになること。涙もろくなること。
鰐の空涙(わにのそらなみだ)
偽りの涙のたとえ。鰐は偽善の象徴とされ、悲しそうに見せかけて涙を流しながら生き物を食べるという伝説から。