間、髪を容れずについて

言葉 | 間、髪を容れず |
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読み方 | かん、はつをいれず |
意味 | 少しの時間もおかず即座に行動するようす。間に髪の毛一本が入るほどの隙間もないという意から。 |
出典 | 『説苑』 |
使用されている漢字
「間」を含むことわざ
合間を縫う(あいまをぬう)
仕事のあいまなど、物事が途切れた短い時間をうまく活用して、他の事を行う。
あっという間(あっというま)
「あっ」と驚いている間ほどの、ほんの短い時間のこと。
鼬なき間の貂誇り(いたちなきまのてんほこり)
自分よりすぐれたもの、強いものがいない間に大威張りすることのたとえ。天敵の鼬(イタチ)がいない時だけ、貂(テン)が威張るという意から。
鬼の居ぬ間に洗濯(おにのいぬまにせんたく)
怖い人や気兼ねする人がいない間にのびのびと寛ぐこと。「洗濯」は命の洗濯の意で気晴らしのこと。
間一髪(かんいっぱつ)
事態が非常に差し迫っていることのたとえ。髪の毛一本が入るほどの隙間という意から。
間隙を生じる(かんげきをしょうじる)
人間関係が悪化すること。 互いのあいだに隙間ができる意から。
「髪」を含むことわざ
一髪、二化粧、三衣装(いちかみ、にけしょう、さんいしょう)
女性を美しく見せるのは、第一は髪かたちの美しさ、二番目は化粧、三番目が衣装だということ。
一髪、千鈞を引く(いっぱつ、せんきんをひく)
非常に危険なことをするたとえ。一本の髪の毛で千鈞の重いものを引っ張るという意から。千鈞は約6.7kgで非常に重いことのたとえ。
後ろ髪を引かれる(うしろがみをひかれる)
まるで後ろ髪を引っ張られるような未練にとらわれ、心が残って思い切れないようす。
女の髪の毛には大象も繋がる(おんなのかみのけにはたいぞうもつながる)
女の魅力には、男の心を引きつける強い力があるというたとえ。女の髪の毛で足を繋がれて動けなくなった大きな象を、煩悩にとらわれて悟れない人にたとえた仏教の経典から。
女は衣装髪かたち(おんなはいしょうかみかたち)
女は着る物と髪かたちによって見違えるほど美しくなれる。女にとって着る物と髪かたちはとても大切なものだということ。
髪の毛を逆立てる(かみのけをさかだてる)
はげしく怒るさま。
「容」を含むことわざ
女は己を説ぶ者のために容づくる(おんなはおのれをよろこぶもののためにかたちづくる)
女は自分を愛してくれる男のために、よりいっそう念入りに化粧をし着飾ったりするということ。
容を繕う(かたちをつくろう)
化粧などをして体裁を整えること。
間、髪を容れず(かん、はつをいれず)
情け容赦もなく(なさけようしゃもなく)
相手に対して遠慮や手加減をすることなく、物事を進める様子。
氷炭相容れず(ひょうたんあいいれず)
性質がまったく違うものは、互いに調和や一致をしないというたとえ。性質が正反対の冷たい氷と熱い炭は、互いに相手を受け入れないという意から。
預言者郷里に容れられず(よげんしゃきょうりにいれられず)
優れた人物も、身近な人には認められず尊敬されにくいというたとえ。すぐれた預言者も、子どもの頃からよく知っている人たちにとっては、普通の人しか思えず、尊ばれないという意から。