「為」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 24 件
「為」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
足を知らずして履を為る(あしをしらずしてくつをつくる)
人の本性には大きな違いがなく、同じ種類のものは性質もおおむね似通うことのたとえ。 人の足の大きさはだいたい同じであり、いちいち測らずとも靴を作れる意から。 「履」は「屨」とも書く。
入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)
収入の額を計算し、それに見合った支出をするということ。
有為転変は世の習い(ういてんぺんはよのならい)
形あるものはひとところにとどまらず、移ろい続ける。それを嘆いてもはじまらず、世とはそういうものだということ。 「有為転変」は仏教語で、さまざまの条件が寄り合って生じたものは、その条件が移れば必ず姿を変えていくことをいう。
お為ごかし(おためごかし)
表面は相手のためにするように見せかけて、実は自分の利益を図ること。「お為」は、人のために利益を図ること。「ごかし」は、ある事にかこつけて自分の利益を図るという意の接尾語。
女は己を説ぶ者の為に容づくる(おんなはおのれをよろこぶもののためにかたちづくる)
思いを掛けてくれる相手がいてこそ、鏡の前の手間も惜しくなくなる。 見てくれる目があるかどうかで、身なりへの気の入れようが変わる。
義を見て為ざるは勇無きなり(ぎをみてせざるはゆうなきなり)
筋を通すべき場面だと分かっていながら身体が動かないなら、それは腹が据わっていない証しである。損得や体面を先に量る者は、ここぞの一歩を踏み出せない。
鶏口と為るも牛後と為る勿れ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)
所帯の大小より、自分の裁量で決められるかどうかを取れ。人の指図どおりに動く末に連なるくらいなら、手狭でも旗を持つ側に回るほうがよい。 戦国時代、秦に屈しようとする韓の王を、蘇秦が思いとどまらせるために説いた言葉。 略して「[[鶏口牛後(けいこうぎゅうご)*https://yoji.jitenon.jp/yoji/351.html]]」ともいう。
三人虎を為す(さんにんとらをなす)
事実ではないことでも、多くの人が同じことを言えば、やがては信じられるようになることのたとえ。 「市」は街、また市場のこと。 一人や二人では信じないが、三人もの人が市に虎がいると言えば、事実でなくても信じ込んでしまうとの意から。 「市に虎あり」「三人、虎を成す」「三伝の市虎」「三人成虎」などともいう。
材、大なれば用を為し難し(ざい、だいなればようをなしがたし)
立派すぎる人物は世の中になかなか受け入れられないというたとえ。 材木が大きすぎると使いづらいという意味から。
鹿を指して馬と為す(しかをさしてうまとなす)
権力によって間違いや無理を押し通すことのたとえ。 秦の始皇帝の死後、宰相となった趙高が自分の権勢を試すため幼少の皇帝に鹿を馬と言い張って献上した。皇帝は「これは鹿ではないのか?」と臣下たちに尋ねたが、趙高の権勢を恐れた臣下たちは「馬です」と答えたという故事から。 「鹿を馬」「鹿を指して馬と言う(なす)」ともいう。
士は己を知る者の為に死す(しはおのれをしるもののためにしす)
男子は自分の真価を認めてくれる者のためには、命さえ惜しまずに尽くすということ。「士は己を知る者の為に死し、女は己を説ぶ者の為に容づくる」と続く。
知らざるを知らずと為せ、是れ知るなり(しらざるをしらずとなせ、これしるなり)
どこまでが分かっていて、どこからが分かっていないのか。その線を自分で引けることが、知の第一歩になる。 分からない側に立てるかどうかで、その先の伸びが決まる。
児孫の為に美田を買わず(じそんのためにびでんをかわず)
子や孫のために財産を残してやれば、それを当てにして自ら励まなくなる。だからあえて残さないのだという教え。 「美田」はよく実る田地。度重なる苦難を経てこそ志は固まるとうたった漢詩の結びの句で、我が家に遺す教えはこれだけだと言い切っている。
大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず(たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず)
教える側は、学ぶ者の力が追いつかないことを理由に、教える中身の水準を落とすことはない、と説く言葉。 「大匠」はすぐれた大工の親方、「拙工」は腕の未熟な大工、「縄墨」は木材にまっすぐな線をつけるための墨縄(すみなわ)のこと。「改廃」は、それまでのやり方を改めることと、取りやめること。 親方は、弟子が下手だからといって墨縄の使い方をゆるめたりはしない。高い基準に向かって自分から近づいていくのは、学ぶ者の側の務めだという考え方。 出典は『孟子』尽心上。弟子の公孫丑から「先生の教えは立派すぎて、とても手が届きません。もう少し手加減してください」と願われた孟子が、この言葉で答えた。
為にする(ためにする)
別の目的のために、下心をもって事を行うこと。 多くは、自己の利益を重視しようとする行為についていう。
為になる(ためになる)
有益である。利益になる。
情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず)
他人に親切にすれば、巡り巡って自分に返ってくるということ。
為すようにならないで、なるようになる(なすようにならないで、なるようになる)
世の中は自分の思ったようにはいかず、結局はなるようにしかならないということ。
為せば成る(なせばなる)
手を動かしさえすれば形になる。 実らないのは、そもそも手をつけていないからだ、と背中を押す言い方。 上杉鷹山が家臣に与えた「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」の歌に拠るとされ、武田信玄の詠が下敷きになっているともいわれる。
何もせずにいることは悪を為していることなり(なにもせずにいることはあくをなしていることなり)
手を出さずに眺めているだけでも、咎めを受ける側に回る。世に生を受けたからには、進んで人のためになる働きをせよと説く。 英語では「By doing nothing we learn to do ill.」という。
人を以て鑑と為す(ひとをもってかがみとなす)
よその人の振る舞いに我が身を照らして、欠けた所や行き過ぎに気づいていく。 銅の鏡が身なりを整えさせてくれるのと同じ働きを人にも求めた言い方で、唐の太宗の言葉として伝わる。
無為にして化す(むいにしてかす)
上に立つ者の人柄が確かなら、あれこれ指図をしなくても下は勝手に整っていく。
老妻は紙に画きて棊局を為る(ろうさいはかみにえがきてききょくをつくる)
連れ添った妻が、紙に升目を引いて碁の盤の代わりにする。手元が乏しくとも、あるもので工夫しながら日々を楽しむ暮らしをいう。
和を以て貴しと為す(わをもってとうとしとなす)
めいめいの言い分を押し通すことよりも、場がひとつにまとまっていることを上に置く。聖徳太子が役人に示した心得の筆頭に据えられた句で、争いを起こさないことを政の土台とみる。
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