「優れている」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 112 件
「優れている」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全112件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
青は藍より出でて藍より青し(あおはあいよりいでてあいよりあおし)
教わった者が、教えた者の届かなかったところまで行く。 育てた側にとっては、これ以上ない誉れになる。 「出藍の誉れ」ともいう。
青表紙を叩いた者にはかなわぬ(あおびょうしをたたいたものにはかなわぬ)
きちんと学問に励んだ者にはかなわないというたとえ。「青表紙」は青い表紙を多く用いた四書五経などの経書のこと。
値千金(あたいせんきん)
非常に高い価値のあること。
圧巻(あっかん)
全体の中できわだってすぐれた部分。「巻」は昔の中国の官吏登用試験の答案。最もすぐれた答案が一番上に載せられ、他を圧したという故事から。
言い得て妙(いいえてみょう)
的確で巧みに言い表している。
言うことなし(いうことなし)
非の打ち所がない。申し分がない。
異彩を放つ(いさいをはなつ)
際立ってすぐれて見えること。 他とは違った色彩を放っているとの意から。
石、玉をつつみて山輝く(いし、たまをつつみてやまかがやく)
内に秘めた優れたものは、包み隠しても外へにじみ出て、そのもの全体を照らす。文の一句が一篇を支えることにも、人の器量が身の回りを明るませることにも使う。 石が玉を抱いていれば山までが輝いて見える、という句から。
石破れ天驚く(いしやぶれてんおどろく)
聞く者の度肝を抜くほど、思いもよらぬ冴えを放つこと。詩や調べについていう。 石が砕けて天までもが色を失う、と李賀が詩に詠んだ句から。
いずれ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)
どちらもすぐれていて優劣をつけにくく、選択に迷うたとえ。菖蒲も杜若もよく似た美しい花で区別がむずかしいことから。
板倉殿の冷え炬燵(いたくらどののひえごたつ)
少しも欠点が見当たらないこと。また、火の入っていない炬燵。 炬燵に火が無い、つまり「火がない」を「非がない」に掛けた地口。京都所司代を長く勤めた板倉重宗の、咎めどころのない勤めぶりに引っかけたという。 「板倉炬燵」ともいう。
一芸は道に通ずる(いちげいはみちにつうずる)
一芸を極めた人は、他のどんな分野においても人にぬきんでることができるということ。
一日の長(いちじつのちょう)
経験・知識が他の人より少しだけ優れていること。その人より一日分年長であるとの意から。
一二を争う(いちにをあらそう)
一番になるか二番になるかを競い合う。首位をあらそう。
一目置く(いちもくおく)
相手が自分よりすぐれていると認めて、敬意を払い一歩譲るたとえ。
一頭地を抜く(いっとうちをぬく)
他の人より一段と優れていること。 「一頭地」の「一頭」は頭一つ分の高さのことで、「地」は助辞で意味はもたない。 人より頭一つ分抜きん出ているとの意から。
上には上がある(うえにはうえがある)
どれほどのものに出会っても、その先にはさらに勝るものが控えている。 自分の見ているところが天井だと思い込むなという戒めであり、並外れたものを目の当たりにして驚くときの言葉でもある。
魚は鯛(うおはたい)
魚のなかでは鯛が最上であるということ。比喩的に同種類の中の最上をもいう。
上手を行く(うわてをいく)
能力や才知などが他の人よりすぐれていること。 他の人より悪知恵が働くといった悪い意味にも使われる。
穎脱(えいだつ)
他より抜きん出た才能があること。錐の先端が袋を突き破るという意味から。
絵に描いたよう(えにかいたよう)
美しい様子、すばらしい様子のたとえ。 また、物事が理想的・典型的であることのたとえ。
お株を奪う(おかぶをうばう)
人が得意とすることをまねて、その人以上にうまくやること。「お株」は得意とするわざの意。
押しも押されもしない(おしもおされもしない)
実力が十分に備わり、その立場にふさわしい威厳があること。
間然するところなし(かんぜんするところなし)
非難すべき欠点がまったくないこと。 「間然」は、非難・批判すること。
奸知に長ける(かんちにたける)
悪賢く、陰謀や策略を企てる能力が優れていること。
完璧(かんぺき)
欠点がまったくなく完全なこと。「璧」は宝玉をあらわし、きずのない宝玉の意から。
咳唾、珠を成す(がいだ、たまをなす)
詩文の才能が優れていることのたとえ。 「咳唾」は咳と唾。または、他人の言葉を敬っていう語。 何気なく口から出た言葉でさえ、珠玉のように美しい名句になっているとの意から。
驥足を展ばす(きそくをのばす)
すぐれた才能を持った人がそれを十分に発揮すること。「驥足」は駿馬のすぐれた脚力のことで、転じてすぐれた才能の意。
機知に富む(きちにとむ)
その場の状況に応じて、気の利いた適切な発言ができる才能があること。
巨星墜つ(きょせいおつ)
偉大な人物が死ぬことのたとえ。「巨星」は、輝かしい業績をあげた偉大な人物の意。
綺羅星の如く(きらぼしのごとく)
名の知れた顔ぶれが一つ所に集まり、どれもがひときわ目を引く。数の多さより、一人一人が放つ華やぎのほうに重みがある。 「綺羅」と「星」を並べた言い方が一続きに読まれ、「綺羅星」という語ができた。
麒麟児(きりんじ)
才能・技芸の天分に恵まれ、将来性のある若者。「麒麟」は中国の想像上の動物で聖人が出現する前兆として現れるといわれた。体は鹿、ひづめは馬、尾は牛に似て、頭に一本の角があり、一説に麒は雄、麟は雌という。その麒麟の児の意から。
綺麗な花は山に咲く(きれいなはなはやまにさく)
見事なものほど、人の足が向かない奥まった場所にひそむということ。 里に咲く花と違い、山中の花は分け入った者の目にしか触れない意から。
金字塔(きんじとう)
後世に残るような偉大な業績のこと。本来は、金の字の形をした塔の意からピラミッドのこと。
腐っても鯛(くさってもたい)
もとが良いものは、傷んで見栄えを落としてからも、そこらの品と一緒にはならない。鯛は腐りかけてもなお鯛で、安魚とは値の付き方からして違う。
紅は園生に植えても隠れなし(くれないはそのうにうえてもかくれなし)
すぐれている人は、どんな所にいても目立つというたとえ。 「紅」は、紅花(べにばな)のこと。 紅花はどんな花園に植えても際立つとの意から。
薫は香を以て自ら焼く(くんはこうをもってみずからやく)
優れた才能を持つ人が、その才能によって身を滅ぼすことのたとえ。 「薫」は、香草のこと。 香草は香りがよいために焼かれるとの意から。
愚者の百行より知者の居眠り(ぐしゃのひゃっこうよりちしゃのいねむり)
愚か者の数々の行いは、優れた人の居眠りにも及ばないということ。転じて、つまらないものが数多くあるより、よいものが少しあるほうがいいというたとえ。
群を抜く(ぐんをぬく)
大勢のなかでも特に優れていること。
鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)
並の者ばかりのなかに、ひとりだけ格の違う人がいること。野に育った鶴が鶏の囲いに立ち混じったかのようだ、と晋の嵇紹を評した一句による。
兄たり難く、弟たり難し(けいたりがたく、ていたりがたし)
両方ともすぐれていて、優劣がつけ難いことのたとえ。 「兄」は上位、優れていること。 「弟」は下位、劣っていること。 優れているとすることも難しく、劣っているとすることも難しいとの意から。
恋の道には女がさかしい(こいのみちにはおんながさかしい)
色恋の駆け引きにかけては、女は男よりはるかに機転が利くということ。 「さかしい」は利口の意。
甲乙つけがたい(こうおつつけがたい)
二つを見比べて、どちらを上に置くか決められないさま。 甲・乙はもと十干の第一と第二で、等級の一位と二位を指した。
光彩を放つ(こうさいをはなつ)
他よりも優れていて、ひときわ目立つさま。 「光彩」はうつくしい輝き。
氷は水より出でて水よりも寒し(こおりはみずよりいでてみずよりもさむし)
弟子が師よりも優れたものになることのたとえ。 水からできた氷が、水よりも冷たくなるとの意から。
コロンブスの卵(ころんぶすのたまご)
あとから見れば何でもないことでも、誰も気づかないうちにやってのけるのは容易でないということ。 新大陸の発見など大したことではないと言われたコロンブスが、では卵を立ててみよと座の者にうながし、誰の手にも余ったところで、卵の尻を軽くつぶして食卓に据えてみせたという。
五本の指に入る(ごほんのゆびにはいる)
優れていることのたとえ。良いほうから数えて五番以内に入ることのたとえ。 「五指に入る」ともいう。
最後を飾る(さいごをかざる)
すぐれた形で物事を終わらせること。
差をつける(さをつける)
物事を比べたときに、はっきりとした違いを生じさせること。また、競争や比較の場面で他より抜きん出て優位に立つこと。
三国一(さんごくいち)
世界一のこと。「三国」は、インド・中国・日本の三つの国のことで、昔はこの三国を全世界としていたことから。
三拍子揃う(さんびょうしそろう)
必要な三つの条件が揃うこと。また、全ての条件が備わること。「三拍子」は、能楽の囃子で小鼓・大鼓・太鼓などの三種の楽器でとる拍子のこと。
材、大なれば用を為し難し(ざい、だいなればようをなしがたし)
立派すぎる人物は世の中になかなか受け入れられないというたとえ。 材木が大きすぎると使いづらいという意味から。
死せる孔明、生ける仲達を走らす(しせるこうめい、いけるちゅうたつをはしらす)
生前の威信が死後も保たれ、人々を恐れさせるたとえ。 中国、蜀の諸葛孔明が魏の司馬仲達と対陣中病死した。退却しようとした蜀軍を仲達はただちに追撃したが、蜀軍は孔明の遺命に基づいて反撃の姿勢を見せたため、仲達は孔明がまだ死んでおらず、何か策略があるのではないかと恐れ退却したという故事から。
舌を巻く(したをまく)
すばらしさに驚いて、非常に感心するようす。
七歩の才(しちほのさい)
詩文を作る才能が非常にすぐれていること。また、詩作の早いこと。魏の曹植が、兄の文帝(曹丕)に七歩あゆむ間に詩を作れと命じられてただちに作ったという故事から。
尺も短き所あり、寸も長き所あり(しゃくもみじかきところあり、すんもながきところあり)
場合によっては賢い者も劣ることがあり、愚かな者が勝る場合もあるというたとえ。尺でも短くて足りないこともあり、寸でも長すぎることがあるということから。
珠玉の瓦礫に在るが如し(しゅぎょくのがれきにあるがごとし)
値打ちのない石ころに埋もれていても、玉はおのずと輝きを放つ。人の器量も同じで、周囲に紛れきることがない。
春蘭秋菊倶に廃すべからず(しゅんらんしゅうぎくともにはいすべからず)
それぞれに持ち味があって、どれか一つを切り捨てるわけにいかないということ。春に咲く蘭も秋に咲く菊も、季を違えてともに見どころがあることから。
神に入る(しんにいる)
技術などが人間のものとは思えないほどの境地に達すること。
蛇は寸にして人を呑む(じゃはすんにしてひとをのむ)
まだ手のひらに乗るほどの太さでも、身の丈を超える相手を丸ごと収める構えでいる。 のちに名を成す者は、小さいうちから並外れた押しの強さを見せるという。
人後に落ちない(じんごにおちない)
そこだけは誰にも譲らないと言い切れるものがある。 腕前に覚えのあるときに使う。
沈丁花は枯れても香し(じんちょうげはかれてもかんばし)
もともと良いものは、たとえ盛りが過ぎても値打ちがあるというたとえ。沈丁花は枯れてもなおよい香りがすることから。
勝れて良き物は勝れて悪し(すぐれてよきものはすぐれてあし)
特にすぐれているということは、悪い面も持ち合わせているから、何事も普通がいいということ。
雀の千声鶴の一声(すずめのせんこえつるのひとこえ)
つまらない者がいろいろ言うよりも、すぐれた者の一声のほうが勝っているというたとえ。「鶴の一声」だけでも使われる。
精彩を放つ(せいさいをはなつ)
他と比べて、良さが際立っていること。
千緒万端、遺漏あることなし(せんしょばんたん、いろうあることなし)
あらゆる点で、まったく手落ちがない様子。「千緒万端」は多くの事柄、「遺漏」は手落ち。
栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)
大成する人は幼少期から優れているというたとえ。 「栴檀」は、香木の名。白檀の異称。 白檀は発芽の頃から芳香を放つことから。
千人の諾諾は一士の諤諤に如かず(せんにんのだくだくはいっしのがくがくにしかず)
他人の言葉になんでも賛同して従う千人は、権勢に媚びずに正しいと思うことを主張する一人には及ばないということ。 「諾諾」は言われるままに「はい」と受けるだけの態度、「諤諤」は相手が誰であろうと思ったままを口にする態度をいう。
その右に出ずる者なし(そのみぎにいずるものなし)
並べてみても、その人より上に置ける者がいない。 席次で右を上とした古い習わしから、右へは誰も座れないという言い方になった。
大魚は小池に棲まず(たいぎょはしょうちにすまず)
力のある者は、自分の丈に合わない小さな場所には長居をしない。 大きな魚が小さな池を棲みかにしないのと同じで、器に見合う場を求めて出ていく。
泰山北斗のごとし(たいざんほくとのごとし)
その道の大家として最も尊ばれる人物をたとえていうことば。 「泰山」は中国、山東省にある名山、「北斗」は北斗七星。 中国では、泰山と北斗七星が人々から仰ぎ見られていたことから。 「泰山北斗」は略して「泰斗」ともいう。
大珠小珠、玉盤に落つ(たいじゅしょうじゅ、ぎょくばんにおつ)
大小の真珠が玉の皿に落ちるように、美しく澄んだ琵琶の音色が響き渡ること。
大声は里耳に入らず(たいせいはりじにいらず)
高尚な理論は俗人にはなかなか理解されにくいということ。 「大声」は高尚な音楽、「里耳」は俗人の耳のこと。 高尚な音楽は俗人にはわからないとの意から。
竹の子の親勝り(たけのこのおやまさり)
(たけのこはすぐに親竹と同じ、または親竹以上の高さになることから)子どもの成長が早く、すぐに親を凌ぐようになることのたとえ。または、子どもが親よりもすぐれていることのたとえ。 「竹の子」は「筍」とも書く。
ただの鼠ではない(ただのねずみではない)
ただものではない。油断のならない人物である。
他の追随を許さない(たのついずいをゆるさない)
ある事柄について他の誰も真似できないほど、大きく抜きん出ているさま。
地の塩(ちのしお)
世の模範や手本のたとえ。神を信じる者は、腐敗を防ぐ力のすぐれた塩のように、社会の純化の模範であれとの意から。
塵を絶つ(ちりをたつ)
足跡すら残さぬ速さで先へ行き、後ろの者を寄せつけない。 そこから、世のわずらいに染まらぬ身の置き方や、抜きん出た人柄をいう。
粒が揃う(つぶがそろう)
集まっている人や物がどれもすぐれている様子。
爪の垢を煎じて飲む(つめのあかをせんじてのむ)
優れた人にあやかろうとするたとえ。 爪の垢のようなものでも、優れた人のものを煎じて飲めば、少しはその人に似るだろうという考えから。
鶴九皐に鳴き、声天に聞こゆ(つるきゅうこうになき、こえてんにきこゆ)
「九皐」は曲がりくねって奥まった沢地。その底で鶴が鳴いても、声は空へ抜けて天まで届く。 世を離れて身を潜めていても、優れた者の名はおのずと遠くまで伝わっていくということ。
椽大の筆(てんだいのふで)
堂々とした立派な文章のこと。「椽」は、屋根を支える垂木(たるき)のこと。家の屋根を支える垂木のように大きな筆の意から。
弟子は師匠の半減(でしはししょうのはんげん)
いかに優れた弟子であっても、学力や技術は師匠の半分ぐらいのもので、師匠を超えることは難しいということ。
頭角を現す(とうかくをあらわす)
まわりの誰よりも力量が勝っていることが、はた目にもはっきりしてくること。「頭角」は頭のてっぺんを指し、居並ぶ人の上へ抜き出た姿になぞらえた言い方。
尊い寺は門から見ゆる(とうといてらはもんからみゆる)
値打ちのあるところは、敷居をまたぐ前から気配が違う。 長く積んできたものは、いちばん外側にまず現れる。 「尊い寺は門から知れる」「尊い寺は門から」ともいう。
斗南の一人(となんのいちにん)
その分野で頂点に立つと目される人物。「斗南」は北斗星より南、つまり天下すべてを指す語。
虎は千里の藪に栖む(とらはせんりのやぶにすむ)
優れたものは、広々として奥深い所にいるということ。虎は千里もあるような広い藪にすんでいるということから。
並ぶ者がない(ならぶものがない)
一番優れていて、その人に匹敵する者がいないということ。
盗人が盗人に盗まれる(ぬすびとがぬすびとにぬすまれる)
上には上があるというたとえ。 泥棒が逆に自分の物を盗まれてしまうとの意から。
掃き溜めに鶴(はきだめにつる)
つまらない所に、そこには似つかわしくない優れたものがあることのたとえ。 「掃き溜め」は、ごみ捨て場のこと。 ごみ捨て場に舞い降りた美しい鶴との意から。
白鳥の歌(はくちょうのうた)
人が亡くなる直前に、人生でもっとも優れた仕事や作品を残すこと。また、その最後に残された作品。 白鳥は死の直前に、最も美しい声で歌うという言い伝えに由来する。
花は桜木、人は武士(はなはさくらぎ、ひとはぶし)
花は桜が最も美しく、人は武士が一番だということ。桜がぱっと咲いて散るように、武士の死に際も潔いことから。
花も実もある(はなもみもある)
外観と内容がともに充実していること、または人情も道理もわきまえていることのたとえ。 花が咲いて美しいうえに実までなることから。
花を咲かせる(はなをさかせる)
すぐれた成果を上げて著名になること。 または、盛んにすること。盛り上げること。
万卒は得易く、一将は得難し(ばんそつはえやすく、いっしょうはえがたし)
平凡な人物はたくさんいるが、優秀な人物に巡り会うのは難しいということ。 平凡な兵士を集めることは難しくないが、一人の名将を得ることは難しいとの意から。
不世出(ふせいしゅつ)
何代かに一人しか現れないほど、ずばぬけてすぐれた人物であること。 韓信に仕えた弁士の蒯通が、その功は天下に並ぶ者がなく、その計略は世にまたと出まいと評して、漢から離れ自立するようすすめた。
片鱗を示す(へんりんをしめす)
すぐれた才能や学識などの一部分をのぞかせること。「片鱗」は、一枚の魚のうろこのことで、全体の中のほんの一部分の意。
右に出る者がない(みぎにでるものがない)
一番すぐれていて、その人に優る者がいないということ。昔、中国で右を上席としたことから。
水際立つ(みずぎわだつ)
他と比較して、ひときわ目立つさま。
実の生る木は花から知れる(みのなるきははなからしれる)
実をたわわに付ける木は、花の付きようからしてすでに違う。 のちに大を成す者は、幼いうちからどこか常の子とは異なる何かを見せるということ。 「実を結ぶ木は花より知らるる」「生る木は花から違う」ともいう。
名馬に癖あり(めいばにくせあり)
名馬と言われる馬は、どこかしら扱いにくい癖を持っている。人間も優れた才能の持ち主には、強い個性があるということ。
目が利く(めがきく)
物事を判断したり性質を見抜いたりする能力が優れていること。
目が高い(めがたかい)
人や物事を判断したり性質を見抜いたりする能力が優れていること。
餅は餅屋(もちはもちや)
日々それを担ってきた者の手際には、よその者はどうしても届かない。生半可に自分で片づけようとせず、はじめからそちらへ回すのが結局は近道になる。
破れても小袖(やぶれてもこそで)
はじめの仕立てがよいものは、傷んだからといって安物と同じ扱いには落ちない。 「小袖」は、綿を入れた絹の着物。破れても絹は絹で、生地の良さまで失われはしないとの意から。
熊野松風は米の飯(ゆやまつかぜはこめのめし)
能の「熊野」と「松風」は、米の飯のように誰からも好まれる名曲であるということ。
よい花は後から(よいはなはあとから)
優れたものは後から現れるということ。 はじめに咲く花より、後から咲く花のほうが美しいという意味から。
預言者郷里に容れられず(よげんしゃきょうりにいれられず)
優れた人物であっても、身近な人には認められず尊敬されにくいということ。 すぐれた預言者も、子どもの頃からよく知っている人たちにとっては、普通の人としか思えないため尊ばれないとの意から。
柳絮の才(りゅうじょのさい)
詩文にすぐれた女性の才能をたたえていう言葉。「柳絮」は風に飛ぶ柳の綿毛。 晋の謝安が雪の日に一族を集め、この降りようは何に似るかと問うたとき、甥は空にまく塩と答えたが、姪の謝道韞は風に舞い立つ柳の綿毛には及ぶまいと答え、大いに喜ばれた。
梁塵を動かす(りょうじんをうごかす)
歌いぶりが人の耳をとらえて離さないほど見事なこと。転じて、音曲の腕前がきわだっている場合にもいう。 魯の虞公が声を張ると、その響きで屋根を支える梁に積もった塵まで舞い上がったと伝える。
瑠璃は脆し(るりはもろし)
上等なものほど、ちょっとした当たりで欠ける。透きとおる玉が手の中で割れるように、見事に仕上がったものほど長く保たない。
瑠璃も玻璃も照らせば光る(るりもはりもてらせばひかる)
値打ちのある玉は、雑多な石に紛れていても、明かりを向けられればそれと分かる輝きを返す。人も同じで、埋もれているうちは見分けがつかなくとも、光の届く場に置かれれば地の良さが表に出る。 「瑠璃」は濃い青の玉、「玻璃」は透きとおる玉で、いずれも仏典が宝として並べるもの。
