「もと」を含む故事・ことわざ・慣用句
「もと」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 97 件
源清ければ流れ清し(みなもときよければながれきよし)
清らかな水源を持った川は、下流も自然に清らかになるように、上に立つ者の行いが正しければ、下の者の行いも正しくなるということ。
身に過ぎた果報は災いの基(みにすぎたかほうはわざわいのもと)
分不相応の幸福は、かえって不幸を招くもとになるから、分相応な幸せがよいということ。「果報」は幸運の意。
見目は果報の基(みめはかほうのもとい)
顔かたちが美しいということは、幸運をもたらす元だということ。「見目」は容貌、「果報」は幸運の意。
椋の木の下にて榎の実を拾う(むくのきのもとにてえのみをひろう)
道理にかなっていなくても主張を曲げないこと、また強情で人の意見に従わないことのたとえ。 榎の木を椋の木と誤り、榎の実が生った後も椋の木だと言い張ることから。 「椋の木の下にて榎の実を拾う」「椋は生っても木は榎」ともいう。
無理も通れば道理になる(むりもとおればどうりになる)
理屈に合わないことでも強引に押し通してしまえば、それが正しいことのように通用してしまうということ。
目高も魚のうち(めだかもととのうち)
とるに足りないようなものでも仲間には違いがないというたとえ。目高のように小さな魚でも、魚の仲間に違いはないということから。
目にも留まらぬ(めにもとまらぬ)
動作がすばやいさま。
目元千両、口元万両(めもとせんりょう、くちもとまんりょう)
目元は千両、口元は万両に値するほど魅力的であるという、美人を形容する言葉。
本木に勝る末木なし(もときにまさるうらきなし)
何度取り換えてみても結局は最初のものよりすぐれたものはないというたとえ。 特に男女関係についていう言葉。 「本木」は幹、「末木」は枝のこと。 幹より太い枝はないとの意から。
元の鞘に収まる(もとのさやにおさまる)
一度別れた者同士が再び元の関係にもどることのたとえ。鞘からぬかれた刀が、もとの鞘の中に収まる意から。
元の木阿弥(もとのもくあみ)
一度よくなったものが、再び元の悪い状態に戻ること。戦国時代、亡くなった領主の声と似ていた木阿弥という盲人が領主の替え玉を務めたが、役目が終わり元の庶民に戻されたという故事から。
求めよ、さらば与えられん(もとめよ、さらばあたえられん)
与えられるのを待つのではなく、自ら進んで努力すれば必ずよい結果を得ることが出来るということ。
元も子も失う(もともこもうしなう)
何もかも失うようす。「元」は元金、「子」は利子でそのどちらも失う意から。
宿取らば一に方角、二に雪隠、三に戸締り、四には火の元(やどとらばいちにほうがく、ににせっちん、さんにとじまり、しにはひのもと)
昔、旅先で宿を取る時に、確認しておくべき事柄を順序だてて並べた言葉。「雪隠」は、便所のこと。
山に蛤を求む(やまにはまぐりをもとむ)
海にすむ蛤を山でとろうとするように、方法を誤ったために決してできないことのたとえ。
勇将の下に弱卒なし(ゆうしょうのもとにじゃくそつなし)
上に立つ者がすぐれていれば、その部下もまたすぐれているということ。 勇敢な大将の下に弱い兵士はいないという意味から。 「強将の下に弱卒なし」ともいう。
輦轂の下(れんこくのもと)
皇居のある地のこと。「輦轂」は天子の乗り物のことで、天子の乗る車の下の意から。