「まん」を含む故事・ことわざ・慣用句
「まん」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 36 件
一波纔かに動いて万波随う(いっぱわずかにうごいてまんぱしたがう)
一つの小さな事件の影響が、いろいろな方面に及ぶことのたとえ。 波が一つ起きると、そこからたくさんの波が続いて起きるということから。
風邪は万病のもと(かぜはまんびょうのもと)
風邪はあらゆる病気のもとなので、たかが風邪と油断せず用心が必要であるということ。 「風邪は百病のもと」「風邪は百病の長」ともいう。
勝った自慢は負けての後悔(かったじまんはまけてのこうかい)
勝負に勝った時に自慢しすぎると、負けた時に引っ込みがつかず、恥ずかしい思いをして後悔するということ。
口自慢の仕事下手(くちじまんのしごとべた)
口は達者だが、仕事はさっぱりできないこと。
高慢は出世の行き止まり(こうまんはしゅっせのいきどまり)
自分の出世を自慢ばかりするようになると、その人は向上しないということ。また、人から嫌われてそれ以上の出世もできなくなるということ。
食後の一睡、万病円(しょくごのいっすい、まんびょうえん)
食後のひと眠りはからだによいというたとえ。「万病円」は、万病に効果があるといわれる丸薬。
食後の一睡、万病丹(しょくごのいっすい、まんびょうたん)
食後のひと眠りはからだによいというたとえ。「万病丹」は、万病に効果があるといわれる丸薬。
心中より饅頭(しんじゅうよりまんじゅう)
見栄や体裁よりも、実際の利益を重んじるべきだということ。義理立てして心中するより、饅頭で腹を満たしたほうがいいということから。
十遍読まんよりより一遍写せ(じっぺんよまんよりいっぺんうつせ)
十回読むよりも一回書き写した方が内容をよく理解できるということ。 「十遍読むより一遍写せ」ともいう。
自慢高慢、馬鹿のうち(じまんこうまん、ばかのうち)
自慢や高慢な態度は愚かしいということ。
自慢高慢酒の燗(じまんこうまんさけのかん)
自慢や高慢、酒の燗もいい加減にしておくのがいいということ。
自慢の糞は犬も食わぬ(じまんのくそはいぬもくわぬ)
誰にも相手にされないこと。 自慢をする者はまわりの人に嫌われ、糞をかぎ回る犬でさえ、そういう人間の糞は避けるという意味から。
自慢は知恵の行き止まり(じまんはちえのいきどまり)
自慢をするようになると、進歩はもう望めないということ。
雪隠で饅頭(せっちんでまんじゅう)
空腹を満たすのに場所を選ばないことのたとえ。また、人に隠れて、自分だけこっそりいい思いをすることのたとえ。
千石取れば万石羨む(せんごくとればまんごくうらやむ)
人間の欲望は次から次へと大きくなり、きりがないということ。千石取りになれば、次は万石取りを羨むということから。
千石万石も米五合(せんごくまんごくもこめごごう)
人には必要な物が必要な分だけあれば十分だということ。 千石、万石といった高い俸禄を得ている人でも、一日に食べる米の量は五合にすぎないとの意から。 「千石万石も飯一杯」ともいう。
先手は万手(せんてはまんて)
機先を制することが、どんな手段より効果的だということ。
千万人と雖も吾往かん(せんまんにんといえどもわれゆかん)
自分の信じた道は、たとえ千万人の敵がいても、恐れることなく立ち向かっていくということ。
長者の万灯より貧者の一灯(ちょうじゃのまんとうよりひんじゃのいっとう)
見栄を張った多くの贈り物より、たとえわずかでも真心のこもった贈り物のほうが尊いということ。 金持ちが一万もの灯明をともすよりも、たとえ一灯でも貧しい人の心のこもった灯明のほうが値打ちがあるとの意から。 阿闍世王が釈迦を招いた時、帰り道にたくさんの灯火をともした。それを見て感激した貧しい老婆が、やりくりして一本の灯火をともした。すると、王の灯明が消えたあとも老婆の灯火は朝まで光り続けたという故事から。 「貧者の一灯」ともいう。
鶴は千年、亀は万年(つるはせんねん、かめはまんねん)
鶴は千年、亀は万年生きるということから、長寿でめでたいことをいう。
人間一生二万日(にんげんいっしょうにまんにち)
人間の平均寿命はかつては五十年とされ、日数にすると約二万日ということになり、一生は長いようにも短いようにも思われるということ。
鼻糞丸めて万金丹(はなくそまるめてまんきんたん)
薬の原料は案外つまらないものが多いということ。また、効き目がないことをあざけっていう言葉。 子どもが鼻糞を丸めたりしている時に、はやしたてる言葉としても使われる。 「万金丹」は、気つけや解毒などに使われる丸薬。
卑下も自慢のうち(ひげもじまんのうち)
表面では謙遜しているふりをしながら、内心では人をうらやましがらせることを意図して話す様子。過度の謙遜は自慢の一種であるということ。
独り自慢の褒め手なし(ひとりじまんのほめてなし)
ほめてくれる人がいないので、ただ独り自分で自慢をするということ。
下手の真ん中、上手の縁矢(へたのまんなか、じょうずのふちや)
物事は、時のはずみで意外な結果になり得ることのたとえ。 下手な人の矢が的の真ん中を射抜いたり、上手な人の矢が的から外れて縁に当たったりするとの意から。
誉め手千人、悪口万人(ほめてせんにん、わるくちまんにん)
ほめる人が千人いれば、悪口を言う人は一万人いるということ。 世の中は褒める人よりもけなす人のほうが多いということ。 「誉め手」は「褒め手」とも書く。
満更でもない(まんざらでもない)
必ずしも悪いということではない。 遠回しに、とても気に入っていることを表す言葉。 「満更」は、必ずしもの意。
慢心鼻を弾かる(まんしんはなをはじかる)
おごり高ぶっていると、大恥をかくはめになるから注意せよということ。
まんじりともしない(まんじりともしない)
不安なことや気になることがあり、少しも眠れないさま。 「まんじり」は、少し眠るさま。
万に一つも(まんにひとつも)
(あとに打ち消しの語を伴って)可能性が低いことをあらわす言葉。
満は損を招く(まんはそんをまねく)
物事は頂点に達すると、やがては衰えていくということ。
満面朱を注ぐ(まんめんしゅをそそぐ)
恥ずかしさや怒りなどで顔が赤くなる様子。 「満面朱を注ぐ」ともいう。
満を持す(まんをじす)
十分に準備をして機会の到来を待つこと。 「満」は、みちること、みたすこと。ここでは、弓をいっぱいに引き絞ること。 弓をいっぱいに引き絞った状態で待ち構えるとの意から。
目元千両、口元万両(めもとせんりょう、くちもとまんりょう)
目元は千両、口元は万両に値するほど魅力的であるという、美人を形容する言葉。
痩せ我慢は貧から起こる(やせがまんはひんからおこる)
不自由を我慢するのも、貧乏でどうしようもないからで、好き好んで我慢する者はいないということ。
我が子自慢は親の常(わがこじまんはおやのつね)
親は誰でも我が子を自慢したがるということ。
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