「万」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 36 件
「万」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
足を万里の流れに濯う(あしをばんりのながれにあらう)
世間のしがらみから遠く離れ、大らかな心持ちで生きること。 はるかな大河に足を浸して、身に付いた濁りを流し去る意から。
一事が万事(いちじがばんじ)
一つの事を見るだけで他のすべての事を推察できるということ。
一人虚を伝うれば万人実を伝う(いちにんきょをつたうればばんにんじつをつたう)
一人がでたらめを伝えれば、大勢の人が次々にそれを言いふらして事実にしてしまうということ。
一犬影に吠ゆれば万犬声に吠ゆ(いっけんかげにほゆればばんけんこえにほゆ)
一人がいいかげんなことを言い出すと、世間の多くの人がそれを真実として広めてしまうことのたとえ。 一匹の犬が何かの影を見て吠え出すと、辺りの百匹の犬がそれにつられて吠え出すとの意から。 「影に」は「形に」「虚を」、「百犬」は「千犬」「万犬」、「声に吠ゆ」は「実を伝う」「虚を伝う」「実に吠ゆる」などと多くの表現がある。
一将功成りて万骨枯る(いっしょうこうなりてばんこつかる)
輝かしい功績をあげた人の陰には、多くの人の努力や苦労があるというたとえ。 指導者だけが功名を得ることを嘆く言葉。 一人の将軍が輝かしい功名をあげた陰には、犠牲となった一万人もの兵士の骨が戦場にさらされているとの意から。
一天万乗の君(いってんばんじょうのきみ)
天下を治める天子のこと。 「一天」は天下、「万乗」は兵車一万台。 中国の周代、天子は戦いの時に一万台の兵車を出すことができたことから。 「万乗の君」ともいう。
一波纔かに動いて万波随う(いっぱわずかにうごいてまんぱしたがう)
一つの小さな事件の影響が、いろいろな方面に及ぶことのたとえ。 波が一つ起きると、そこからたくさんの波が続いて起きるということから。
一夫関に当たれば万夫も開くなし(いっぷかんにあたればばんぷもひらくなし)
地形がきわめて険しく、守備が固い場所のこと。 たった一人が関所を守っていれば、万人の兵が攻めても突破できないとの意から。
家書万金に抵る(かしょばんきんにあたる)
旅先で受け取る家からの手紙は、万金に匹敵するほど貴重だということ。
風邪は万病のもと(かぜはまんびょうのもと)
ちょっとした風邪と侮るうちに、そこから重い病への入り口が開く。 引き始めのうちに手を打っておくものだ。
食後の一睡、万病丹(しょくごのいっすい、まんびょうたん)
腹がくちくなったあとのまどろみは、どんな薬にもまさる養生になる。 「万病丹」は、あらゆる病に効くとうたわれた江戸のころの丸薬。ひと眠りをその万能薬と並べてみせた言い方で、「万病円」とも書く。
千石取れば万石羨む(せんごくとればまんごくうらやむ)
人間の欲望は次から次へと大きくなり、きりがないということ。千石取りになれば、次は万石取りを羨むということから。
千石万石も飯一杯(せんごくまんごくもめしいっぱい)
禄高がいくら増えても、日ごとの膳に載る量までは増えない。取り分の多さと暮らしの実際とは、初めから別のことである。
千緒万端、遺漏あることなし(せんしょばんたん、いろうあることなし)
あらゆる点で、まったく手落ちがない様子。「千緒万端」は多くの事柄、「遺漏」は手落ち。
先手は万手(せんてはまんて)
機先を制することが、どんな手段より効果的だということ。
千万人と雖も吾往かん(せんまんにんといえどもわれゆかん)
胸に問うてやましいところが無いと分かれば、向こうがいくら大勢でも足は止まらない。 数では決まらないものがあると腹をくくった言葉。 原文はこの前に「自ら反みて縮くんば」と置いている。
知恵は万代の宝(ちえはばんだいのたから)
すぐれた知恵は後世まで役立つ宝であるということ。
長者の万灯より貧者の一灯(ちょうじゃのまんとうよりひんじゃのいっとう)
数をそろえて差し出したものより、乏しい中から割いた一つのほうが重い。 出した者にとっての痛みの分だけ、受け取る側に届く。 釈迦を迎えた阿闍世王が帰り道に灯火を並べさせたなか、居合わせた貧しい老婆がやりくりして灯した一本だけが、朝まで消えずに残っていたという。 「貧者の一灯」ともいう。
鶴は千年、亀は万年(つるはせんねん、かめはまんねん)
鶴は千年、亀は万年生きるということから、長寿でめでたいことをいう。
手に万鈞を提げて而る後に多力見る(てにまんきんをさげてしかるのちにたりょくあらわる)
重い物を持ち上げてみて初めて、その人にどれだけの力があるかが知れる。難しい仕事に当たらせてこそ人の値打ちは測れるという教え。 万鈞は途方もない重さ。鈞は重さの単位で、一鈞は三十斤。
天地は万物の逆旅(てんちはばんぶつのげきりょ)
この世のすべてのものは、うつろいやすくはかないということのたとえ。 「逆旅」は宿屋のことで、天地はあらゆる生物が生まれてから死ぬまでのわずかな間に泊まる宿屋に過ぎないとの意から。
富は一生の宝、知は万代の宝(とみはいっしょうのたから、ちはばんだいのたから)
財産は一代限りの宝であるが、すぐれた知恵は後世の人にも役立つ宝であるということ。
人間一生二万日(にんげんいっしょうにまんにち)
一生を日で数え直せば二万ほどにしかならない。 それを多いと見るか少ないと見るかは、暮らし方ひとつで変わる。
人間は万物の尺度である(にんげんはばんぶつのしゃくどである)
物事が何であるかを決める物差しは、それを受け取る一人一人の側にあり、だれにも共通する絶対の基準はないということ。 だれの目にも変わらぬ真理があるという考えを退け、感じ方の違いをそのまま認めた古代ギリシャの説による。 「人は万物の尺度なり」ともいう。
人間万事金の世の中(にんげんばんじかねのよのなか)
世の中は金の力がものをいい、金がすべてのものを支配しているということ。
人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)
人生における幸・不幸は予測が出来ないということ。 幸運から不幸に、不幸から幸運にいつ転じるかわからないので、一喜一憂する必要はないということ。 昔、中国北方の塞(とりで)付近に住んでいた老人が馬に逃げられたが、その馬が立派な馬を連れて帰って来た。老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ったが、そのおかげで兵役を免れたという故事から。 「人間万事塞翁が馬」ともいう。
鼻糞丸めて万金丹(はなくそまるめてまんきんたん)
薬の原料は案外つまらないものが多いということ。また、効き目がないことをあざけっていう言葉。 子どもが鼻糞を丸めたりしている時に、はやしたてる言葉としても使われる。 「万金丹」は、気つけや解毒などに使われる丸薬。
万斛の涙(ばんこくのなみだ)
とめどなく流れる涙のこと。「斛」は石(こく)で、十斗のこと。万斛は、非常に多い分量のたとえ。
万死一生を顧みず(ばんしいっしょうをかえりみず)
万に一つも生き延びる見込みのない危険を、顧みないこと。
万死に一生を得る(ばんしにいっしょうをえる)
まず生きて戻れまいという瀬戸際を切り抜けて、辛くも生き延びること。 「九死」は十のうち九まで死に傾いていること。残る一つの目に賭けて助かる意。
