「骨」を含む故事・ことわざ・慣用句
「骨」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
朝に紅顔ありて夕べに白骨となる(あしたにこうがんありてゆうべにはっこつとなる)
無常のこの世では、人の生死は予測できないということ。 朝血色のよい顔をしていた人が、夕方には死んで白骨となるという意味から。
一将功成りて万骨枯る(いっしょうこうなりてばんこつかる)
輝かしい功績をあげた人の陰には、多くの人の努力や苦労があるというたとえ。 指導者だけが功名を得ることを嘆く言葉。 一人の将軍が輝かしい功名をあげた陰には、犠牲となった一万人もの兵士の骨が戦場にさらされているとの意から。
犬骨折って鷹の餌食(いぬほねおってたかのえじき)
苦労して手に入れかけたものを、横からかすめ取られてしまうことのたとえ。 鷹狩りで、犬が苦労して草むらから追い出した獲物を、鷹が取ることから。
馬の骨(うまのほね)
素性のわからない者をののしっていう言葉。
恨み骨髄に入る(うらみこつずいにいる)
相手を激しく恨む様子。 相手への恨みが骨の髄まで染みるとの意から。
恨み骨髄に徹す(うらみこつずいにてっす)
相手を激しく恨む様子。 相手への恨みが骨の髄まで染みるとの意から。
皮を切らせて肉を切り、肉を切らせて骨を切る(かわをきらせてにくをきり、にくをきらせてほねをきる)
自分自身も犠牲を払いながら、相手にはより大きな打撃を与えることのたとえ。 「肉を斬らせて骨を斬る」「肉を切らせて骨を断つ」などともいう。
骸骨を乞う(がいこつをこう)
主君に辞職を願い出ること。 主君に身を捧げて仕えてきたが、せめて骸骨同然となった身体だけでも返して頂きたいと辞職を願い出たという故事から。 なお、君主から辞職が許されることを「骸骨を賜う」という。
気骨が折れる(きぼねがおれる)
あれこれと気を使って、気疲れすること。精神的に苦労すること。
愚の骨頂(ぐのこっちょう)
この上なく愚かなばからしいこと。
骨肉相食む(こつにくあいはむ)
肉親同士が激しく争うこと。「骨肉」は、親子・兄弟などの血のつながった者の意。
死馬の骨を買う(しばのほねをかう)
すぐれた人材を集めるために、つまらないものでも優遇することのたとえ。 昔、名馬を買うために出かけた使者が大金を払って死んだ名馬の骨を買って帰った。その行動に王は怒ったが、使者は「死んだ馬の骨に大金を投じれば、必ず生きた名馬を売りに来る者が現れるでしょう」と言った。その言葉通り、一年も経たないうちに王のもとに三頭の名馬が集まってきたという故事に基づく。
他人の飯には骨がある(たにんのめしにはほねがある)
他人の家に世話になって生活することは、どこか窮屈で何かと気を遣うことが多いということ。また、他人の親切には底意があり、頼りきっているとひどい目に遭うこともあるということ。 他人の家で食べる飯は、まるで骨でもあるかのようにのどを通りにくいとの意から。 「他人の飯には棘がある」「他人の飯は強い」ともいう。
何処の馬の骨(どこのうまのほね)
素性のわからない者を見下げていう言葉。
名高の骨高(なだかのほねだか)
評判が高いわりには、実情は大したことがないことのたとえ。「名高」は名高いこと、「骨高」は骨ばってごつごつしていること。「高」の語呂あわせをした言葉。
肉を斬らせて骨を斬る(にくをきらせてほねをきる)
自分自身も犠牲を払いながら、相手にはより大きな打撃を与えることのたとえ。 「肉を斬らせて骨を斬る」「肉を切らせて骨を断つ」などともいう。
肉を切らせて骨を断つ(にくをきらせてほねをたつ)
自分自身も犠牲を払いながら、相手にはより大きな打撃を与えることのたとえ。 「肉を斬らせて骨を斬る」「肉を切らせて骨を断つ」などともいう。
豚を盗んで骨を施す(ぶたをぬすんでほねをほどこす)
大きな悪事の償いとして、少しの善行をすることのたとえ。
骨折り損のくたびれ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ)
苦労するだけで、少しも成果が上がらないこと。江戸いろはがるたの一つ。
骨がある(ほねがある)
周りからの圧力に負けず、信念を貫き通す性質であること。
骨が折れる(ほねがおれる)
その物事を行うには、多くの手間が必要であること。
骨が舎利になっても(ほねがしゃりになっても)
たとえ死んでも。どんなに辛くても。 強い決意を表す言葉。 「舎利」は火葬した後の骨のこと。
骨に刻む(ほねにきざむ)
そのことを深く記憶して決して忘れないこと。
骨身を削る(ほねみをけずる)
身体が痩せ細るほどの努力や苦労をすること。
骨を埋める(ほねをうずめる)
その地で死ぬこと。 または、一つの物事に生涯を捧げること。
骨を惜しむ(ほねをおしむ)
苦労することを嫌がって、やるべきことをやらないこと。
骨を折る(ほねをおる)
物事を行うために苦労すること。
骨を拾う(ほねをひろう)
力尽きて倒れた人の後の面倒をみる。後始末をする。 遺骨を拾い収めるとの意から。
無駄骨を折る(むだぼねをおる)
積極的に取り組んできたことが、なんの役にも立たず徒労に終わること。
痩せ腕にも骨(やせうでにもほね)
無力で弱い者でも、弱い者なりの意地や誇りを持っているので、決して侮ってはいけないということ。 痩せて貧弱な腕にも堅い骨が通っているとの意から。
老骨に鞭打つ(ろうこつにむちうつ)
年老いた体に鞭を打つようにして、力のかぎり物事に当たることのたとえ。