「袖」を含む故事・ことわざ・慣用句
「袖」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
戴く物は夏も小袖(いただくものはなつもこそで)
欲深いことのたとえ。 貰える物なら、その季節に不要な綿入れでも何でもよいとの意から。 「小袖」は、絹の綿入れのことで、冬に着用する衣服。 「貰う物は夏も小袖」ともいう。
三十振袖、四十島田(さんじゅうふりそで、しじゅうしまだ)
女性が年齢に不相応な若づくりをすること。 若い女性が着る振袖を三十代の女性が着たり、四十代の女性が年頃の女性のように島田まげを結ったりするとの意から。
袖から火事(そでからかじ)
小事が大事を引き起こすことのたとえ。明暦三年(1657)に江戸で発生した大火事は、施餓鬼(せがき)のために焼いた振り袖が、空に舞い上がって引き起こされたため「振り袖火事」と言われたことから。
袖から手を出すも嫌い(そでからてをだすもきらい)
ひどくけちなことのたとえ。 金を出すのはもちろん、袖から手を出すのも嫌いとの意から。
袖すり合うも他生の縁(そですりあうもたしょうのえん)
見知らぬ人と袖が触れ合うようなちょっとしたことも、偶然ではなく前世からの因縁によるものなので、どんな出会いも大切にしなければならないということ。 「他生の縁」は前世からの因縁のこと。 「他生」は「多生」とも書く。 「袖振り合う」は「袖すり合う」「袖触れ合う」ともいう。
袖にする(そでにする)
それまで親しくしていた人を冷たくあしらうこと。
袖の下(そでのした)
賄賂のこと。 人目につかないように、こっそり袖の下から贈るとの意から。
袖の下に回る子は打たれぬ(そでのしたにまわるこはうたれぬ)
叱られて逃げるような子は追いかけてでも打ちたくなるが、叱られてもすがりついてくる子は、かわいくて打てないということ。
袖振り合うも他生の縁(そでふりあうもたしょうのえん)
見知らぬ人と袖が触れ合うようなちょっとしたことも、偶然ではなく前世からの因縁によるものなので、どんな出会いも大切にしなければならないということ。 「他生の縁」は前世からの因縁のこと。 「他生」は「多生」とも書く。 「袖振り合う」は「袖すり合う」「袖触れ合う」ともいう。
袖触れ合うも他生の縁(そでふれあうもたしょうのえん)
見知らぬ人と袖が触れ合うようなちょっとしたことも、偶然ではなく前世からの因縁によるものなので、どんな出会いも大切にしなければならないということ。 「他生の縁」は前世からの因縁のこと。 「他生」は「多生」とも書く。 「袖振り合う」は「袖すり合う」「袖触れ合う」ともいう。
袖を絞る(そでをしぼる)
ひどく泣くこと。 涙で濡れた袖を絞る、袖が絞れるほど涙を流すとの意から。
袖を連ねる(そでをつらねる)
大勢の人が連れ立っていく。 また、大勢の人が行動を共にする。
袖を通す(そでをとおす)
衣服を着ること。 特に新しい衣服を初めて着ることをいう。
袖を引く(そでをひく)
他の人に気づかれないように誘ったり、注意を与えたりすること。
袖を分かつ(そでをわかつ)
それまで行動を共にしていた人と別れる。親しくしていた人との関係を断つ。 「袂」は、着物の袖の垂れ下がって袋のような形をした部分。 「袖を分かつ」ともいう。
長袖よく舞い、多銭よく商う(ちょうしゅうよくまい、たせんよくあきなう)
素質と条件に恵まれた者が有利で、思い通りに事が運べるというたとえ。 長袖の着物を着た人は舞うと美しく見え、多くの金銭を持つ者は商売がしやすいとの意から。 「賈う(かう)」は、「商う(あきなう)」ともいう。
長袖よく舞い、多銭よく賈う(ちょうしゅうよくまい、たせんよくかう)
素質と条件に恵まれた者が有利で、思い通りに事が運べるというたとえ。 長袖の着物を着た人は舞うと美しく見え、多くの金銭を持つ者は商売がしやすいとの意から。 「賈う(かう)」は、「商う(あきなう)」ともいう。
無い袖は振れない(ないそではふれない)
いくら出したくても持っていなければ出しようがないということ。 着物に袖がなければ、いくら振りたくても振ることはできないとの意から。
無い袖は振れぬ(ないそではふれぬ)
いくら出したくても持っていなければ出しようがないということ。 着物に袖がなければ、いくら振りたくても振ることはできないとの意から。
夏の小袖(なつのこそで)
時期外れで不用な物のたとえ。 小袖は冬に用いるもので、夏には不用であることから。
貰う物は夏も小袖(もらうものはなつもこそで)
欲深いことのたとえ。 貰える物なら、その季節に不要な綿入れでも何でもよいとの意から。 「小袖」は、絹の綿入れのことで、冬に着用する衣服。 「貰う物は夏も小袖」ともいう。
破れても小袖(やぶれてもこそで)
元の品質や価値が高ければ、古くなったり状態が悪くなったりしても相応の値打ちがあるということ。 「小袖」は、絹の綿入れのこと。 小袖が破れたとしても、絹の性質を失うわけではないとの意から。
領袖(りょうしゅう)
ある集団の頭(かしら)に立つ人。 「領」は襟(えり)のこと。 衣類の襟と袖(そで)は、特に人の目に触れる重要な部分であることから。