「勝」を含む故事・ことわざ・慣用句
「勝」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
あるはないに勝る(あるはないにまさる)
何事であれ、まったく無いよりは少しでもあるほうがましということ。
言い勝ち功名(いいがちこうみょう)
多少筋が通らない意見でも、たくさんしゃべる人の意見に賛同する人が増え、結局は支持されるようになるということ。つまり、黙っていては、どんな良い意見も人には伝わらないということ。
生きている犬は死んだライオンに勝る(いきているいぬはしんだらいおんにまさる)
どんな偉人でも死んでしまってはおしまいだから、凡人でも生きてる方がいいということ。
言わぬは言うに勝る(いわぬはいうにまさる)
口に出して言うより黙っていたほうが、深い意味を相手に伝えることがあるということ。
得手勝手は向こうには効かない(えてかってはむこうにはきかない)
自分の都合のいいように振る舞っても、なかなか相手が応じてはくれないということ。
男勝り(おとこまさり)
女性の気持ちや性質が男性よりもしっかりとしていること。また、そのような女性。
買うは貰うに勝る(かうはもらうにまさる)
人から物を貰えば得したような気がするが、気持ちの負担になるし相手に借りができてしまったりする。物はもらうよりも自分で買うほうがよいということ。
勝ち鬨を挙げる(かちどきをあげる)
試合や戦争などの戦いに勝利して喜ぶ。 「凱歌」は、勝利を祝う歌。 「挙げる」は「上げる」「挙げる」とも書く。
勝ち名乗りを上げる(かちなのりをあげる)
試合などに勝ち、勝利を宣言すること。 相撲で、行司が力士の名を呼ぶ意から。
勝ちに乗じる(かちにじょうじる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝ちに乗ずる(かちにじょうずる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝ちに乗る(かちにのる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝ち星を拾う(かちぼしをひろう)
勝てそうになかった勝負などで、運よく勝利を得ること。
勝ちを拾う(かちをひろう)
勝てそうになかった勝負などで、運よく勝利を得ること。
勝った自慢は負けての後悔(かったじまんはまけてのこうかい)
勝負に勝った時に自慢しすぎると、負けた時に引っ込みがつかず、恥ずかしい思いをして後悔するということ。
勝って兜の緒を締めよ(かってかぶとのおをしめよ)
戦いに勝っても油断しないで心を引き締めよという戒めの言葉。 戦いに勝って兜を脱いだ時に、敵に襲われたらひとたまりもないので、勝っても兜の緒を締めなおして気を抜くなとの意から。
勝手が違う(かってがちがう)
慣れないことで、どう対処すべきか戸惑うこと。面食らうこと。
勝手な熱を吹く(かってなねつをふく)
言いたい放題にいうこと。大げさにいうこと。
勝手を知る(かってをしる)
ある場所の様子や内情を知っていること。
勝つに乗る(かつにのる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝つも負けるも運次第(かつもまけるもうんしだい)
勝負はその時々の運によるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。 「勝負は時のはずみ」「勝つも負けるも時の運」「負けるも勝つも時の運」「勝つも負けるも運次第」ともいう。
勝つも負けるも時の運(かつもまけるもときのうん)
勝負はその時々の運によるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。 「勝負は時のはずみ」「勝つも負けるも時の運」「負けるも勝つも時の運」「勝つも負けるも運次第」ともいう。
勝てば官軍(かてばかんぐん)
道理の有無にかかわらず戦いに勝ったほうが正義、負けたほうが悪になるというたとえ。 単に「勝てば官軍」ともいう。
勝てば官軍、負ければ賊軍(かてばかんぐん、まければぞくぐん)
道理の有無にかかわらず戦いに勝ったほうが正義、負けたほうが悪になるというたとえ。 単に「勝てば官軍」ともいう。
聞きしに勝る(ききしにまさる)
うわさや評判で聞いた以上なさま。
健康は富に勝る(けんこうはとみにまさる)
財産より健康が大事だということ。
恋は仕勝ち(こいはしがち)
恋は、周りの事情など考えずに、積極的に自分から仕掛けたほうがうまくいくということ。
子に勝る宝なし(こにまさるたからなし)
子どもは最上の宝であるということ。 「子に勝る宝なし」ともいう。
碁で負けたら将棋で勝て(ごでまけたらしょうぎでかて)
あることで失敗してもくよくよせず、別の事で取り返せということ。
先勝ちは糞勝ち(さきがちはくそがち)
勝負で最初に勝つのは当てにならないということ。 「初めの勝ちは糞勝ち」「早勝ちは糞勝ち」ともいう。
勝負は時の運(しょうぶはときのうん)
勝負はその時々の運によるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。 「勝負は時のはずみ」「勝つも負けるも時の運」「負けるも勝つも時の運」「勝つも負けるも運次第」ともいう。
勝負は時のはずみ(しょうぶはときのはずみ)
勝負はその時々の運によるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。 「勝負は時のはずみ」「勝つも負けるも時の運」「負けるも勝つも時の運」「勝つも負けるも運次第」ともいう。
勝れて良き物は勝れて悪し(すぐれてよきものはすぐれてあし)
特にすぐれているということは、悪い面も持ち合わせているから、何事も普通がいいということ。
相撲に勝って勝負に負ける(すもうにかってしょうぶにまける)
内容や経過は良いにもかかわらず、結果的に失敗してしまうことのたとえ。 相撲の内容では優勢だったのに、ちょっとしたはずみで負けてしまうとの意から。
竹の子の親勝り(たけのこのおやまさり)
(たけのこはすぐに親竹と同じ、または親竹以上の高さになることから)子どもの成長が早く、すぐに親を凌ぐようになることのたとえ。または、子どもが親よりもすぐれていることのたとえ。 「竹の子」は「筍」とも書く。
筍の親勝り(たけのこのおやまさり)
(たけのこはすぐに親竹と同じ、または親竹以上の高さになることから)子どもの成長が早く、すぐに親を凌ぐようになることのたとえ。または、子どもが親よりもすぐれていることのたとえ。 「竹の子」は「筍」とも書く。
籌策を帷幄の中に運らし、勝ちを千里の外に決す(ちゅうさくをいあくのなかにめぐらし、かちをせんりのほかにけっす)
計画や戦略の巧妙なことのたとえ。 「籌」は計略、「帷幄」は幕を張りめぐらした本陣、「千里の外」は遠い場所のこと。 本陣で計略を練り、遠く離れた戦場で勝利するとの意から。 「籌策を帷幄の中に運らし、勝ちを千里の外に決す」ともいう。
出たとこ勝負(でたとこしょうぶ)
事前に準備などせずに、その場の成り行き次第で決着をつけること。さいころ賭博では、出た目で勝負を決めることから。
年には勝てない(としにはかてない)
気力があっても、年をとれば体力や健康が思うようにならないということ。
泣く子と地頭には勝てぬ(なくことじとうにはかてぬ)
道理の通じない相手にはかなわないから、争っても無駄ということのたとえ。「地頭」は、中世の荘園管理に当たった権力ある役人。
荷が勝つ(にがかつ)
その人が備えている能力に比べて、責任や負担が重すぎる様子。
逃げるが勝ち(にげるがかち)
場合によっては、その場は逃げるほうが結局は勝利を得られるということ。
籌を帷幄に運らし、勝ちを千里の外に決す(はかりごとをいあくにめぐらし、かちをせんりのほかにけっす)
計画や戦略の巧妙なことのたとえ。 「籌」は計略、「帷幄」は幕を張りめぐらした本陣、「千里の外」は遠い場所のこと。 本陣で計略を練り、遠く離れた戦場で勝利するとの意から。 「籌策を帷幄の中に運らし、勝ちを千里の外に決す」ともいう。
初めの勝ちは糞勝ち(はじめのかちはくそがち)
勝負で最初に勝つのは当てにならないということ。 「初めの勝ちは糞勝ち」「早勝ちは糞勝ち」ともいう。
早いが勝ち(はやいがかち)
何事も人より早いほうが有利だということ。 「早いが勝ち」ともいう。
早い者勝ち(はやいものがち)
何事も人より早いほうが有利だということ。 「早いが勝ち」ともいう。
早勝ちは糞勝ち(はやがちはくそがち)
勝負で最初に勝つのは当てにならないということ。 「初めの勝ちは糞勝ち」「早勝ちは糞勝ち」ともいう。
馬鹿と子供には勝てぬ(ばかとこどもにはかてぬ)
理屈が通じない愚か者と子どもには、とうていかなわないということ。
左は勝手、右は得手(ひだりはかって、みぎはえて)
何でも巧みにやれることのたとえ。「勝手」は自由に使いこなせること、「得手」は得意とすること。左手も右手も自由自在に使えるということから。
人衆ければ天に勝つ(ひとおおければてんにかつ)
人の勢力が強い時は、道理に背いても、一時的には天の理に勝つこともあるということ。
人に勝たんと欲する者は必ず先ず自ら勝つ(ひとにかたんとほっするものはかならずまずみずからかつ)
人に勝とうと思うなら、まず自分自身の色々な欲望に打ち勝つ必要があるということ。
百戦百勝は善の善なる者に非ず(ひゃくせんひゃくしょうはぜんのぜんなるものにあらず)
百回戦って百勝しても、何らかの損害がでるので得策とはいえない。戦わずに勝つことが出来れば、それが一番いい方法だということ。
古い友達と古い葡萄酒に勝るものなし(ふるいともだちとふるいぶどうしゅにまさるものなし)
古い葡萄酒はこくがあって美味しいように、古い友達も気心が知れ、信頼できてよいものだということ。
負けるが勝ち(まけるがかち)
相手に勝ちを譲っておくほうが、結局は得策だということ。
負けるも勝つも時の運(まけるもかつもときのうん)
勝負はその時々の運によるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。 「勝負は時のはずみ」「勝つも負けるも時の運」「負けるも勝つも時の運」「勝つも負けるも運次第」ともいう。
勝るとも劣らない(まさるともおとらない)
完全に勝てるほどではないが、かといって負けるほどではない。同等かそれより多少は勝っているさま。
本木に勝る末木なし(もときにまさるうらきなし)
何度取り換えてみても結局は最初のものよりすぐれたものはないというたとえ。 特に男女関係についていう言葉。 「本木」は幹、「末木」は枝のこと。 幹より太い枝はないとの意から。
病には勝たれぬ(やまいにはかたれぬ)
どんなに強い人も、病気になったらどうすることも出来ないということ。
予防は治療に勝る(よぼうはちりょうにまさる)
病気になって治療するより、病気にならないように予防するほうがよいということ。転じて、問題が起こってから処理するよりも、問題が生じないようにすることが大事だということ。
寄る年波には勝てぬ(よるとしなみにはかてぬ)
いつまでも若いつもりでも、加齢による体力や気力の衰えには逆らえないということ。
理に勝って非に落ちる(りにかってひにおちる)
理屈では相手に勝っても、実質上は負けたと同様の不利な立場に陥ること。「理に勝って非に負ける」とも言う。
論に負けても実に勝つ(ろんにまけてもじつにかつ)
議論で言い負かされても実利的に得になるほうが、実際の勝ちだということ。
論に負けても理に勝つ(ろんにまけてもりにかつ)
議論では言い負かされても、ものの道理では自分のほうが正しいということ。