「寝」を含む故事・ことわざ・慣用句
「寝」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
- 朝寝八石の損(あさねはちこくのそん)- 朝寝坊は万事につけて損が多いというたとえ。一石は百升で約百八十リットル。 
- 朝寝坊の宵っ張り(あさねぼうのよいっぱり)- 朝は遅くまで寝ている人は、夜遅くまで起きていてることが多いということ。また、それが習慣になっている人のこと。 
- 足を向けて寝られない(あしをむけてねられない)- 恩を受けた人に対する尊敬や感謝の気持ちを、強く忘れずにいることのたとえ。 恩人に対して足を向けることは、失礼に当たるということから。 
- 田舎の学問より京の昼寝(いなかのがくもんよりきょうのひるね)- 田舎で勉強するより、たとえ昼寝をしながらのんびり過ごしたとしても、都会に身を置いたほうがさまざまな人や物に接するため、多くのことを学ぶということ。 
- 鰻の寝床(うなぎのねどこ)- 間口が狭く、奥行きの長い建物や場所のたとえ。 
- 運は寝て待て(うんはねてまて)- 運は天が定めることだから、焦らず気長に待つほうがよいということ。 
- 起きて半畳、寝て一畳(おきてはんじょう、ねていちじょう)- 人間は必要以上の豊かさをもとめても仕方ないということ。どんなに大きな家に住んでいようと、人一人が必要とする広さは、起きている時は半畳、寝る時も一畳あればすむということから。 
- 金を寝かす(かねをねかす)- 金を利殖などに回さずに、そのまま蓄えておくこと。 
- 果報は寝て待て(かほうはねてまて)- 幸運は自然にやってくるものだから、焦らず気長に待つほうがよいということ。「果報」は、前世での行いの結果として現世で受ける報いのことで、本来は善悪どちらをも意味したが、しだいに幸運の意になった。 
- 川の字に寝る(かわのじにねる)- 漢字の「川」の字のように寝ること。 特に、夫婦が子どもを真ん中にして寝ること。 
- 食い溜め寝溜めは何にもならぬ(くいだめねだめはなんにもならぬ)- 余分に食べたり寝たりしても、時間が経てば腹も空くし眠くもなるので無駄であるということ。 
- 食ってすぐ寝ると牛になる(くってすぐねるとうしになる)- 食べてすぐ横になる行儀の悪さを戒めることば。 
- 酒と朝寝は貧乏の近道(さけとあさねはびんぼうのちかみち)- 酒を飲み過ぎ、朝寝をして怠けていれば、たちまち貧乏になってしまうということ。 
- 寝食を忘れる(しんしょくをわすれる)- 寝ることや食べることを忘れるほどに熱心に取り組むこと。 
- 千畳敷に寝ても畳一枚(せんじょうじきにねてもたたみいちまい)- 人一人が必要な物は限られているので、むやみに欲を出すべきではないということ。 千畳もの広さがある部屋に寝ても、人が一人寝るのに必要な畳はせいぜい一枚であるとの意から。 
- 叩かれた夜は寝やすい(たたかれたよるはねやすい)- 人に害を加えるより、いっそ害を加えられたほうが気が楽だということ。 人を叩いた側は夜に後悔して眠れないが、人から叩かれた側はそのような後悔がないので眠れるとの意から。 
- 唐人の寝言(とうじんのねごと)- 何を言っているのかわからない言葉のたとえ。また、くどくどと筋の通らないことのたとえ。 「唐人」は中国人、外国人のこと。 ただでさえ言葉の違う外国人の寝言はまったくわけがわからないとの意から。 
- 泣き寝入り(なきねいり)- 不本意だがどうしようもないため、しかたなくあきらめること。 
 「―で済ませない」
- 盗人の寝言(ぬすびとのねごと)- 盗人が正体を隠そうとしてみても、寝言ではつい本音が出てどうしようもないということ。 
- 盗人の昼寝(ぬすびとのひるね)- ひそかに悪事をたくらんで準備をしていること。また、何をするにも思惑があるということ。 盗人が夜の盗みに備えて昼寝をすることから。 「盗人の昼寝も当てがある」ともいう。 
- 盗人の昼寝も当てがある(ぬすびとのひるねもあてがある)- ひそかに悪事をたくらんで準備をしていること。また、何をするにも思惑があるということ。 盗人が夜の盗みに備えて昼寝をすることから。 「盗人の昼寝も当てがある」ともいう。 
- 寝息を窺う(ねいきをうかがう)- 相手の睡眠中に悪事をしようとすること。 また、相手が眠っているかどうか、様子を確認すること。 
- 寝返りを打つ(ねがえりをうつ)- 寝たままの状態で、体の方向をかえること。 また、味方を裏切って敵の仲間に加わること。 
- 寝首を掻く(ねくびをかく)- 相手が油断している隙に不意をついて陥れることのたとえ。 ぐっすり寝ている人の首を切るとの意から。 
- 寝首を搔く(ねくびをかく)- 相手が油断している隙に不意をついて陥れることのたとえ。 ぐっすり寝ている人の首を切るとの意から。 
- 寝覚めが悪い(ねざめがわるい)- 過去に自分がした悪事などが思い出されて良心が痛むこと。 
- 寝た子を起こす(ねたこをおこす)- 治まっている物事に余計な手出しをして、再度問題を引き起こすことのたとえ。 ようやく寝た子をわざわざ起こして泣かせるとの意から。 
- 寝刃を合わせる(ねたばをあわせる)- 人から気づかれないようにこっそりと悪事を企むこと。 「寝刃」は、切れ味の悪くなった刀剣の刃。 
- 寝た間は仏(ねたまはほとけ)- どんな悪人でも眠っている間は仏のように無心だということ。また、眠っている間は苦労や心配も忘れ、仏のような心になれるということ。 
- 寝ていて転んだ例なし(ねていてころんだためしなし)- 何もしなければ失敗することもないということ。 
- 寝ていて人を起こすな(ねていてひとをおこすな)- 人を働かせようと思うなら、まず自分が率先して模範を示せということ。 横着して自分は寝たままで人を起こすようなことはするなとの意から。 
- 寝ても覚めても(ねてもさめても)- いつでも。四六時中。 
- 寝鳥を刺す(ねとりをさす)- 相手が油断している隙に不意をついて陥れること。 「寝鳥」は、ねぐらで眠っている鳥。その鳥を捕まえるとの意から。 
- 寝鳥を刺す(ねどりをさす)- 相手が油断している隙に不意をついて陥れること。 「寝鳥」は、ねぐらで眠っている鳥。その鳥を捕まえるとの意から。 
- 寝耳に水(ねみみにみず)- 不意の出来事に驚くことのたとえ。 寝ている時に不意に耳に水が入り驚く、また寝ている時に水の音を耳にして驚くことから。 
- 寝耳へ水の果報(ねみみへみずのかほう)- 降ってわいたように突然訪れる幸運や、思いがけない幸せのこと。 
- 寝る子は賢い親助け(ねるこはかしこいおやだすけ)- 泣かずによく眠る子どもは、手がかからないので親にとってありがたいということ。 
- 寝る子は育つ(ねるこはそだつ)- よく眠る子は元気で丈夫に育つということ。 
- 寝るほど楽はない(ねるほどらくはない)- 世の中で、のんびり寝ることほど楽なことはないということ。 
- 寝る間が極楽(ねるまがごくらく)- 寝ている間は現実の心配事や苦労を忘れることができて、まるで極楽にいるようだということ。 
- 寝れば一畳、起きれば半畳(ねればいちじょうおきればはんじょう)- 人間は必要以上の豊かさをもとめても仕方ないということ。どんなに大きな家に住んでいようと、人一人が必要とする広さは、起きている時は半畳、寝る時も一畳あればすむということから。 
- 早寝早起き、病知らず(はやねはやおき、やまいしらず)- 早寝早起きの習慣をつければ、健康に恵まれて病気もしないということ。 
- 人を叩いた夜は寝られぬ(ひとをたたいたよはねられぬ)- 人に害を加えられた者より、害を加えた者のほうが苦しいというたとえ。人を叩いた夜は、気がとがめて寝ていられないということ。 
- 貧の楽は寝楽(ひんのらくはねらく)- 貧しい人の楽しみは寝ることであるということ。 または、貧しい人は盗まれるものがないので安心して寝られるということ。 
- 夫婦喧嘩は寝て直る(ふうふげんかはねてなおる)- 夫婦喧嘩は、一緒に寝ればすぐ仲直りするものであるということ。 
- 枕を高くして寝る(まくらをたかくしてねる)- 気にかかることがなく安眠することのたとえ。心配ごとが何もないさまをいう。 
- 宵っ張りの朝寝坊(よいっぱりのあさねぼう)- 夜遅くまで起きていて、朝は遅くまで寝ていること。また、そういう習慣のひと。 
 
         
    