信なき亀は甲を破る
ことわざ「信なき亀は甲を破る」の意味・読み方・異形などを解説します。
信なき亀は甲を破る
しんなきかめはこうをやぶる
| 言葉 | 信なき亀は甲を破る |
|---|---|
| 読み方 | しんなきかめはこうをやぶる |
| 意味 | 交わした約束を破った者は、そのせいで自分の身にわざわいを招くというたとえ。
「甲」は亀の背中をおおう固い殻、つまり甲羅を指す。下敷きにあるのは『今昔物語集』の説話だ。日照りで池の水が干上がりそうになった亀が、鶴に水のある所まで運んでもらうことになった。亀は棒にかみついてぶら下がり、鶴がその棒をくわえて空を飛ぶ。そのあいだは決して口を開かないと約束したのに、亀は生まれて初めて目にする山や川の眺めに夢中になり、つい口をきいてしまう。とたんに真っ逆さまに落ちて甲羅が割れ、命を落とした。 「信なき」は、約束や誓いを守る誠実さを持たないさま。同じ意味で「不信の亀は甲を破る」とも言う。一方、引き受けたことを必ず果たす姿勢をいう句には然諾を重んずるがある。 |
| 例文 | 「次こそ必ず間に合わせます」と言ってはすっぽかしてきた業者が、とうとう取り引きを打ち切られた。まさに信なき亀は甲を破るで、約束を軽く見た報いを受けた形だ。 |
| 出典 | 『今昔物語集』巻五 |
| 異形 | 不信の亀は甲を破る(ふしんのかめはこうをやぶる) |
| 場面 | 行いの報いを受ける / 約束 |
| 使用語彙 | 甲 / 不信 |
| 使用漢字 | 信 / 亀 / 甲 / 破 / 不 |
「信」を含むことわざ
- 赤い信女(あかいしんにょ)
- 赤い信女が子を孕む(あかいしんにょがこをはらむ)
- 赤信号が付く(あかしんごうがつく)
- 移木の信(いぼくのしん)
- 鰯の頭も信心から(いわしのあたまもしんじんから)
- 隠れての信は顕われての徳(かくれてのしんはあらわれてのとく)
- 韓信の股くぐり(かんしんのまたくぐり)
- 尽く書を信ずれば則ち書無きに如かず(ことごとくしょをしんずればすなわちしょなきにしかず)
- 信言は美ならず、美言は信ならず(しんげんはびならず、びげんはしんならず)
- 信心過ぎて極楽を通り越す(しんじんすぎてごくらくをとおりこす)
「亀」を含むことわざ
- 亀の甲より年の劫(かめのこうよりとしのこう)
- 亀の年を鶴が羨む(かめのとしをつるがうらやむ)
- 雁が飛べば石亀も地団駄(がんがとべばいしがめもじだんだ)
- 亀鑑(きかん)
- 鶴は千年、亀は万年(つるはせんねん、かめはまんねん)
- 盲亀の浮木(もうきのふぼく)
「甲」を含むことわざ
- 烏賊の甲より年の劫(いかのこうよりとしのこう)
- 甲斐性が無い(かいしょうがない)
- 甲斐なき星が夜を明かす(かいなきほしがよをあかす)
- 華甲(かこう)
- 蟹は甲羅に似せて穴を掘る(かにはこうらににせてあなをほる)
- 亀の甲より年の劫(かめのこうよりとしのこう)
- 甲乙つけがたい(こうおつつけがたい)
- 甲が舎利になる(こうがしゃりになる)
- 甲の薬は乙の毒(こうのくすりはおつのどく)
- 甲張り強くして家押し倒す(こうばりつよくしていえおしたおす)
「破」を含むことわざ
- 雨塊を破らず、風枝を鳴らさず(あめつちくれをやぶらず、かぜえだをならさず)
- 怪しきを見て怪しまざれば、怪しみ却って破る(あやしきをみてあやしまざれば、あやしみかえってやぶる)
- 石破れ天驚く(いしやぶれてんおどろく)
- 磯際で船を破る(いそぎわでふねをやぶる)
- 風、破窓を射て灯火滅し易し(かぜ、はそうをいてともしびめっしやすし)
- 川口で船を破る(かわぐちでふねをわる)
- 癇癪持ちの事破り(かんしゃくもちのことやぶり)
- 口の虎は身を破る(くちのとらはみをやぶる)
- 国破れて山河在り(くにやぶれてさんがあり)
- 御破算にする(ごはさんにする)
