「油断」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 88 件
「油断」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全88件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
浅い川も深く渡れ(あさいかわもふかくわたれ)
物事を行う時は、注意を怠らず決して油断してはいけないということ。 浅い川を渡る時も、深い川を渡る時と同じように注意して渡るべきという戒め。 「浅き川も深く渡れ」ともいう。
朝油断の夕かがみ(あさゆだんのゆうかがみ)
朝に気を緩めて仕事を怠ると、夕方になって行き詰まり困り果てるということ。 物事は初めが肝心であるという戒め。 「かがみ」は、屈(かが)むこと。
足下の鳥は逃げる(あしもとのとりはにげる)
身近なことや手元の物事をおろそかにしていると、思いがけず失うことのたとえ。 足もとにいる鳥ならいつでも捕まえられると油断しているうちに、逃げられてしまうという意から。
過ちは好む所にあり(あやまちはこのむところにあり)
過ちは、自分の好きな事や得意な事をしている時に、つい油断して起こるということ。
蟻の穴から堤も崩れる(ありのあなからつつみもくずれる)
見て見ぬふりをした小さな綻びが、後で手の付けられない事態を呼ぶ。 始まりは、指の先ほどの穴でしかない。
安に居て危を思う(あんにいてきをおもう)
今の落ち着きが続くとは見ずに、崩れたときの手を先に打っておく。動き出してからでは間に合わないからである。
いい後は悪い(いいあとはわるい)
いい事があった後は、とかく悪いことが起こりがちであるから、調子に乗ってはいけないということ。
生き馬の目を抜く(いきうまのめをぬく)
生きている馬の目を抜き取るほどすばやいこと。また、ずるくて油断も隙もならないことのたとえ。
魚の釜中に遊ぶが如し(うおのふちゅうにあそぶがごとし)
危険が迫っていることも知らずにのんきにしていることのたとえ。また、死が迫っていることのたとえ。 やがて煮られることも知らずに魚が釜の中をのんびり泳いでいることから。 「釜中の魚」ともいう。
烏鵲の智(うじゃくのち)
遠い先のことばかり心配して、すぐそばに危険が迫っていることに気がつかない愚かさのたとえ。 「烏鵲」はカササギのこと。 カササギは、強風の吹くことが多い年には、高い枝ではなく低い枝に巣を作るが、そのために人からひなや卵をとられる危険があることには気づかないとの意から。
鵜呑みにする(うのみにする)
物事の真偽をよく確認せず、そのまま受け入れること。 鵜が魚を噛まずに丸呑みすることから。
旨い物食わす人に油断すな(うまいものくわすひとにゆだんすな)
気前よくもてなしてくる相手ほど、腹に何を抱えているか分からない。 馳走が先に立つ付き合いこそ、いったん身構えたほうがよい。
得手に鼻つく(えてにはなつく)
手慣れた仕事ほど、確かめる手順を飛ばして運んでしまう。慣れが仇になって、なんでもない所で取りこぼす。
泳ぎ上手は川で死ぬ(およぎじょうずはかわでしぬ)
得手だと思っているものにこそ落とし穴があり、自信のある者ほど足をすくわれるということ。 泳ぎ慣れた者は深みも早瀬も恐れずに飛び込むため、かえって川で命を落とす。慣れが恐れを鈍らせることをいう。
風邪は万病のもと(かぜはまんびょうのもと)
ちょっとした風邪と侮るうちに、そこから重い病への入り口が開く。 引き始めのうちに手を打っておくものだ。
勝って兜の緒を締めよ(かってかぶとのおをしめよ)
戦いに勝っても油断しないで心を引き締めよという戒めの言葉。 戦いに勝って兜を脱いだ時に、敵に襲われたらひとたまりもないので、勝っても兜の緒を締めなおして気を抜くなとの意から。
川立ちは川で果てる(かわだちはかわではてる)
人は得意なことほど油断して、かえって身を滅ぼすことがあるというたとえ。 「川立ち」は、川のほとりで生まれ育った泳ぎ上手な人のこと。 泳ぎの上手な者が、結局は川で命を落とすとの意から。
気が抜ける(きがぬける)
緊張感がなくなってぼんやりすること。 また、炭酸飲料などの風味が失われること。
気が緩む(きがゆるむ)
緊張感がなくなって、気持ちがたるむこと。
木登りは木で果てる(きのぼりはきではてる)
人は得意なことほど油断して、かえって身を滅ぼすことがあるというたとえ。 木登りが上手な者は、結局は木登りで死んでしまうとの意から。
気を抜く(きをぬく)
それまでの緊張感を緩め、リラックスすること。
気を許す(きをゆるす)
相手を信じて、身がまえるのをやめること。親しくなるというより、用心をしなくなることをいう。 同じような言い方に「心を許す」がある。
後悔は平日の油断(こうかいはへいじつのゆだん)
あとで悔やむはめになるのは、多くは何でもない日の気のゆるみが元をつくっている。 悔いを減らすには、事が起こる前の日常を締めておくよりない。
才に走る(さいにはしる)
能力や才能を過信して地道な努力や注意を怠ること。
霜を履んで堅氷至る(しもをふんでけんぴょういたる)
足もとに霜が置くようになれば、ほどなく水は堅く凍る。ささやかな不穏の芽を見過ごしていると、事はいつしか引き返せないところまで進む。
尻が軽い(しりがかるい)
慎重さが足りない行動をする様子。軽率な様子。または、女性が浮気なこと。
粋が川へはまる(すいがかわへはまる)
手慣れた人や専門家でも、気の緩みなどによって失敗することがあるというたとえ。
好きな事には騙され易い(すきなことにはだまされやすい)
好きなことは冷静な判断が出来にくく、深入りしやすいから、人の企みに陥りやすいということ。
図に乗る(ずにのる)
狙い通りになって得意になること。つけあがること。
尺蚓堤を穿てば能く一邑を漂わす(せきいんつつみをうがてばよくいちゆうをただよわす)
みみず一匹が通した穴から堤が抜け、向こう側の村がまるごと水に浸かる。取るに足らぬ綻びを捨て置くと、害はひと所では済まず、人の住まいごと押し流すところまで届く。 「尺蚓」はごく短いみみず、「邑」は人里をいう。
千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰いゆ(せんじょうのつつみもろうぎのあなをもってついゆ)
どれほど堅固に積み上げたものでも、内側に空いた小さな穴からもろく崩れる。 大きさは、そのまま強さにはならない。
千里の堤も蟻の穴から(せんりのつつみもありのあなから)
守りの長さは、いちばん弱いところ一点で決まる。 どれだけ手を掛けた造りでも、放っておいた小穴から失われる。
千里の野に虎を放つ(せんりののにとらをはなつ)
後々の禍のたねになるものを、手もつけずに放り出しておくたとえ。 果てしなく広がる野へ虎を解き放てば、もう捕らえようがない。「虎を野に放つ」ともいう。
千慮の一失(せんりょのいっしつ)
どんなに賢い人でも、多くの考えの中には一つくらい失敗もあるということ。また、十分に注意していても思わぬ失敗が起こるということ。 「千慮」は、いろいろと考えを巡らすこと。
袖から火事(そでからかじ)
ほんの些細なきっかけから、思いも寄らない大ごとに発展することのたとえ。明暦三年(1657)の江戸の大火は、本妙寺の供養で燃やした振り袖が火のついたまま飛んだのがもとと伝えられ、「振り袖火事」の名で知られることから。
草履履き際で仕損じる(ぞうりはきぎわでしそんじる)
最後の最後で失敗をして、それまでの努力を駄目にしてしまうこと。 仕事を終わらせて、帰ろうと草履をはこうとした時に失敗するとの意から。
大敵と見て恐れず小敵と見て侮らず(たいてきとみておそれずしょうてきとみてあなどらず)
相手が強そうに見えても恐れてはいけないし、弱そうに見えても侮ってはいけないということ。
高を括る(たかをくくる)
たいしたことはないと見くびること。
箍が緩む(たががゆるむ)
緊張が緩んだり、年をとったりして、締まりがなくなること。 「箍(たが)」は、桶(おけ)や樽(たる)の周りにはめて緩まないようにする竹や金属の輪。
狸が人に化かされる(たぬきがひとにばかされる)
相手を甘く見て油断したために、だまそうとした相手から逆にだまされることのたとえ。 人をだますと言われている狸が、人からだまされてしまうことから。
誑しが誑しに誑される(たらしがたらしにたらされる)
甘い言葉で人を意のままにしてきた者が、同じ口達者にかかって手玉に取られる。誑しとは、巧みな物言いで人を丸め込む者をいう。
大事の前の小事(だいじのまえのしょうじ)
大きな事を行う時には、小さな事にも油断してはいけないということ。また、大きな目的を遂げるためには、小さな犠牲はやむを得ないということ。
大事は小事より起こる(だいじはしょうじよりおこる)
どのような大事も、取るに足りない小さなことが原因となって引き起こされるということ。小さな油断にも気をつけよという戒めの言葉。
抱いた子の塵を食うを知らぬ(だいたこのちりをくうをしらぬ)
内輪のことには案外気が回らないというたとえ。 抱いている子どもが、ごみを口に入れても気がつかないことがあるとの意から。
馳走終わらば油断すな(ちそうおわらばゆだんすな)
人がご馳走してくれる時は何か魂胆があるかもしれないので油断するなということ。
治に居て乱を忘れず(ちにいてらんをわすれず)
世の中が平穏で安泰なときにも油断せず、いつ訪れるかしれない危難に備えておくべきだということ。安らかな状況にあってこそ、かえって危うい事態を心に留めておくべきだとする戒め。 「安きに危うきを忘れず」ともいう。
ちょっと来いに油断すな(ちょっとこいにゆだんすな)
「ちょっと来い」と呼ばれると、ちょっとの用事では済まず、ろくな用事でないことが多い。だから、心してかかれということ。
ちょっと嘗めたが身の詰まり(ちょっとなめたがみのつまり)
ほんのちょっとだけ、と軽い気持ちで手を出したために、どうにもならない窮地に追い込まれること。
鎮守の沼にも蛇は棲む(ちんじゅのぬまにもへびはすむ)
どれほど清らかに見える場所にも、油断のならない相手はまぎれ込んでいるものだ。 神を祀る杜の沼にさえ、蛇はとぐろを巻いている。「鎮守」は、その土地に祀られて村を守る神。また、その社。
月夜に釜を抜かれる(つきよにかまをぬかれる)
非常に油断していること、ひどく間が抜けていることのたとえ。 「抜かれる」は盗まれるの意。 明るい月の夜に大事な釜を盗まれることから。
手が入れば足も入る(てがいればあしもいる)
一度気を許すと次々と入り込まれることのたとえ。また、次第に深入りすることのたとえ。
手に乗る(てにのる)
他人の計略などに引っ掛かること。
天狗の飛び損ない(てんぐのとびそこない)
日ごろ自慢している者が、油断して失敗してしまうことのたとえ。自由自在に飛び回る天狗が、何かの拍子に飛び損なってしまうということから。
天災は忘れた頃にやってくる(てんさいはわすれたころにやってくる)
怖さの記憶が薄れたころに、次のひとつがやってくる。 備えを解く時期と、災いの巡ってくる時期は重なりやすい。 物理学者の寺田寅彦に帰せられる言葉。 「災害は忘れた頃にやってくる」ともいう。
嘗めてかかる(なめてかかる)
相手を馬鹿にしたりあなどったりすること。
盗人に鍵を預ける(ぬすびとにかぎをあずける)
悪人とは知らずに信頼して、うかつにも悪事の手助けをしてしまうたとえ。また、気づかずに災いを大きくする手伝いをするたとえ。盗難を防ぐための鍵をよりにもよって盗人に預けてしまう意から。
盗人を捕らえて見れば我が子なり(ぬすびとをとらえてみればわがこなり)
悪事の相手を突き止めたら身内だった、という行き詰まり。責める側に立てなくなり、近くにいる者ほど疑いの外に置けないと思い知らされる。
ぬるま湯に浸かる(ぬるまゆにつかる)
緊張感や刺激の少ない環境に甘んじて、のんびりと気楽に暮らすこと。
猫に鰹節(ねこにかつおぶし)
油断できない状況、危険な状況のたとえ。 猫のそばに好物の鰹節を置くことから。
猫の前の鼠の昼寝(ねこのまえのねずみのひるね)
命取りになりかねないものが目の前にあるのに、それと知らずくつろいでいる。
螺子が緩む(ねじがゆるむ)
気持ちがたるんでしまい、だらしなくなること。
軒を貸して母屋を取られる(のきをかしておもやをとられる)
一部を貸したために、ついには全部を奪われてしまうことのたとえ。また、恩を仇で返されることのたとえ。
上り坂より下り坂(のぼりざかよりくだりざか)
物事が順調に運んでいるときほど、油断して失敗しやすいという戒め。 苦しい状況よりも、むしろ容易に思われる局面でこそ気を引き締めるべきだとする教え。 坂道では上りより下りのほうが足を踏み外しやすいことから。
始めよし後悪し(はじめよしのちわるし)
物事の滑り出しが順調なことに安心し、つい油断してしまった結果、最後には悪い結果に終わること。また、初めに力を入れすぎて、後半に失速すること。
八方破れ(はっぽうやぶれ)
備えがなく、隙だらけであること。 または、生活態度が勝手気ままな様子。
張りつめた弓はいつか弛む(はりつめたゆみはいつかゆるむ)
気を張り続けることは誰にもできないということ。 弓の弦もいつかはゆるむように、用心深い人にも隙のできるときがあり、そこに落とし穴がある。
庇を貸して母屋を取られる(ひさしをかしておもやをとられる)
一部を貸したために、あとで全部を奪われてしまうことになるたとえ。また、恩を仇で返されることのたとえ。
一癖も二癖もある(ひとくせもふたくせもある)
性格などが普通とは違っていて、油断ならない雰囲気を感じさせる様子。
一口物に頬焼く(ひとくちものにほおやく)
ちょっとしたことに手を出して、意外な失敗をすることのたとえ。 一口で食べられるような食べ物で、口の中をやけどすることから。
百丈の木に登って一丈の枝より落つる(ひゃくじょうのきにのぼっていちじょうのえだよりおつる)
気が緩んだ時に、危険が潜んでいるから気をつけよという戒めの言葉。高い木に登った時は用心しているので落ちることはないが、低い所まで降りると油断して落ちるということから。
火を見たら火事と思え(ひをみたらかじとおもえ)
わずかな煙でも、すでに燃えているものと構えよ。兆しの段階で手を打っておく心づもりを説いた言葉。
美中に刺あり(びちゅうにとげあり)
きれいなものには、たいてい針が隠れているということ。 心を奪われた先に痛い目が待っているので用心せよ、という戒め。
不覚を取る(ふかくをとる)
油断が原因となって失敗すること。
噴火山の上で踊る(ふんかざんのうえでおどる)
極めて危険な状態におかれていることに気がつかず、好き勝手なことをしていることのたとえ。 ナポレオン没落後のフランスで、貴族たちが毎夜のように舞踏会を開き、民衆の不満がつのり政情が悪かった時に、サルバンディ伯が言ったと伝えられる「我々は噴火山の上で踊っているのだ」という言葉から。
兵強ければ則ち滅ぶ(へいつよければすなわちほろぶ)
兵力が強大だと、おごりや油断が生じ、かえって敗戦の原因になるということ。
誉める人には油断するな(ほめるひとにはゆだんするな)
度を越して持ち上げてくる者ほど、その言葉を鵜呑みにせず身構えておきたい。 褒め言葉の裏には、何かしらの思惑が潜んでいるものだから。
まだ早いが遅くなる(まだはやいがおそくなる)
まだ早いとのんびり構えていると、結局は手遅れということになりかねない。何事も油断は禁物だということ。
牝牛に腹突かれる(めうしにはらつかれる)
油断していた相手に不意打ちされ、ひどい目に遭うたとえ。 雄牛に比べておとなしい牝牛に、突然腹を突かれることから。
目を離す(めをはなす)
油断して視線を他のものに移すこと。
病は癒ゆるに怠る(やまいはいゆるにおこたる)
病気は治りかかる頃につい油断して養生を怠り再発を招くことが多いということ。病気は治り際が大事だということ。
山師山で果てる(やましやまではてる)
得意な技を持つ人は、その技のために身の破滅を招きやすいということのたとえ。山に慣れた山師は、つい油断して山で命を落とすことが多いということから。
山立ちは山で果てる(やまだちはやまではてる)
腕に覚えのある者ほど、その道で命を落としやすいということ。 「山立ち」は猟師のことで、山を知りつくしているだけに気がゆるみ、かえって山で最期を迎えるという意。 「山男は山で果てる」ともいう。
山に躓かずして垤に躓く(やまにつまずかずしててつにつまずく)
大ごとには身構えて臨むから案外つまずかず、かえって高をくくった小さなことで転ぶということ。 「垤」は、蟻が土を盛り上げてつくる小さな塚。高い山は誰もが用心して越えるのに、足元の塚は目にも留めずに踏み越えていくとの意から。
憂患に生き安楽に死す(ゆうかんにいきあんらくにしす)
人は心配事がある時は心をいため、命を守る努力をするが、憂いがなくなると心がゆるみ、思わぬ死を招くこともあるということ。
よく泳ぐ者は溺る(よくおよぐものはおぼる)
達者な者は、人が引き返す手前で止まらずになお先へ進む。危ない目に遭うのは、たいてい勝手を知り尽くした場でのことになる。
世の中には月夜ばかりはない(よのなかにはつきよばかりはない)
いつも明るい月夜ばかりではなく、闇夜もあるから気をつけろということ。脅し文句として使われる言葉。
喜んで尻餅をつく(よろこんでしりもちをつく)
物事が成功して有頂天になり、失敗を招いてしまうことのたとえ。
脇が甘い(わきがあまい)
隙だらけで守りが弱い様子。 相撲で、脇を締める力が弱く、回しを簡単に取られるということから。
