「意外性」に関連する故事・ことわざ・慣用句一覧
「意外性」に関連する故事・ことわざ・慣用句の一覧です。
あっと言わせる(あっといわせる)
想像もしていないような意外なことをして、周囲の人を驚かせたり、感心させたりする。
豈図らんや(あにはからんや)
どうしてそんなことが予想できただろうか。 意外なことに出会ったときに言う言葉。
ありそうでないのが金(ありそうでないのがかね)
人の内情は外見からではわからない。ありそうに見えても、意外にないのが金だということ。
案ずるより産むが易し(あんずるよりうむがやすし)
あれこれ心配するより、物事は実際にやってみると意外とたやすく出来るということのたとえ。出産の前はいろいろ心配するものだが、終わってみると心配したほどではなかったということから。
埋もれ木に花咲く(うもれぎにはなさく)
長い間不運だった人に意外な幸運が訪れることのたとえ。また、世間から忘れ去られていた人が再び脚光を浴びて世に出ることのたとえ。 土の中に埋もれていた木に花が咲くとの意から。
江戸の敵を長崎で討つ(えどのかたきをながさきでうつ)
意外な場所で、または筋違いのことで、昔の恨みの仕返しをするたとえ。江戸で恨みを受けた相手を、遠い長崎で討ち果たすということから。
堅い木は折れる(かたいきはおれる)
ふだんは強情な人が、何か問題にぶつかると意外にもろく、くじけやすいことのたとえ。また、頑丈な人が急に大病で倒れることのたとえ。柔軟性のない堅い木は、風が吹けば折れやすいことから。
聞いてびっくり、見てびっくり(きいてびっくり、みてびっくり)
聞かされた話が意外であることにびっくりし、実際に見てみると聞いた話とまったく違うので、またびっくりすること。
狐につままれる(きつねにつままれる)
意外なことが起こって訳がわからず、ぽかんとする様子。「つままれる」は、化かされるという意。狐に化かされたように、何が何だかわからない状態になるということから。
草を打って蛇を驚かす(くさをうってへびをおどろかす)
何気なくしたことが意外な結果を招くたとえ。また、一人を懲らしめることで、これに関連する他の者たちを戒めるたとえ。
鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)
平凡な親から優れた子どもが生まれることのたとえ。 「とび」は「とんび」とも読む。 「鳶が孔雀を生む」ともいう。
どうした風の吹き回し(どうしたかぜのふきまわし)
思いがけない人の来訪など意外なことが起こるようす。
灰吹きから蛇が出る(はいふきからじゃがでる)
意外な所から意外なものが出ることのたとえ。また、ちょっとしたことから、とんでもないことが生じることのたとえ。「灰吹き」は、たばこの吸い殻入れる筒のことで、その筒から蛇が出るということから。
光るほど鳴らぬ(ひかるほどならぬ)
口うるさい人は案外怖くないということ。また、口で偉そうに言うものにかぎって意外に弱いということ。稲光がすごいわりには雷鳴が小さいとの意から。
一口物に頬焼く(ひとくちものにほおやく)
ちょっとしたことに手を出して、意外な失敗をすることのたとえ。 一口で食べられるような食べ物で、口の中をやけどすることから。
瓢箪から駒が出る(ひょうたんからこまがでる)
思いがけない場所や状況から意外な出来事や物が現れることのたとえ。 または、冗談で言ったことが本当になることのたとえ。 「駒」は馬を意味し、普通なら瓢箪(ひょうたん)から出てくるはずのない馬が出てくるという意味から。
下手の真ん中、上手の縁矢(へたのまんなか、じょうずのふちや)
物事は、時のはずみで意外な結果になり得ることのたとえ。 下手な人の矢が的の真ん中を射抜いたり、上手な人の矢が的から外れて縁に当たったりするとの意から。
ホーマーにさえ眠いところがある(ほーまーにさえねむいところがある)
どんなにすぐれた人でも、時には失敗することがあるというたとえ。 ホメロスのような大詩人でさえ、時には眠くなるような凡作を作ることがあるとの意から。 「ホーマー」はホメロスの英語名。