「付」を含む故事・ことわざ・慣用句
「付」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 115 件
手が付けられない(てがつけられない)
対処の仕方が分からずにどうすることもできないこと。
手付けを打つ(てつけをうつ)
契約を履行する保証として、いくらかの金銭を渡すこと。手付金を渡すこと。
手に付かない(てにつかない)
他のことに心が奪われて、集中して物事を行うことができないこと。
手を付ける(てをつける)
ある物事を始めること。着手すること。 または、あるものを使い始めること。特に他人の金銭をいう。 また、立場が下の女性と肉体関係をもつこと。
天道様と米の飯はどこへも付いて回る(てんとうさまとこめのめしはどこへもついてまわる)
どんな所にも太陽が当たるように、どこへ行っても暮らしていけるということ。
等閑に付す(とうかんにふす)
物事をいい加減に扱ったり、放っておいたりすること。
取って付けたよう(とってつけたよう)
言動などがわざとらしく不自然な様子。
取り付く島もない(とりつくしまもない)
相手の態度が冷たく、相談や頼み事などをするためのきっかけがつかめないこと。 または、頼りとする所が一つもないこと。
何かに付けて(なにかにつけて)
何事にもかこつけて。ことあるごとに。
難癖を付ける(なんくせをつける)
些細なミスや欠点などを取りあげて、あれこれと非難すること。荒さがしをすること。
肉付けをする(にくづけをする)
全体の構成がある程度出来上がってから、細かなところに手を加えて、より内容を充実させること。
抜き足すれば道付く(ぬきあしすればみちつく)
人に知られないようにすると、かえって目立つことになるということ。 音を立てないように抜き足差し足で歩くと、かえってその跡がついてしまうとの意から。
脳裏に焼き付く(のうりにやきつく)
非常に強い印象を受けて、いつまでも記憶に残っていること。
熨斗を付ける(のしをつける)
人に物を喜んで進呈するたとえ。
箔が付く(はくがつく)
値打ちが上がること。貫禄がつくこと。「箔」は金属を紙のように薄くたたきのばしたもの。その箔が付いて立派になることから。
鼻に付く(はなにつく)
似たようなことが何度も繰り返され、飽きて嫌になること。 または、人の言動が煩わしく感じて嫌になること。 嫌な臭いが鼻に付いて消えなくなるという意味から。
馬鹿に付ける薬はない(ばかにつけるくすりはない)
愚かな者の頭を賢くする薬はない。愚か者は救いようがないということ。
火を付ける(ひをつける)
物に点火すること。または、事件や議論などの原因を作ること。
札付き(ふだつき)
悪い意味で定評があること。またそのような人や商品。
丙丁に付す(へいていにふす)
火の中に投げ入れること。特に秘密の手紙や書類を焼くことをいう。十干で丙は火の兄(ひのえ)、丁は火の弟(ひのと)と呼ばれ、どちらも「火」の意味を持つことから。
眉に唾を付ける(まゆにつばきをつける)
騙されないように用心するたとえ。狐や狸に化かされないためには眉に唾を付けるのがよいという俗説から。 また、「眉に唾を塗る」「眉に唾する」ともいう。
眉に火が付く(まゆにひがつく)
危険が差し迫っていること。また、事態が切迫していること。 「焦眉」は眉毛がこげること。 眉毛がこげるほど近くまで火が迫っているとの意から。 「眉(眉毛)に火がつく」ともいう。
味噌を付ける(みそをつける)
失敗して面目を失うことのたとえ。
道を付ける(みちをつける)
あとに続く人のために、先立って糸口をつくること。
虫が付く(むしがつく)
未婚の女性に好ましくない恋人ができること。
目処が付く(めどがつく)
実現・解決の予測が付くこと。見通しが立つこと。
目に付く(めにつく)
目立って見える。際立って見える。
目の付け所(めのつけどころ)
特に注目すべき点のこと。
目星を付ける(めぼしをつける)
大体の目当てを付けること。
目を付ける(めをつける)
特に関心をむけて注目すること。 「付ける」は「着ける」とも書く。
燃え杭には火が付き易い(もえぐいにはひがつきやすい)
一度関係のあった者は、いったん縁が切れても再び元の関係に戻りやすいというたとえ。 多くは男女の関係をいう。 「燃え杭」は燃え残りの木のことで、簡単に火がつくことから。 「焼け木杭には火がつきやすい」ともいう。
易きに付く(やすきにつく)
楽な道を選ぶ。より簡単なほうを選ぶ。
弱みに付け込む風邪の神(よわみにつけこむかぜのかみ)
悪いことが重なることのたとえ。
理屈と膏薬はどこへでも付く(りくつとこうやくはどこへでもつく)
体のどこにでも付く膏薬のように、理屈はつけようと思えば、どんなことにでも、もっともらしくつけられるということ。
理屈を付ける(りくつをつける)
聞いた相手が正しいと思うような、それらしい理由を述べること。