「尻」を含む故事・ことわざ・慣用句
「尻」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
頭押さえりゃ尻上がる(あたまおさえりゃしりあがる)
両方うまくはいかないということ。頭を押さえれば尻が持ち上げるように、一方がうまくいけば、もう片方がうまくいかなくなるということから。
頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず)
悪事や欠点の一部を隠して、全部を隠したつもりでいる者をあざけっていう言葉。雉(きじ)が草むらに頭を突っ込み隠れたつもりでも、尾が見えていることから。
頭でっかち尻すぼり(あたまでっかちしりすぼり)
最初は威勢よく、だんだん勢いがなくなり、最後はだらしなくなること。
頭でっかち尻つぼみ(あたまでっかちしりつぼみ)
最初は威勢よく、だんだん勢いがなくなり、最後はだらしなくなること。
軽い返事に重い尻(かるいへんじにおもいしり)
簡単に引き受けて、なかなか実行しないことのたとえ。 返事はすぐにしても、なかなか尻を上げないとの意から。
尻を捲る(けつをまくる)
穏やかな態度から急に喧嘩腰な態度を取ること。居直ること。 素行の悪い人が着物の裾をまくって座り込む様子から。 「尻」は「けつ」とも読む。
言葉尻を捕らえる(ことばじりをとらえる)
相手の言い間違いをとらえて、攻撃したり皮肉ったりすること。
酒買って尻切られる(さけかってしりきられる)
好意でしたことを仇で返されるたとえ。酒を奢った相手に尻を切られるような目に遭わされるということから。
猿の尻笑い(さるのしりわらい)
自分の欠点に気づかず、他人の欠点を嘲笑することのたとえ。 猿が自分の尻が赤いことに気付かずに、他の猿の尻を見て笑うことから。
三十の尻括り(さんじゅうのしりくくり)
三十歳にもなると、後始末すべき事柄もきちんとまとめて、堅実な生活をするようになるということ。
尻尾を出す(しっぽをだす)
隠し事がばれること。
尻尾を摑まえる(しっぽをつかまえる)
相手の隠していることや悪事や不正の証拠を押さえること。 化けている狐や狸の尻尾をつかんで正体を暴くとの意から。 「尻尾を摑まえる」ともいう。
尻尾を摑む(しっぽをつかむ)
相手の隠していることや悪事や不正の証拠を押さえること。 化けている狐や狸の尻尾をつかんで正体を暴くとの意から。 「尻尾を摑まえる」ともいう。
尻尾を振る(しっぽをふる)
相手に気に入られるために、世辞を言うなどして機嫌を取ること。 犬が餌をくれる人に対して尻尾を振ることから。 「尻尾を振る」ともいう。
尻尾を巻く(しっぽをまく)
勝ち目がないとみて、戦わずに負けを認めること。降参すること。喧嘩に負けた犬が後ろ脚の間に尻尾を巻き込んで逃げるということから。
尻馬に乗る(しりうまにのる)
深く考えずに、他人の言動に同調して行動することのたとえ。 他人の乗っている馬に同乗することから。
尻押しをする(しりおしをする)
後ろから手助けすること。または、ある行動をするように仕向けること。けしかけること。 「尻押しをする」ともいう。
尻から抜ける(しりからぬける)
見たり聞いたりしたことをすぐに忘れること。
尻が青い(しりがあおい)
経験が乏しく、一人前ではないこと。未熟であること。 幼児の尻に青い痣があることから。
尻が暖まる(しりがあたたまる)
長い期間同じ場所にいて慣れること。 または、同じ所に長く勤めて落ち着くこと。
尻が重い(しりがおもい)
面倒に思って行動に移せないこと。または、動作が鈍いこと。 「腰が重い」ともいう。
尻が軽い(しりがかるい)
慎重さが足りない行動をする様子。軽率な様子。または、女性が浮気なこと。
尻が来る(しりがくる)
他人のしたことの後始末や苦情が持ち込まれることのたとえ。
尻が長い(しりがながい)
他人の家を訪れて話し込んでなかなか帰らないこと。 「長尻」や「長っ尻」ともいう。
尻が割れる(しりがわれる)
隠し事が露見するたとえ。
尻毛を抜く(しりげをぬく)
油断している時に、不意に物事を行って驚かせること。
尻に目薬(しりにめぐすり)
はなはだしい見当違いのたとえ。努力しても無駄なことのたとえ。 膝に目薬をさしても効果がないことから。 「尻に目薬」「目薬を尻へさす」「疝気さ目薬」ともいう。
尻拭いをする(しりぬぐいをする)
他人の失敗や不始末などの後始末をすること。 「尻を拭う」ともいう。
尻の穴が小さい(しりのあながちいさい)
心が狭いこと。度量が狭いこと。 「尻」は「けつ」とも読む。
尻の毛まで抜かれる(しりのけまでぬかれる)
利用されて全て騙し取られること。
尻の持って行き場がない(しりのもっていきばがない)
不平や不満、苦情などを訴える所がないこと。
尻目に掛ける(しりめにかける)
他人を見下す態度を取ること。 「尻目」は目だけを動かして少し見ること。 「尻目」は「後目」とも書く。
尻餅をつく(しりもちをつく)
後向きに倒れて地面に尻を打つこと。
尻も結ばぬ糸(しりもむすばぬいと)
物事の終わりがしっかりしていないこと。 玉留めがされていない縫い糸という意味から。
尻を上げる(しりをあげる)
座っている所から立ち上がること。 または、訪ねている所から帰ろうとすること。
尻を押す(しりをおす)
後ろから手助けすること。または、ある行動をするように仕向けること。けしかけること。 「尻押しをする」ともいう。
尻を落ち着ける(しりをおちつける)
訪問先などに長く留まること。 または、転職や転居などを繰り返していた人が一つの所に長く留まること。
尻を絡げる(しりをからげる)
着物の後ろ側の裾をまくり上げ、裾の端の部分を帯に挟むこと。
尻を据える(しりをすえる)
その場所に留まって落ち着いて物事を行うこと。
尻を叩く(しりをたたく)
物事を行うように励ましたり、促したりすること。
尻を拭う(しりをぬぐう)
他人の失敗や不始末などの後始末をすること。 「尻を拭う」ともいう。
尻をはしょる(しりをはしょる)
話や文章などの終わりの部分を簡単にすること。
尻を捲る(しりをまくる)
穏やかな態度から急に喧嘩腰な態度を取ること。居直ること。 素行の悪い人が着物の裾をまくって座り込む様子から。 「尻」は「けつ」とも読む。
尻を持ち込む(しりをもちこむ)
面倒な物事の後始末や責任を取るように要求すること。
帳尻が合う(ちょうじりがあう)
決算で収入と支出が正しく合うこと。または、物事の辻褄が合うこと。
帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる)
決算で収入と支出が正しく合うようにすること。または、物事の辻褄を合わせること。
亭主を尻に敷く(ていしゅをしりにしく)
妻が夫を軽んじて好き勝手に振る舞うことのたとえ。
灯明で尻を焙る(とうみょうでしりをあぶる)
やり方を誤ったために、まったく効果があがらないことのたとえ。「灯明」は、神仏に供えるともしびのこと。灯明のような弱い火で尻をあぶっても暖まることは出来ない意から。
とかげの尻尾切り(とかげのしっぽきり)
組織の不祥事を下の立場の人に責任を押し付けて、組織や上の立場の人などに責任が及ばないようにすること。
蜥蜴の尻尾切り(とかげのしっぽきり)
組織の不祥事を下の立場の人に責任を押し付けて、組織や上の立場の人などに責任が及ばないようにすること。
長尻(ながじり)
他人の家を訪れて話し込んでなかなか帰らないこと。 「長尻」や「長っ尻」ともいう。
長っ尻(ながっちり)
他人の家を訪れて話し込んでなかなか帰らないこと。 「長尻」や「長っ尻」ともいう。
二階から尻炙る(にかいからしりあぶる)
思うようにいかず、もどかしいことのたとえ。また、回りくどくて効果のないことのたとえ。 二階から階下の人に目薬をさそうとしても、上手くいかないことから。 「天井から目薬」ともいう。
屁を放って尻窄める(へをひってしりすぼめる)
失敗を慌ててごまかしたり取り繕ったりすることのたとえ。 人前でおならをしてしまった後に、慌てて尻をすぼめるとの意から。
目薬を尻へさす(めぐすりをしりへさす)
はなはだしい見当違いのたとえ。努力しても無駄なことのたとえ。 膝に目薬をさしても効果がないことから。 「尻に目薬」「目薬を尻へさす」「疝気さ目薬」ともいう。
目尻を下げる(めじりをさげる)
女性に見とれたりして、表情や態度に緊張感がなくなる様子。
喜んで尻餅をつく(よろこんでしりもちをつく)
物事が成功して有頂天になり、失敗を招いてしまうことのたとえ。