「損」を含む故事・ことわざ・慣用句
「損」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
会えば五厘の損がゆく(あえばごりんのそんがゆく)
人との交際は何かと出費があり損をするということ。知人に会うと、それだけで五厘(一銭の半分)の損をするとの意から。
商人は損していつか倉が建つ(あきんどはそんしていつかくらがたつ)
商人は、損をしたなどと言いながら、いつの間にか倉が建つほどの金持ちになっていることが多いということ。
朝寝八石の損(あさねはちこくのそん)
朝寝坊は万事につけて損が多いというたとえ。一石は百升で約百八十リットル。
言うた損より言わぬ損が少ない(いうたそんよりいわぬそんがすくない)
しゃべり過ぎに注意せよという戒めの言葉。 言い過ぎや言い間違いから受ける損より、黙っていたために受ける損のほうが少ないとの意から。
女賢しくて牛売り損なう(おんなさかしくてうしうりそこなう)
女は利口そうに見えても、目先の利にとらわれて大局を見通せずに失敗するというたとえ。 女がでしゃばりすぎて売り物の牛について余計なことを言い、売り損なってしまったという話から。
女賢しゅうして牛売り損なう(おんなさかしゅうしてうしうりそこなう)
女は利口そうに見えても、目先の利にとらわれて大局を見通せずに失敗するというたとえ。 女がでしゃばりすぎて売り物の牛について余計なことを言い、売り損なってしまったという話から。
借りて借り得、貸して貸し損(かりてかりどく、かしてかしぞん)
借りても返さないですむこともあるので借りるのは得だが、反対に貸したら返してもらえないこともあるので貸すのは損だということ。
機嫌を損ねる(きげんをそこねる)
うっかり嫌なことを言ってしまい、相手を不快にさせること。
死ねば死に損、生くれば生き得(しねばしにぞん、いくればいきどく)
生きていればいつか幸運にめぐり合うかもしれないから生き得と言えるが、死ねばそれで終りだから死に損である。人は生きていなければどうにもならにということ。
好いた事はせぬが損(すいたことはせぬがそん)
好きな事をしないのは損だということ。やりたい事があれば後悔しないようすぐにやったほうがよいということ。
急いては事を仕損じる(せいてはことをしそんじる)
あせって事を急ぐと失敗しやすく、急いだことが無駄になるということ。
損して得取れ(そんしてとくとれ)
初めは損をしても、それをもとに将来大きな利益を得られるようにせよということ。
損して恥搔く(そんしてはじかく)
損をしたうえにさらに恥までかいて、さんざんな目に遭うことのたとえ。
損せぬ人に儲けなし(そんせぬひとにもうけなし)
ある程度の損をする覚悟がなければ大儲けはできないということ。
損と元値で蔵を建て(そんともとねでくらをたて)
商人は「この売値では損をする」「仕入れ値を割っている」などと言うが、いつのまにか蔵を建てるほどの金持ちになっているということ。
草履履き際で仕損じる(ぞうりはきぎわでしそんじる)
最後の最後で失敗をして、それまでの努力を駄目にしてしまうこと。 仕事を終わらせて、帰ろうと草履をはこうとした時に失敗するとの意から。
短気は損気(たんきはそんき)
短気を起こすと、結局は失敗して自分の損になるということ。「短気」と「損気」の語呂合わせでできた言葉。
天狗の飛び損ない(てんぐのとびそこない)
日ごろ自慢している者が、油断して失敗してしまうことのたとえ。自由自在に飛び回る天狗が、何かの拍子に飛び損なってしまうということから。
腹は立て損、喧嘩は仕損(はらはたてぞん、けんかはしぞん)
腹を立てても、喧嘩をしても自分が損をするだけだから、腹は立てるな、喧嘩はするなということ。
不足奉公は双方の損(ふそくぼうこうはそうほうのそん)
仕事に不満を持ちながら働くのは奉公人にとって損であるし、主人側にとっても奉公人の仕事がはかどらないのは損だということ。 「不足奉公は両方の損」ともいう。
不足奉公は両方の損(ふそくぼうこうはりょうほうのそん)
仕事に不満を持ちながら働くのは奉公人にとって損であるし、主人側にとっても奉公人の仕事がはかどらないのは損だということ。 「不足奉公は両方の損」ともいう。
骨折り損のくたびれ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ)
苦労するだけで、少しも成果が上がらないこと。江戸いろはがるたの一つ。
満は損を招く(まんはそんをまねく)
物事は頂点に達すると、やがては衰えていくということ。
笑って損した者なし(わらってそんしたものなし)
いつも明るくにこにこしている人は、他人に好かれ幸福を招くということ。