高きに登るには低きよりすについて
高きに登るには低きよりす
たかきにのぼるにはひくきよりす

言葉 | 高きに登るには低きよりす |
---|---|
読み方 | たかきにのぼるにはひくきよりす |
意味 | 物事には順序があり、手近なところから確実に始めるべきだということ。 |
出典 | 『中庸』 |
類句 | 千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから) |
千里の行も足下より始まる(せんりのこうもそっかよりはじまる) |
「高」を含むことわざ
空樽は音が高い(あきだるはおとがたかい)
中身のない人間ほど得意そうにしゃべりたてるというたとえ。空の樽は叩くと高い音が出ることから。
お高くとまる(おたかくとまる)
気位が高く、人を見下した態度をとること。
隠密の沙汰は高く言え(おんみつのさたはたかくいえ)
秘密の話はこそこそ言わずに大きな声で話せということ。ひそひそ話は人の好奇心をかきたて注意をひきやすいので、普通に話しているほうが目立たず秘密が守れるという意から。
勘定高い(かんじょうだかい)
なにかを行う際に、損になるか得になるかを考えるさま。
気位が高い(きぐらいがたかい)
自分の品位に誇りをもっていて、他者を見下すような態度をとる様子。
食わず貧楽高枕(くわずひんらくたかまくら)
貧しい暮らしでも、気楽で穏やかに暮らしていることのたとえ。
「登」を含むことわざ
魚の木に登るが如し(うおのきにのぼるがごとし)
魚が木に登ろうとするように、不可能なことをしようとするたとえ。
鰻登り(うなぎのぼり)
物事の段階がみるみるうちに急上昇することのたとえ。うなぎが水中をくねくねと真っ直ぐに上ることから。
及ばぬ鯉の滝登り(およばぬこいのたきのぼり)
どんなに頑張ってもとうてい不可能なことのたとえ。また、いくら望んでも見込みのない恋のたとえ。「及ばぬ恋」と「鯉の滝登り」をかけていった言葉。
木登りは木で果てる(きのぼりはきではてる)
人は得意なことほど油断して、かえって身を滅ぼすことがあるというたとえ。 木登りが上手な者は、結局は木登りで死んでしまうとの意から。
鯉の滝登り(こいのたきのぼり)
立身出世のたとえ。中国の黄河上流にある竜門という急流を登りきった鯉は竜になるという故事から。
猿に木登り(さるにきのぼり)
その事を、よく知っている相手にわざわざ教えること。無駄なことをするたとえ。
「低」を含むことわざ
頭が低い(あたまがひくい)
人に対する態度が、謙虚で丁寧であるさま。
腰が低い(こしがひくい)
他人に対する態度が控えめで丁寧であることのたとえ。
辞を低くする(じをひくくする)
敬意をもって丁寧な言葉で話すこと。
高きに登るには低きよりす(たかきにのぼるにはひくきよりす)
低き所に水溜まる(ひくきところにみずたまる)
水が低い所に溜まるように、利益のある所に自然と人が集まるということ。
水の低きに就くが如し(みずのひくきにつくがごとし)
水が低い方へ流れていくように、物事のなりゆきは止めようとしても止められないということ。