「もし」を含む故事・ことわざ・慣用句
「もし」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 30 件
暗夜に灯火を失う(あんやにともしびをうしなう)
暗闇で明かりを失うように、頼りにしていたものを失って途方にくれることのたとえ。
生きた心地もしない(いきたここちもしない)
恐ろしさのあまり、生きているという感じがしないさま。
鰯の頭も信心から(いわしのあたまもしんじんから)
どんなつまらないものでも、信じる心があれば尊く思われるということ。節分の夜、鰯の頭をひいらぎの枝に刺して門口に置くと鬼気を追い払うといわれてきたことから。
押しも押されもしない(おしもおされもしない)
実力が十分に備わり、その立場にふさわしい威厳があること。
遅くともしないよりはまし(おそくともしないよりはまし)
たとえ遅くなっても、何もしないよりはしたほうがましだということ。
親が死んでも食休み(おやがしんでもしょくやすみ)
どんなに忙しくても食後の休憩は大切だということ。
君、君たらずと雖も臣は臣たらざるべからず(きみ、きみたらずといえどもしんはしんたらざるべからず)
主君が主君としての徳を持っていなくても、臣下は臣下としての道を守って忠義をつくさなければならないということ。
小男の総身の知恵も知れたもの(こおとこのそうみのちえもしれたもの)
小男の全身が知恵だとしても、その量はたかが知れているということ。「大男総身に知恵が回りかね」に対して言い返す言葉。
事ともしない(ことともしない)
まったく気にしない。問題にもしない。
子供叱るな来た道だもの年寄り笑うな行く道だもの(こどもしかるなきたみちだものとしよりわらうなゆくみちだもの)
子どものいたずらなどは誰しも身に覚えがあるので叱るべきではないし、自分もいずれ年をとるので老人を笑いものにすべきではないということ。
五重の塔も下から組む(ごじゅうのとうもしたからくむ)
物事はすべて順序よく進めていってこそ、成功するというたとえ。
災難なら畳の上でも死ぬ(さいなんならたたみのうえでもしぬ)
災難はいつどこで起こるかわからないということ。 安全な畳の上でも滑って転び、打ち所が悪くて死ぬことがあるとの意から。
去り跡へ行くとも死に跡へ行くな(さりあとへゆくともしにあとへゆくな)
妻と離婚した男に嫁ぐのはいいが、妻と死別した男には嫁ぐものではないという戒め。 妻と死別した男の心には、亡き妻のよい思い出が残っていて、比較されることが多いことから。
駟も舌に及ばず(しもしたにおよばず)
失言は取り返しがつかないから、言葉には十分気をつけよということ。 「駟」は四頭立ての馬車。 一度口にした言葉は、四頭立ての速い馬車で追っても追いつけないという意味から。 「駟馬も追う能ず(しばもおうあたわず)」ともいう。
地獄にも知る人(じごくにもしるひと)
地獄のようなひどい所でも知り合いはできるものだということ。また、遠くの知らない土地に行っても知人に巡りあえるものだということ。 「冥土にも知る人」ともいう。
酸いも甘いも知っている(すいもあまいもしっている)
経験が豊かで、世間の事情も人の心の繊細さも知り尽くしていること。 酸っぱい物と甘い物を区別して味わい、いい点と悪い点をよく知っているとの意から。 「酸いも甘いも知っている」「酸いも甘いも知り抜く」ともいう。
月の前の灯(つきのまえのともしび)
立派なものに比較されて見劣りがすることのたとえ。名月の夜には灯火は目立たないことから。
冬至十日経てば阿呆でも知る(とうじとおかたてばあほうでもしる)
冬至を十日も過ぎればめっきりと日が長くなるので、どんなに鈍い人でも気づくということ。
桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
徳のある人のもとへは、自然に人々が集まることのたとえ。 桃や李(すもも)は何も言わないがその花や実に惹かれて人が集まり、木の下には自然に小道ができるとの意から。 「蹊」は小道のこと。 「成蹊」ともいう。
逃げも隠れもしない(にげもかくれもしない)
責任や追及から逃げず、堂々とその事に当たる様子。
猫も杓子も(ねこもしゃくしも)
なにもかも。だれもかれもみんな。 猫の手と杓子が似ているところから。 また、神主も僧侶もという意味の「禰子(ねこ)も釈氏(しゃくし)」や、女性も子どももという意味の「女子(めこ)も弱子(じゃくし)も」などが語源との説もある。
人の痛いのは三年でも辛抱する(ひとのいたいのはさんねんでもしんぼうする)
他人の苦痛は自分とは無関係だから平気であるということ。
人の噂も七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち)
世間の噂は長く続かず、やがて忘れられるということ。 噂話も75日もすれば治まり、忘れられてしまうとの意から。
百も承知、二百も合点(ひゃくもしょうち、にひゃくもがてん)
言われるまでもなく、十分に理解しているということ。 「合点」は、承知のこと。 単に「百も承知」ともいうが、「二百も合点」と続けて意味を強めた言葉。
びくともしない(びくともしない)
その物に何をしても少しも動かないこと。 または、何があっても動揺したり、驚いたりしないこと。
風前の灯火(ふうぜんのともしび)
危険が差し迫り、危ういことのたとえ。風の吹き付ける所にある灯の意から。
まんじりともしない(まんじりともしない)
不安なことや気になることがあり、少しも眠れないさま。 「まんじり」は、少し眠るさま。
闇夜の灯火(やみよのともしび)
とても困っているときに、頼りにできるものにめぐりあうことのたとえ。 「闇夜の灯火」ともいう。
横の物を縦にもしない(よこのものをたてにもしない)
面倒くさがって、簡単にできることもしないことのたとえ。 横着な人のたとえ。 「縦の物を横にもしない」ともいう。
我が面白の人泣かせ(わがおもしろのひとなかせ)
自分が面白くて楽しんでいることが、人に迷惑をかけていることがあるということ。
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